送 信 塔 見て歩き
兵庫県 ・ 中継局
直接訪問は、匿名希望様提供の画像です。


神戸妙法寺テレビ中継局  2004年10月、2015年12月撮影

最初は、2004年に当方が撮影した遠方画像です。


須磨海浜公園駐車場から撮影。
鉄塔がNHKと民放の2本あるはずですが、この位置からは、1本しか見えませんでした。

 


上記画像の拡大です。これは、民放鉄塔と思われます。
NHK鉄塔は後ろに隠されているようです。

市内の別の場所から撮影(ピンボケですいません)
ここからは、鉄塔は2本見えます。

神戸妙法寺中継局は神戸市須磨区妙法寺の高取山にあります。 付近には荒熊神社もある(もしかしたら中継局は敷地内?)
という立地です。 神戸市須磨区・長田区の各一部をサービスエリアにしています。
2009年3月にデジタル化されました。

当中継局は、資料を読み込んでいくとアナログ・デジタルとも、なかなか興味深い中継局であると分かりました。


まずは、かつてのアナログ中継局の説明です。

当中継局の開局は、NHKが1973年9月、民放はSUNを含め1978年5月の同時開局です。中継局の設備もNHKと民放の
2グループに分かれています。

送信アンテナは、4L1段2面+1.8mグリッドパラボラ(垂直偏波)です。(特殊な指向性を持たせているようです。)
NHKは2波共用。民放は2グループに分かれ、上がMBS・ABC共用、下がKTV・YTV・SUN共用でした。

受信は、NHK−Gは90CRで摩耶山受け、NHK−Eは8素子八木2列で生駒山受け(どちらも送信鉄塔にアンテナ設置)。
一方、民放は約100m離れた地点で、大阪民放は共用3mグリッドパラボラにて、SUNは1.8mグリッドパラボラにて
どちらも摩耶山受けでした。 親局の出力が大きく異なるので、パラボラは共用できなかったようです。

ところが大阪民放各社は、開局からわずか2年後の1980年5月に親局を変更しているようです。(生駒山?→摩耶山)
さらにアナログ終盤では、親局を摩耶山から北淡垂水中継局に変更しているようです。
これは、大阪民放各社の神戸中継局(摩耶山)のアナアナ変更の影響のようです。受信アンテナも送信鉄塔に移動しています。
(なお、これらの事情は未確認です。)

画像が分かりにくいですが、上記の遠景拡大画像の鉄塔下部に、それらしいパラボラがあるように見えます。

デジタル化に際しては、NHK・民放ともアナログ施設をそのまま再利用して開局しています。

なお、訪問時点ではアナログ設備は撤去済みです。


ここからは、匿名希望様提供の直接訪問の画像です。


中腹からの全景画像です。

 


中継局前からの全景画像です。左 ・ NHK、 右 ・ 民放


それでは、個別に中継局を紹介します。

まずは、NHK中継局です。


全景です。

 


鉄塔の様子です。

送信アンテナの拡大です。垂直グリッドパラボラも送信アンテナです。

ここで送信アンテナの説明です。形式は、アナログ時代と同じと思われます。

アナデジサイマル時代には、上にアナログ、下にデジタルの各アンテナが取り付けられていたようです。(アナログ終了後、上に
あげたものと思われます。)
発表されているサービスエリア図を見ますと、中継局から見て南西側に円形が広がり、神戸空港がある方向(長田区方向)に
帯が延びています。この帯がグリッドパラボラの方向と思われます。

また、アナログ時代には、鉄塔に神戸局受けの90CRと大阪局受けの8素子八木2列が付いていました。

 

局舎を角度を変えて2枚。

 


表札です。アナログ時代の表示のままです。

 


デジタル受信パラボラ(1.2mプレート・2波共用)です。

GPSです。

デジタルでの伝送ルートは、北淡垂水固定局受けTTLです。

 


鉄塔の銘板です。アナログ時代のものです。


ここからは、民放中継局です。


(鉄塔の)全景です。

 


鉄塔の様子です。

アンテナ部分の拡大です。

ここで、送信アンテナの説明です。形式は、アナログ時代と同じと思われます。全社共用です。

2基の1.8mグリッドパラボラのうち、上の垂直グリッドは、長田区方向への送信アンテナ、下の水平グリッドは
大阪民放共用の生駒山受信パラボラです。

アナデジサイマル時代には、アナログアンテナを集約し、上がデジタル、下がアナログだったようです。
(アナログ終了後、下段を撤去したものと思われます。)

さらにアナログ時代終盤には、鉄塔下部に北淡垂水中継局受けの3mグリッドパラボラも付いていました。

 


送信アンテナの全景です。

上部の4Lです。

下部の垂直グリッドパラボラです。

 


送信鉄塔にある受信パラボラです。

離れた場所にある受信パラボラです。

別角度から。

民放各社の受信アンテナは送信鉄塔と離れた場所の2か所にあります。

送信点から約100m離れた、神社の入口(?)前の受信鉄塔には、パラボラが2基付いています。
この鉄塔はアナログ時代からあり、アナログのみの時代には大阪民放(3m)とSUN(1.8m)の摩耶山受けのグリッドパラボラが
2基付いていました。

現在の2基は、上が大阪民放共用の生駒山受け3mグリッドパラボラ、下がSUNの摩耶山受け1.8mグリッドパラボラです。

この大阪民放の3mグリッドパラボラは、送信鉄塔にある1.8mグリッドパラボラと 対で、スペースダバシティを組んで
いるらしいです。 (3mパラボラは、摩耶山から生駒山へ向きを変えての再利用なのか、あるいは一旦取り外して
また取り付けられたのかは未確認です。)

それと、状況から見てSUNのパラボラは、アナログ時代からの継続使用(アナデジ兼用)と思われます。

 


GPSです。

 


局舎です。2棟あるようです。

局舎脇に民放中継局を示す杭があります。

 

当中継局は、アナログのみの時代、アナデジサイマル時代、アナログ終了後(完全デジタル化)と、その時期ごとに、
受信親局が変更となっています。

他サイトにはアナログ(アナデジサイマル)時代の画像もありますので、興味があれば見比べてください。


 
中継局の辺りは、展望が良いらしく案内板があります。

 

中継局データ

NHK総合 NHK教育 MBS ABC KTV YTV SUN
チャンネル 52ch 50ch 54ch 56ch 58ch 60ch 62ch
出力

各局とも

1W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。


デジタル NHK総合 NHK教育 MBS ABC KTV YTV SUN
チャンネル 25ch 29ch 37ch 35ch 39ch 33ch 26ch
リモコン 10
出力

各局とも

0.1W

おまけ

最後は、当方撮影の画像に戻って

須磨海岸から見た明石海峡・淡路島方向です。

 


明石海峡大橋を拡大しました。2枚とも2004年10月撮影。


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