送 信 塔 見て歩き
群馬県 ・ 中継局
沼田テレビ・FM中継局 2007年4月撮影(記事は2017年9月に差し替え、画像もニュープリント)、2022年5月遠景画像(最下部)
沼田中継局は群馬県の北部、みなかみ町の大峰山(標高1255m)の山頂近くにあります。中継局の保守用なのか、
林道が通っていますが、道の状態が不明だったので、東南側の大峰沼から、徒歩にて訪問しました。
大峰沼の湖畔から中継局が見え、目測で標高差は250mぐらいと判断し、やや軽い気持ちで出発しましたが、
傾斜がきついのと、その傾斜の関係からか、ルートが大回りとなっているため、登りに1時間20分、下りに
ちょうど1時間もかかりました。(「見晴荘」奥の登山口駐車場からの発着時間です。)
訪問日は、前日の悪天候がウソのように晴れわたり、広大なパノラマを見せてくれました。
大峰沼湖畔から見た中継局方向です。 右隅には、業務系の鉄塔も見えます。 この画像は、天気が曇ってきた下山後の撮影です。
拡大しました。 鉄塔が2本見えます。
これが業務系の鉄塔です。山頂付近にあると思われますが、今回は、時間の都合で山頂までは
行きませんでしたので詳細は不明です。
それでは、ここからは、中継局の紹介です。
中継局の開局は、NHKが1965年12月、テレビ東京を除く東京民放4社が1966年12月、GTVが1972年6月、テレビ東京が1981年11月です。
なぜか、12チャンネルの開局が遅いです。1981年11月というと、社名を今の「テレビ東京」に変えた後ですね。(社名変更は1981年10月1日)
沼田近辺では、「東京12チャンネル」時代は視聴できなかったとは・・・。
また、FMの開局は、NHKが1971年11月、FMぐんま が1985年10月です。
デジタル化は、NHKと東京民放5社が同時に2006年12月、GTVは2008年3月です。 全社、アナログ中継局の継続利用です。
到着すると、このような風景が飛び込んできます。 左の木の陰にFMぐんま の鉄塔、中央はNHK、右に東京民放の局舎です。 |
少し前へ出ての撮影です。 |
NHK ・ GTV ・ エフエム群馬 共用中継局
登山道を登ってくると、手前にあるのがNHK・GTV・FMぐんまの共用中継局です。 受信系については、アナログを先に説明し、
デジタルは、民放分とまとめて、後で説明します。
「FMぐんま」の送信アンテナは、鉄塔に空きがなかったのか、マッチングが取れなかったのか、少し低い位置に独立した鉄塔を建てています。
次に紹介します。
さらに、Gのみ1996年9月に前橋中継局(二ツ岳)受けの4mグリッドパラボラが新たに設置されました。
こちらも付近にパラボラは見当たらず、位置は未確認です。
NHK−FMの牛伏山受信の5素子八木2列です。 テレビ受信アンテナの奥にあります。 |
中央に見える山は二ツ岳方向です。 受信アンテナは、やや左に向いています。 |
鉄塔に銘板があります。 |
局舎を角度を変えて2枚と、ロゴの拡大です。 |
北側はフェンスに囲まれていますが、登山道脇の受信アンテナ付近にはありません。
登山道を遮る形になるためかフェンスが無いのかもしれません 看板やロゴは、すべて正面である林道側にあります。
表札です。NHKとFMぐんまの2つのみでGTVのものはありません。GTVは、正面側のロゴで代用?。
FMぐんま
の表札は、薄くて現場ではよく見えませんでした。そこで、同じものをコントラストを変えて2枚並べました。
看板です。 詳しく書かれています。 |
NHKの契約標識は、1年前に切れたままです。 |
上記でも触れましたが、GTVのアナログ受信アンテナは、送信チャンネルと1chしか違わないので、離れた場所にあるらしく、
送信点周辺では目に付きませんでした。登る途中にはありませんでしたので、中継局西側の斜面が怪しいようでしたが、
深入りしませんでした。
その後の調査で、GTVの1.8m受信パラボラは、北側の林道東側にあるようです。(送信点からは、約350mの地点です。)
また、NHKも予備パラボラも同じ位置にあると予想します。
この道が北側から来ている林道です。中継局の保守道を兼ねているものと思われます。
大峰山山頂を含め、ここより先へは行きませんでしたので、状況については不明です。
東京民放5社共用中継局
東京民放5社の中継局は、NHKなどの中継局のすぐ北側にあります。
全景を角度を変えて2枚。 |
形式は、NTVが8素子1列、TBSも8素子1列、CXが8素子2列、EXが8素子1列、TXは12素子1列です。
もう1枚、受信アンテナ画像です。
表札です。 |
看板もあります。 |
看板を拡大しました。 こちらも詳しいです。 |
NTVの名前が入った杭があります。 |
借用標識にもNTVの名前があります。 東京民放中継局の土地は、NTVが代表として借りているようです。 杭と標識で、NTVの新旧の住所があります。 |
局舎屋上にGPSがあります。
ここからは、デジタル受信設備についての画像と説明です。
デジタル受信は、2グループに分かれており、上記画像の上段パラボラでNHK−G,TBS,CX,GTVが二ツ岳からのTTL、
下段パラボラでNHK−E,NTV,EX,TXが二ツ岳放送波受けです。 どちらも2mプレートパラボラなので紛らわしいです。
また、なぜTTLと放送波受信に分かれているのかは謎です。
このアンテナが向いている方向が東京タワーになります。 赤城山と子持山の間の方向です。 |
TTLパラボラの後ろから撮影。 手前の5素子八木の方向が牛伏山、その奥の8素子八木の方向が |
上記右画像の山の部分を拡大しました。
実は、見えたのは、それだけではなく、さらに遠方の山も見えました。
こちらをご覧ください。
TTL鉄塔前から、撮影したものです。見やすくするためにコントラスト強めてみました。
二ツ岳の鉄塔だけでなく、右側には、富士山も見えています。
「カシミール3D」にて描画
現場で富士山のような山影が、二ツ岳のすぐ右に見えたのですが、今回の登山について調べた範囲では、
大峰山から富士山が見えるとの情報がなかったので、半信半疑でした。
帰宅後、フリーソフト「カシミール3D」で描画したところ、同じ風景が現れましたので、感激しました。
(もしかしたら、地デジTTLのために二ツ岳方向の樹木を伐採し、見通しが良くなったのかも・・・?。
とにかく樹木が多く、中継局付近で東から南方向にかけて開けているのみで、ほかは、まったく展望のない山でした。
山頂まで行きませんでしたが、中継局から見た限りでは樹木で覆われているようでした。)
こちらは、関越道・赤城高原SAから見た北方向です。一番右に「谷川岳」が見えます。
大峰山は、左寄りの平らな山です。
拡大しました。 赤で囲ってある辺りが中継局ですが、解像度が不足で鉄塔は確認できません。
なお、現場で どの山が大峰山か分からず、これ以上大きな画像はありません。
ところで、沼田中継局の現状確認をしたいのですが、山登りは大変なので、ふもとのなるべく近くから見えないか、いろいろ検討しました。
こちらは、2007年5月に直接訪問した時に中継局付近から撮影した沼田市方向の画像です。 関越自動車道のPAが写っていたことを思い出しました。
拡大しました。 新潟向きの「下牧(しももく)PA」です。
PAが見えるということは、ここから中継局も見えると判断し、2022年5月にPAに立ち寄り確認してきました。
大峰山は、中央の平らな山です。 拡大します。
尾根の左寄りに突起物が見えます。 さらに拡大です。
中継局が確認できます。 アナログアンテナは取り外されているようですが、それ以外は変化がなさそうです。 実に15年ぶりの確認です。
一番左に垂直に見えるものは、FM群馬の鉄塔と思われます。
合成画像です。
中継局データ
アナログ | NHK総合 | NHK教育 | NTV | TBS | CX | EX | TX | GTV |
チャンネル | 51ch | 49ch | 53ch | 55ch | 57ch | 59ch | 61ch | 47ch |
出力 | 各局とも | 50W |
アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。
デジタル | NHK総合 | NHK教育 | NTV | TBS | CX | EX | TX | GTV |
チャンネル | 37ch | 26ch | 25ch | 22ch | 21ch | 24ch | 23ch | 19ch |
リモコン | 1 | 2 | 4 | 6 | 8 | 5 | 7 | 3 |
出力 | 各局とも | 5W |
FM放送
NHK−FM 83.4MHz 10W
FMぐんま 77.8MHZ 10W
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