送 信 塔 見て歩き
長崎県 ・ 中継局
匿名希望様提供の画像で紹介します。


島原テレビ・FM中継局  2020年12月撮影

島原中継局は、島原市中心部からは南側、「がまだすロード(島原深江道路)・島原南IC」の西
約2.5km辺りの、雲仙普賢岳のふもと、眉山の中腹に設置されています。

まずは、かつてのアナログ中継局の説明です。
当中継局の開局は、NHKとNBCが同時に1967年8月、KTNが1970年4月、NCCが1990年4月、
NIBが1992年6月です。 また、当中継局には、以下のような特殊な経緯があります。

それは、1991年6月3日に発生した「雲仙普賢岳火砕流」により、停電が発生(?)し、当中継局が停波、
復旧に向かおうにも中継局への道が通行不能となったため、NHKでは翌日より有明海を挟んで対岸の
熊本市の金峰山に仮設中継局を設置し、放送を続けました。(民放各社も同様の対応をしましたが、
開始日時は未確認です。また熊本のどの社の施設を借りたのかも未確認です。
                       ↑ 一部の局は、「TKU局舎を間借り」と云う情報があります。)
その間、1992年6月には、金峰山にてNIB中継局が開局しています。

仮設中継局での運用は、普賢岳周辺道路が再整備された2000年3月下旬まで続きました。
(中継局の再開にあたり、各社とも設備を更新しています。NIBは新設です。)

以下は、再開後の中継局の様子です。

中継局は、NHK単独、NBC・KTN・NIB共用、NCCは単独の3グループに分かれて設置されました。
送信アンテナは、NHKは2波共用4L1段2面、NBCとKTNは共用4D2段2面、NIBは単独で4D2段2面
(NBC・KTN共用が上段)、NCCも4D1段2面です。

受信は各社とも約80m離れた送信点の西側地点で、NHKは2波共用4mグッドパラボラ、NBCとKTNは
共用4mグリッドパラボラ、 NCCは1.8mグリッドパラボラ、NIBは4mグリッドパラボラにて、
全社 南有馬中継局受けです。


古い資料に、金峰山で開局した当時のNIBの設備の様子がありました。
それによると、KKT基幹局に同居し、送信アンテナは1.8mグリッドパラボラ、受信は3mグリッドパラボラにて
諫早中継局受けです。

それと、未確認ですが、災害前の民放各社は、それぞれ単独の中継局だったらしいです。 
NHKは、災害前と同じ局舎を使用しているようです。


当地にはNHK−FMとFM長崎も中継局を設置しています。
開局は、NHK−FMが1972年11月、FM長崎が1983年12月です。NHK−FMはテレビと同居、
FM長崎はNBCなどテレビ3社と同居です。なお、災害前のFM長崎は、KTNに同居していました。
また、テレビ各社が金峰山から送信していた時期は、FM長崎は放送を休止し、諫早中継局受信を
アナウンスしていたようです。
テレビ復帰と同時に、テレビ3社と共用しました。(NHK−FMは、テレビと同様に金峰山からの送信のようです。)


島原中継局は、2009年9月にデジタル化されました。

デジタル中継局は、NHKはアナログからの継続(デジタル送信鉄塔は新築)、
民放は3社アナログ中継局(FM長崎も併設)に、NCCが引っ越してきて全社共用で継続使用です。

それでは、2020年12月時点の様子を中継局別に紹介します。
 

NHK 民放(NBC・KTN・NCC・NIB・FM長崎)

 



眉山の全景です。(南側ふもとから撮影)

 


中継局を拡大しました。 左からNHKデジタル、NHK−FM、少し離れて民放共用の各鉄塔です。
 



雲仙普賢岳(平成新山)です。
 



県道207号(島原まゆやまロード)から見た有明海方向です。(中継局への保守道入口付近からの撮影と思われます。)

火砕流は、この辺りを一気に下りました。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK総合 NBC KTN NCC NIB
チャンネル 59ch 56ch 62ch 39ch 51ch 32ch
出力 各局とも 30W

当中継局では、NCCとNIBでアナアナ変更がありました。変更前のチャンネルはNCCは31ch、NIBは18chでした。

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

NHK−FM   82.7MHz  10W
FM長崎    89.3MHz  10W


デジタル NHK総合 NHK教育 NBC KTN NCC NIB
チャンネル 15ch 51ch 23ch 20ch 45ch 18ch
リモコン
出力 各局とも 3W

NHK−Eは、チャンネルリパックにより2011年12月に13chから51chに変更になりました。


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