送 信 塔 見て歩き
福岡県 ・ 中継局
匿名希望様提供の画像で紹介します。


深江テレビ中継局  2012年4月、2016年2月撮影

深江中継局は、糸島市(旧二丈町)のJR筑前深江駅の南側、高台(総務省の資料では「万蔵山」)にあります。
2010年5月にデジタル化されました。 訪問時点ではラッキーなことに、まだアナログ中継局が残っていました。

当中継局は、デジタル化前のアナアナ変更により、FBSを除く5チャンネルが変更され、手元の資料とは状況が大きく異なります。
とりあえずアナアナ変更前の様子を説明します。

開局は資料では、NHK−Gが1982年3月、RKB・KBC・TNC・FBSの4社が1982年11月、そしてNHK−Eが
1984年11月となっています。(TVQはアナログでは開局していません。)
ただ、1960年代であれば ともかく1980年代になっても、NHK−Eが2年以上も後から開局することがあるのか疑問です。
資料に誤りがあるのかもしれません。(NHK−Eは民放と同時の可能性が高いです。)

送信アンテナは、三角鉄塔に全局共用の4L2段2面(垂直偏波)です。送信機器は、NHKは鉄塔取付のボックスタイプ。
民放各社は地面に建つ共用局舎です。
受信は、NHKと民放は個別に1.8mグリッドパラボラにて糸島中継局受けです。

提供を受けた画像を見ると、アナアナ変更とデジタル化で、上記の説明とは様子が大きく変わっています。

以下は、画像を見ての推測で、資料等には基づいていません。 誤りはご容赦ください。


向かって左にある鉄塔です。(支柱式鉄塔)

向かって右にある鉄塔です。(三角鉄塔)

右の三角鉄塔が元々のアナログ中継局のものだったと思われます。そして、左の支柱式鉄塔は、アナアナ変更に伴い
RKB・KBC・TNCの3社が局舎を含め共同で建てたものと思われます。

 


局舎です、2棟あります。

 


 

 


左の局舎の拡大です。


右の局舎の拡大です。

左の局舎の方が新しく見えます。

 


左の局舎の表札です。3社のみの表示です。
真ん中の行が空いているのが気になりますが、
最初から空欄と判断します。

右局舎の表札です。こちらには民放各社の表示があります。
 
 

 


NHKアナログ機器です。三角鉄塔にあります。 手前の機器はデジタル用?。

 


支柱式鉄塔の送信アンテナの拡大です。

三角鉄塔の上部です。

三角鉄塔の送信アンテナの拡大です。

アナアナ変更でアナデジサイマル時代には、三角鉄塔からは、旧の全チャンネルとNHKの新2チャンネル、
支柱式鉄塔からはRKB・KBC・TNCの新3チャンネルが送信されていたと推測します。

また、デジタル化に際して糸島中継局の増力でサービスエリアが広がったためか、深江中継局は減力されミニサテ局になったようです。

デジタル送信アンテナは、リングアンテナになったようです。また、リングアンテナは両方の鉄塔にあり、チャンネルの並びから見て、
デジタルではNHKと民放の2グループに分かれたのではないかと推測します。

 


三角鉄塔の低い位置にあるグリッドパラボラ。
アナログ受信は、この1基に集約されたようです。

三角鉄塔の高い位置にあるデジタル受信用と思われる
2列2段のリングアンテナ。

 


支柱式鉄塔にあるデジタル受信用と思われるオフセットパラボラ。

なお、デジタル受信アンテナは、どの局がどちらを使用しているのは未確認です。


匿名希望様より、2016年2月撮影の画像が届きました。アナログ設備が撤去され、デジタル中継局の状況が明らかになっています。


ふもとから見た遠景です。

 


全景です。

鉄塔基部及び敷地の様子です。

 

2本の鉄塔の個別画像です。 先端部にあったアナログアンテナは撤去されています。

また、当中継局はミニサテ局に格下げされましたが、2本のアナログ鉄塔をそのまま利用しているため、小さな送信アンテナとは
アンバランスな印象です。


個別に鉄塔を見ます。まずは、三角鉄塔から

アナログ送受信アンテナは撤去済みです。

 


銘板が2枚あります。

 

続いて支柱式鉄塔です。

こちらもアナログアンテナは撤去済みです。

 


銘板です。 ん、この鉄塔、民放3社がアナアナ変更のために建てたのでは??。
なぜ、NHKの名前が・・・。

 

機器です。 角度を変えて2枚。 2012年の画像にも一部写っています。
アナログ時代には、目立たず、デジタル機器とは確認できませんでした。

 


こちらは、送信機器と思われます。

こちらは、電源系と思われます。

これらの機器は全社共用なのでしょうか。それとも鉄塔別なのでしょうか。ミニサテ局につき、コンパクトな設備です。

 


機器の上に付いている監視装置のアンテナです。

 


三角鉄塔にある受信アンテナです。

支柱式鉄塔にあるオフセットパラボラです。

 ところで、どちらのアンテナから、どの放送局が送信しているのでしょうか。送信チャンネルから考えると、NHKと民放は別々の
鉄塔を使用していると推測します。

では、どちらがどちらなのでしょうか。

これまでの経験上、受信にオフセットパラボラとリングアンテナがあった場合、オフセットパラボラはNHKと推測します。
ただ、46chのFBSはどちらなのか微妙です。純粋にチャンネル並びだけだとNHK側のような・・・

 


三角鉄塔のアンテナの拡大です。

支柱式鉄塔のアンテナの拡大です。

撮影方向や倍率が少し異なりますが、両方のアンテナを見比べると三角鉄塔のリングアンテナのリングの直径が、わずかに
大きいように感じますので、これは低いチャンネルを使用している民放アンテナではないかと思います。
また、支柱式鉄塔にNHKの銘板があるのも気になります。

以上の点から、支柱式鉄塔はNHK中継局、三角鉄塔は民放共用中継局と推測します。(FBSは?です。)

でもなぜ、アナデジサイマル時代から、こんな面倒な配置にしているのか、謎です。


なお、ここまでの説明は画像を見ての判断です。資料を見ていませんので内容を鵜呑みにしないようお願いします。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 RKB KBC TNC FBS
チャンネル 36ch 58ch 23ch 27ch 20ch 47ch

出力

各局とも

3W

アナアナ変更前のチャンネルはNHK−Gは53ch、Eは55ch、RKBは49ch、KBCは51ch、TNCは45chでした。
FBSはチャンネル変更していません。

TVQは、アナログでは開局していません。
アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。


デジタル NHK総合 NHK教育 RKB KBC TNC FBS TVQ
チャンネル 52ch 50ch 41ch 42ch 43ch 46ch 35ch
リモコン
出力 各局とも

0.05W

親局である糸島中継局の出力UPによりサービスエリアが広がり、当中継局は減力されたと思われます。


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