送 信 塔 見て歩き
長崎県 ・ 中継局
匿名希望様提供の画像で紹介します。


平戸テレビ・FM中継局  2015年4月撮影

平戸市は、長崎県北西部に位置する平戸島とその周辺の島々を行政区域にしています。以前は、島のみが市の範囲でしたが、
合併により、九州本土も一部含むようになりました。
平戸島と本土との間には平戸大橋が架かり、車や徒歩で行き来できますので、離島というイメージではないですね。

そのような中、平戸中継局は、平戸市の中心部の南側、鞍掛山にあります。2008年11月にデジタル化されました。
放送エリアは平戸市をはじめ、海をはさみ対岸の松浦市・佐世保市鹿町地区の各一部も含んでいます。


ここで、アナログ時代の中継局の様子です。
開局はNHK−GとNBCが1962年3月、NHK−Eは少し遅れて1964年1月です。以下、KTNが1974年3月、NCCが1990年3月、
NIBが1991年11月です。

中継局の設備はNHKとKTNが単独。残りのNBC・NCC・NIBは、局舎・鉄塔を共用しています。
送信アンテナは、UHF波のNHK・KTN・NCC・NIBは6L1段3面、VHF波のNBCはスーパーゲイン1段3面(垂直)です。
なぜ開局が早いNHKがUHFで、NBCのみがVHFなのかと調べてみると、以前はNHKもVHFで、1981年7月にUHFに
転換していることが分かりました。外国電波の混信があったものと想像します。

受信は、NHKが高法知岳固定局受け(予備で佐世保局放送波受け)、民放各社は佐世保局を放送波受けです。
NHKも以前は放送波受けのみでしたが、1984年3月にマイクロ受けに切り替えたようです。
また、KTNは1993年11月に親局を変更しているようです。(以前親局はどこだったのか未確認です。)

FM放送は、NHKが1968年3月、FM長崎が1992年3月に開局しています。共用の送信アンテナ(ダイポール型・垂直偏波)を
NHK鉄塔に設置しています。
受信は、約120m離れた場所に共用の5素子八木アンテナがあります。親局は佐世保中継局です。


平戸中継局では、アナログ終了後の2012年3月から5月にかけてチャンネルリパックが行われました。
変更されたのは、NHK−Gが 28ch→52ch、NHK−Eが 32ch→51ch の2つのチャンネルです。

それでは、現在の様子を画像で紹介します。


NHK中継局

鉄塔と局舎、看板です。

 

送信アンテナです。先端がデジタルアンテナ(6L1段3面)、その下の突き出ているのがFMアンテナです。 角度を変えて3枚。

NHK中継局では、デジタルチャンネルのリパックが行われました。その関係なのか、鉄塔が新築されアンテナをすべて移転させたようです。

アナログのみの時代には、鉄塔は局舎上にあり、先端にFM、その下にテレビでした。アナデジサイマル時には、さらに四角鉄塔部先端に
突き出す形でデジタルアンテナが付いていました。

仮アンテナを取り付ける位置がなかったとは思えませんが、リパックに際して、隣接地に鉄塔を新築し、新チャンネルのデジタルアンテナを
先端に設置し、FMアンテナやパラボラも移設(新品に更新?)して現在の形になったようです。
画像では、はっきりしませんが局舎上の鉄塔は撤去済みのようです。

アナログアンテナがどのように取り付けられていたのが気になり、他サイトの過去画像を見て分かりました。

 


FMアンテナ(ダイポール型)の拡大です。

 


各種パラボラです。

FMモニターアンテナと思われます。

パラボラは、左側上段が江迎鹿町局向けTTL送り、その右下(こちら向き)が松浦局向けTTL送り、と思われます。
右側下段は石盛山TTL受け、その他FPUもあります。


NBC・NCC・NIB中継局

鉄塔を角度を変えて3枚。 アナログ時代には、四角鉄塔部先端にNBCのスーパーゲインアンテナが取り付けられていました。

 

3社共用の4D2段3面です。アナログ時代とは、形式が異なっています。 角度を変えて2枚。

 

局舎を角度を変えて2枚。

 


ロゴです。2社の名前しかありません。

 

3社共用の佐世保中継局放送波受けグリッドパラボラ(3m)です。UHF八木は予備アンテナらしいです。

 


GPSです。

モニターアンテナです。

 


KTN中継局


鉄塔と局舎の様子です。
鉄塔は、支柱式のトラス柱です。

 


さらに別角度から。

ロゴです。

 


こちらも4D2段3面です。

このパラボラは石盛山固定局受けTTLです。

別角度から。

 


パラボラ下のリングアンテナは、佐世保局受け予備アンテナ
らしいですが、未確認です。(微妙に向きが異なります。)

GPSです。

 


付近には、KDDIの携帯基地局(au)もあります。

 


また、三角点もあります。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 NBC KTN NCC NIB
チャンネル 55ch 53ch 4ch 60ch 29ch 36ch
出力 30W 30W 10W 30W 30W 30W

NHK−FM 83.9MHz  10W(垂直)
FM長崎   79.2MHz   10W(垂直)

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。


デジタル NHK総合 NHK教育 NBC KTN NCC NIB
チャンネル 36ch 49ch 39ch 20ch 19ch 18ch
リモコン
出力 各局とも 3W

追記・NHK−GとEのチャンネルは、開局当初それぞれ52chと51chでしたが、外国波混信障害を改善するために2018年8月に変更されました。


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