送 信 塔 見て歩き
長崎県 ・ 中継局
匿名希望様提供の画像で紹介します。
戸町テレビ中継局 2014年7月撮影
戸町(とまち)中継局は、長崎市戸町3丁目の標高・約120mの小山にあります。長崎市は起伏に富む地形で、市内でも稲佐山からの電波が届かない
場所が多数あり、各所に中継局が設置されています。当中継局もその一つです。2010年6月にデジタル化されました。
中継局のある山は、その昔、「ツク尾城」という砦?で、山頂からは長崎市内が一望できるようです。
まずは、かつてのアナログ中継局の説明です。
当中継局は、NHKが1973年5月の開局で、民放は1976年11月から1993年5月にかけて、順次開局しています。
鉄塔は、全社共用ですが、局舎は、開局時期がバラバラなためか、NCCがNBCに同居する以外は単独設置です。
送信アンテナは全社個別設置です。(形式は、すべて2L1段3面)上からNHK2波、KTN、NBC、NCC、NIBの順で5基取り付けられていました。
受信は、全チャンネル単独アンテナでNHK2波とNBCが8素子八木、その他の民放は90CRです。親局は、すべて稲佐山です。(稲佐山は、対岸に見通せます。)
また、NHKは1997年11月に局舎を更新しているようです。
あるハイキング系のブログを拝見しますと、送信鉄塔に受信アンテナが所狭しと付いているのが確認できます。別のブログの遠景画像では、
送信アンテナが5段であることが確認できます。現時点ではアナログ設備は、すべて撤去済みと思われます。
それでは、画像で現在の様子を紹介します。
戸町小学校近くの高台から見た遠景です。 |
鉄塔を拡大しました。 |
当中継局の北側サービスエリアです。ずっと向こうに稲佐山も見えます。このロケーションですと、ふもと一帯は稲佐山からの電波は起伏に遮られていますね。
変な具合に送信アンテナが付いています。アナデジサイマル時代には、どんな形状だったのか気になります。
現状から想像するに、NHKはアナログアンテナの場所にデジタルアンテナを取り付けアナログは、すぐ下のKTNと共用、民放はアナログNIBアンテナを
4社共用のデジアナ共用アンテナに変更したのではないかと考えます。(NBCデジタルはNHK側かもしれません。)
しかし、アナログアンテナを取り外した時に、なぜスッキリさせなかったのでしょうか??。
別角度から見た局舎です。あまり見かけない形状です。両側に"ひさし"があります。ドアが両側にあるのでしょうか。
受信は、NHKはオフセットパラボラ、民放は90CRと思われます。
この90CR、新しく見えないので、アナログ再利用なのでしょうか。 GPSアンテナもあります。 |
モニターアンテナです。 |
ところで、当中継局は送信チャンネルが親局の稲佐山とすべて同一です。
しかも画像を見る限り、番組はTTL伝送ではなく、放送波受信のようです。
当方はSFNという技術を理解できていないのですが、この状況で回り込みをキャンセルできているのであれば"すごい"の一言です。
鉄塔にアナログ銘板が残っています。 |
鉄塔の基部です。 |
鉄塔の根元にフランジが付いている形状を見かけないような気がします。建設時に長いままで運べなかったのでしょうか。
当中継局は規模は小さいながら、アナログでは各社送受信アンテナの個別設置の訳、サイマル時のアンテナの取り付けられ方、デジタルではSFN技術、
そして鉄塔下部のフランジなど、いろいろ気になる中継局です。
最後に中継局付近から見た風景をどうぞ。
正面奥は稲佐山です。画面中央のマンションが建つ丘にも、その昔、山城があったそうです。
(合成画像)
女神大橋です。
南東方向の風景です。(合成画像)
これは、山城の跡でしょうか。付近に三角点もあります。
付近には業務用の鉄塔もあるようです。
中継局データ
アナログ | NHK総合 | NHK教育 | NBC | KTN | NCC | NIB | |
チャンネル | 52ch | 54ch | 58ch | 56ch | 29ch | 21ch | |
出力 |
各局とも |
3W |
アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。
デジタル | NHK総合 | NHK教育 | NBC | KTN | NCC | NIB | |
チャンネル | 15ch | 13ch | 14ch | 20ch | 19ch | 18ch | |
リモコン | 1 | 2 | 3 | 8 | 5 | 4 | |
出力 | 各局とも | 0.3W |
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