送 信 塔 見て歩き
茨城県 ・ 固定局
筑波宝鏡固定局 2007年8月撮影
小田山(宝鏡山・標高461m)には、家庭へ放送を届ける筑波テレビ中継局以外に、茨城県の北部へテレビ放送を届けるための
中継ポイント(筑波宝鏡固定局)が設置されています。
この筑波宝鏡固定局は、東京タワーからの放送電波を受信して、SHFの電波に変換し、日立テレビ中継局へ再送信しています。
日立テレビ中継局では、ここからの電波と直接中継局で受信した東京タワーからの電波の状態の良いほうを、自動的に選択し、
地元放送エリアへ放送しています。
日立テレビ中継局は県北部への親局の役目を持つ中継局で、東京・日立間は距離が長く、VHF電波が不安定になる場合があるため、
当固定局は保険的な施設です。
開局は、NHK−Gが1972年4月、Eが1984年3月、民放5社は1995年3月です。低い周波数のチャンネルほど開局が早いですね。
なお、地上デジタル放送では、別の番組伝送方式を採っていますので、アナログ廃止とともに、この固定局も廃止になります。
つくば市北条付近から見た「小田山」です。
全景写真の拡大です。 中央の大きな施設は、行政関係のものと思われます。
左に見えるパラボラが固定局の設備です。
右側の2本の鉄塔はNHK筑波テレビ中継局です。
筑波山(男体山)から見た、小田山です。 中央奥
それでは、直接訪問で「筑波宝鏡固定局」を紹介します。
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![]() 受信八木群と2基のパラボラアンテナです。 |
![]() 横から見ました。 どちらも4mプレートパラボラです。 |
別角度から見た八木アンテナ群です。
八木アンテナは、6セットあります。 奥の右側1組はモニター用と思われます。 すべて民放用です。
局舎から伸びるラックです。 左・民放、右・NHK 合成
ここからは個別に、NHK固定局から紹介します。
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NHKの東京タワー受信アンテナは、筑波テレビ中継局と共用で離れた場所にあります。
8素子八木2列が、小田山の西側中腹(テレビ中継局から約700m、標高445m辺り)に設置されています。
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![]() 旧局舎には、旧ロゴがあります。 |
![]() 現用局舎には表札があります。 |
![]() 旧局舎はケーブルも電力メーターもありません。 |
![]() 現用局舎には、ケーブルやメーターがあります。 |
続いて、民放5社共用固定局です。
![]() 全景を角度を変えて2枚。 |
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![]() 見上げてみました。 |
![]() 横から見た八木アンテナ群です。 |
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![]() 鉄塔に銘板があります。 |
![]() 表札です。 |
中腹からの撮影です。
右隅にテレビ中継局が見えます。
北側からの撮影です。
このほか、山頂部や付近の山に業務用の鉄塔もあります。所属は未確認です。
![]() 山頂下の広場近くにあります。 茨城県?。 |
![]() 山頂部にあります。 巨大な設備です。国土交通省?。 |
![]() 少し東側にあります。 通信会社?。 |
![]() こちらも少し東側です。 ?。 |
![]() 南側の山に鉄塔が3基見えます。 一番右はNTT?。 |
![]() すぐ近くに、こんなアンテナもあります。 |
さらに山頂には、「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」と呼ばれる石造塔があります。
![]() ちょうど、山頂になります。 |
![]() 案内板です。 |
![]() 別角度から、筑波山が見えます。 右側後ろは、宝鏡固定局です。 |
![]() 正面側(?) |
山頂から見た、筑波山です。
山頂から、霞ヶ浦も見えます。
風景です。 合成
今回、小田山へは、表筑波スカイラインの途中から分岐している無線設備保守道路を徒歩で訪問しました。 (西側ふもとからの複数の登山ルートもあります。)
![]() 林道入口です。不法投棄防止のためと思われるゲートがあります。 |
![]() ハイキング客のために向かって左側に通路が設けられています。 |
![]() ゲートを過ぎると、傾斜がゆるい砂利道です。 |
ただ、付近に駐車場所がありません。
![]() 約20分で山頂下へ到着です。 バイオ技術を利用したトイレもあります。 |
![]() 左記画像の中央部の拡大です。 ここからは、道しるべに従い獣道を進みます。 途中、別ルートと合流します。左へ下りていくと、NHK筑波テレビ中継局があります。右へ登ると山頂です。 |
![]() 山頂部です。 巨大なパラボラ鉄塔に圧倒されます。 |
![]() 左記画像の鳥居付近から見下ろすと、筑波テレビ中継局の送信アンテナが見えます。 |
山登り・ハイキング系のサイトでは、このパラボラがNHK設備と混同されているものを、よく見掛けます。
表札が無いのが原因ですが、行政系無線局の最近の傾向です。
当方も最初、地デジのTTL設備でもあるのかと期待していましたが、小田山には、地デジ中継設備はありませんでした。
1984年1月に東京タワーから撮影したものに、筑波山とともに、小田山(宝鏡山)が写っていることが分かりましたので掲載します。
東京タワーより
参考・カシミール3Dより
筑波宝鏡固定局が設置されている山の名称ですが、これまでは地図に表示がなく、宝鏡山や小田山と呼ばれていました。
地元自治体より国土地理院に申請があり、2019年1月24日より、「宝篋山」(小田山〈おだやま〉)に統一され、地図にも表記されました。 追記 2021.06
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