送 信 塔 見て歩き
山口県 ・ 中継局
山口県のU様、広島県のF様 提供の画像で紹介します。


須佐田万川テレビ・FM中継局  2015年8月、2018年8月、10月撮影

須佐田万川中継局は萩市須佐町の高山(こうやま、標高・533m)にあります。2009年12月にデジタル化されました。
(当初の予定では2009年6月にデジタル中継局が開局する予定でしたが、近隣地区で混信が発生したため、出力等の
調整のため、開局が半年遅れました。)

U様からは、その後2018年8月に開局したKRY FM中継局の画像も届きました。また、F様からも届いております。
下方で、合わせて紹介します。

まずは、アナログ時代の中継局の様子です。
各社個別に中継局を設置していました。開局は、NHKが1967年9月、KRYが 1968年10月、tysが 1978年10月、
yabが 1997年1月です。
送信アンテナは、VHF波のNHKとKRYは 5素子八木1段2面(NHKはG,E個別)、UHF波のtysとyabは 6L1段2面でした。
受信は、NHKが約150m離れた地点にて、2波共用3mグリッドパラボラ。民放3社は それぞれの送信点にて、KRYは 3m
グリッドパラボラ、tysも 3mグリッドパラボラ、yabは 2.4mグリッドパラボラでした。受信親局は、tysのみ大平山の基幹局、
他社は阿東嘉年中継局です。

tysのみアナログ中継局が撤去され、他の局は形が残っています。


それでは、画像でデジタル中継局を紹介します。


遠景です。 デジタルでは、NHK単独、KRY・tys共用、yab単独の3グループに分かれて整備されました。
付近には、テレビ・FM中継局のほか、業務用パラボラ鉄塔がいくつもあります。


NHK中継局


デジタル鉄塔です。

送信アンテナの拡大です。

受信パラボラの拡大です。

NHKは単独でデジタル中継局を新築しました。 送信アンテナは、6L1段2面です。 受信は阿東嘉年固定局からのTTL受けです。

 


デジタル局舎です。

デジタル表札です。

 


鉄塔に銘板があります。

 

かつて、アナログテレビ中継局に同居していたFM中継局は、今は単独中継局になっています。

鉄塔です。 アナログテレビ送信アンテナは、先端の細い部分にG,E個別に付いていました。

受信は、大平山を5素子八木2列で受けています。
 


KRY・tys共用中継局


鉄塔の様子です。

送信アンテナの拡大です。

2種類の受信パラボラがあります。

送信アンテナは、NHKと同様に6L1段2面です。アナログ鉄塔を伸ばして、デジタルアンテナが取り付けられました。(ちょうど、繋ぎ目の
すぐ下に5素子八木2面が付いていました。)

受信は、KRY は阿東嘉年中継局放送波受け、tys は阿東嘉年固定局からのTTL受けです。
同じ局舎にもかかわらず、KRY と tys は、受信方式が異なります。放送波だと tys に混信でもあるのでしょうか。
また、オフセットパラボラは、アナログ時代からの継続利用という情報もあります。

 


局舎です。

表札です。 同じ位置にアナログ時代にもKRYの表示がありました。

下に跡が残っているかもしれません。

 局舎は、KRYのアナログ中継局がデジタル化され tys も同居しました。


yab中継局


全景です。

送信アンテナです。

受信パラボラです。

送信アンテナは、他社と同じく6L1段2面です。上に伸ばしてデジタルアンテナが取り付けられたようです。
妙な空間がありますので、デジタルアンテナの下にアナログアンテナがあったものと思われます。

受信は、阿東嘉年固定局からのTTL受けです。

 


局舎です。アナログ時代からの継続利用です。

表札です。

 


無線式監視装置のアンテナと思われます。携帯電話のシステムを利用しているようです。


ところで、一番上でも書きましたが、当中継局では、2009年5月に試験放送が開始されましたが、KRYの35ch送信により
島根県益田市やその周辺で混信が発生したため、他のチャンネルも含め、送信出力を10Wから2.5Wに変更して
同年12月に開局しました。

また、デジタル放送では、52ch以下のチャンネルで放送するように定められているため、アナログ放送終了後の
2011年8月から9月にかけて、上記の「混信解消」と「デジタル放送用周波数再編」対策の2種類のチャンネルリパックが
同時に行われました。これにより、送信出力も当初に予定の10Wになりました。


U様とF様から相次いで、2018年8月29日に開局したKRY FM補完中継局の画像が届きました。撮影日順に紹介します。

まずは、2018年8月撮影のU様提供の画像です。


ふもとから見た遠景です。中央付近に鉄塔が増えています。

 


中継局の全景です。右・FM、左・テレビ

KRY FM中継局の拡大です。

KRYでは、FMのために中継局を新築したようです。

 


FM送信アンテナです。2面のように見えますが1面です。

受信パラボラです。石ヶ岳固定局からのTTLと思われます。

NHK−FMが水平偏波なのに対して、KRY FMは、隣接する萩中継局との同期放送の絡みで垂直偏波となっているようです。

 

局舎と表札です。

 


モニターアンテナです。

GPSです。

 


非常用電源です。

こちらは、tysの受信パラボラです。

tysアナログ中継局があった場所にオフセットパラボラが新設されています。方向から見て大平山受けの予備と思われます。

 


ここからは2018年10月撮影のF様提供の画像です。

別角度から見た全景と局舎の拡大です。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 KRY TYS YAB
チャンネル 8ch 12ch 10ch 61ch 29ch
出力 3W 3W 3W 10W 10W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

NHK−FM   82.9MHz  10W
KRY-FM    86.4MHz  50W

FM山口は、中継局を設置していません。


デジタル NHK総合 NHK教育 KRY TYS YAB
チャンネル 36ch 51ch 50ch 40ch 43ch
リモコン
出力 各局とも 10W

チャンネルリパック前(デジタル化当初)のチャンネルは、NHK−Gが 56ch、NHK−Eは変更なし、
KRYは 35ch、tysは 53ch、yabは 55chでした。


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