送 信 塔 見て歩き
大分県 ・ 中継局
U様提供の画像で紹介します。


佐伯テレビ中継局  2019年5月撮影

佐伯中継局は市街地を見渡せる波越山に置局されています。

最初にアナログ時代の中継局の説明です。
開局は、NHK−GとOBSが1961年5月、NHK−Eが遅れて1962年12月です。(Eが遅い理由は、後述)
TOSが1970年9月、OABが1993年9月です。各社とも個別に中継局を設置しています。

古くからの中継局のため、NHK2波とOBSはVHF送信です。
(当中継局は、十文字原の基幹局に次いで、大分県では2番目の開局です。また、NHK−Eは基幹局と同時開局です。
←これがEの開局が遅い理由です。)

送信アンテナは、NHKとOBSは、それぞれST1段(NHKは上がG)、TOSは4D1段4面、OABは4L1段4面です。
受信は、NHKは2波共用4mグリッドパラボラにて三重中継局受け、OBSは3mグリッドパラボラにて三重中継局受けと
12素子八木アンテナにて十文字原受けでのスペースダイバシティを組んでいます。(1992年5月の機器更新時に変更)、
老舗局は、開局順を考えると当初は十文字原を受けていたものと思われます。

続けます。
TOSは4mグッドパラボラにて三重中継局受けと予備で16素子リングアンテナにて十文字原受けです。
OABは4mグッドパラボラにて十文字原受けです。(OABの親局が、三重中継局でなく基幹局なのは、当中継局と
三重中継局が同時開局で、受信状況がハッキリしなかったためと想像しました。←未確認てす。)

また、NHK中継局に併設する形で、NHK−FMとFM大分の中継局も設置されています。
NHK−FMの開局は1967年2月、FM大分は1990年10月です。
送信アンテナは、個別の3素子八木1段1面(上がNHK、下がFM大分)です。
受信は、個別の5素子八木にて、ともに大分基幹局の電波を受けています。

2008年5月に2グループに分かれてデジタル化されました。
さらに2016年には津波対策のために、NHKラジオ第1放送のFM補完中継局が開局しています。

さらにさらに、付近には地元コミュニティFM局の「エフエムさいき」も送信所を設置しています。

それでは、現在の様子をどうぞ。


NHK・OBS・OABの各中継局の遠景です。

 


こちらはTOSと旧OABの各中継局の遠景です。


NHK(デジタル・FM)・OBS・OAB・FM大分 中継局

こちらのグループは、NHKアナログ中継局の局舎にOBSとOABが相乗りしました。
一方、なぜかTOSのみ単独で、アナログ中継局の継続使用です。


NHKグループの全景です。

2本の鉄塔を拡大しました。デジタル鉄塔は新築のようです。

 


ふもとからの拡大です。

 

まずは、デジタル中継局部分です。(新築鉄塔)


送信アンテナは4L1段4面です。

TTLパラボラです。

別角度から。

番組伝送は、三重中継局に併設の固定局からのTTL受けです。パラボラは3社共用です。

 


ラックのGPSです。GPSはほかの場所にもあります。下方で紹介。

 

続いてFM中継局部分です。


こちらは、鉄塔中間部の従来からのFM放送のアンテナです。

先端部は、NHK第1放送のFM補完中継局のアンテナです。

従来からのFM放送の送信アンテナは、個別の3素子八木1段1面(上がNHK、下がFM大分)です。
受信は、個別の5素子八木にて、ともに大分基幹局の電波を受けています。FM大分の基幹局の位置が変わったためか、
受信アンテナの方向が微妙に異なります。

先端部のNHK第1放送のFM補完中継局の送信アンテナは3素子八木1段4面です。
アナログ送信アンテナ跡に取り付けられたものと思われます。

 


モニターアンテナなどです。
 

FM補完中継局の番組伝送は2基のパラボラを使っています。
(対向先は未確認。テレビのTTLパラボラとは、方向が異なります。)

FMのモニターアンテナのほかに中波ラジオのモニターアンテナ(予備受信アンテナ?)もあります。また、ここにもGPSがあります。

ラジオ第1放送は基幹放送のためか、伝送方法や出力が従来のFMよりも優遇されていますね。



局舎です。

ロゴです。

 


表札です。デジタル化されてからの表示は無いようです。

 


局舎屋上にFPUと思われるものがあります。


TOS中継局

TOSだけが、なぜか単独でデジタル化されています。設備もアナログ中継局を継続使用です。


全景です。

局舎を拡大しました。 見た感じ、まだ十分使えそうです。

  


送信アンテナです。

受信パラボラです。リングアンテナもあります。

送信アンテナの形式は、他社とは異なりアナログ時代と同様に4D1段4面です。
(双ループとダイポールでどれくらいの性能差があるのでしょうか。)

番組伝送は、他社と同じく三重固定局からのTTL受けです。リングアンテナは予備なのかは未確認です。


旧OBS中継局

アナログ中継局がアンテナを取り外された形でまだ残っています。


全景です。

鉄塔を拡大しました。

 


局舎の拡大です。


旧OAB中継局

旧OABアナグ中継局は、現役で頑張っています。


現在は、地元コミュニティFM「エフエムさいき」の送信所になっています。

詳しくは別ページをご覧ください。



付近から見た風景です。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 OBS TOS OAB
チャンネル 7ch 1ch 9ch 49ch 31ch
出力 30W 30W 30W 100W 100W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

NHK−FM  84.6MHz  10W
FM大分    81.8MHz  10W

NHK第1 FM補完中継局  90.7MHz  20W


デジタル NHK総合 NHK教育 OBS TOS OAB
チャンネル 15ch 14ch 22ch 26ch 18ch
リモコン
出力 各局とも 10W

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