送 信 塔 見て歩き
三重県 ・ 中継局

N様提供の画像で紹介します。


熊野テレビ・FM中継局

熊野中継局は、熊野市有馬町の長尾山にあります。熊野市、御浜町、紀宝町の各一部などをサービスエリアにしています。

最初はかつてのアナログ中継局の様子です。

開局は、NHKが1964年10月、CBC・THK・メーテレは同時に1966年7月、MTVが1973年4月、CTVは1975年9月です。
NHKは単独、CBC・THK・メーテレの3社が共用、CTVとMTVが共用の3グループに分かれて設置されています。

送信アンテナは、VHF送信のNHK2波とCTVを除く名古屋民放3社は個別の3素子八木1段4面(NHKでは、Gが上段、
名古屋民放では、上からメーテレ・CBC・THKの順です。チャンネルをよく見ると、VHFは名古屋テレビ塔と同じチャンネルです。)
UHF送信のCTVとMTVは、共用6L1段4面です。

受信は全社送信点で、NHKはテレビ2波とFM共用3mプレートパラボラにて矢ノ川固定局マイクロ受け、
CBCは4mプレートパラボラにて南勢固定局マイクロ受け、THK・メーテレ・CTV・MTVは個別の3mプレートパラボラにて
矢ノ川固定局マイクロ受けです。

2007年3月にデジタル化されました。

また、当中継局にはFM中継局が併設されています。開局はNHK−FMが1969年3月、FM三重が1985年5月です。


矢ノ川固定局は、アナログ時代に使用していた固定局です。デジタルテレビの番組伝送は、別ルートに変わりました。

そして、矢ノ川固定局にはNHK−FMとFM三重の固定局も併設されていましたが、アナログテレビ廃止と同時に
固定局そのものが廃止され、FM放送の番組伝送も別ルートに変更されました。

ここで、かつての矢ノ川アナログ・FM固定局についても説明します。
当固定局は、CBCを除く各社が矢ノ川峠に設置していました。

伝送ルートは、NHK−Gは4mプレートパラボラで藤坂固定局を受けて、尾鷲(2mプレートパラボラ)、輪内と熊野(ともに
2.4mプレートパラボラ)へ伝送していました。NHK−Eは、Gとは異なり尾鷲中継局を8素子八木2列で受けて輪内と熊野
(Gと共用パラボラ)へ伝送していました。
THKは名古屋テレビ塔を12素子八木2列、メーテレは尾鷲中継局を12素子八木、予備で名古屋テレビ塔を12素子
八木2列2段、CTVは藤坂固定局を3mプレートパラボラ(?)、予備で東山タワーを4mグリッドパラボラ、
MTVは藤坂固定局を4mプレートパラボラです。送信側については、各社とも個別の3mプレートパラボラにて尾鷲中継局と
熊野中継局へ伝送していました。(メーテレは熊野のみ伝送。メーテレ尾鷲は名古屋テレビ塔を直接受信。
なお、上記CTV藤坂固定局については、存在したのかハッキリしません。)

FM固定局は、両社とも磯部中継局の放送波を矢ノ川固定局で受け、マイクロ波に変換して熊野FM中継局へ伝送していました。
(パラボラは別々だったようです。)両社とも、熊野FM中継局が開局した当初より稼働しています。

デジタルでは、各社とも新設された谷の山固定局経由のTTLです。NHK−FMも、谷の山固定局経由に変更されました。
また、FM三重では、谷の山固定局に併設の形で輪内中継局が開局しています。
熊野中継局へは輪内中継局受けの放送波伝送に変わりました。

もう一つ、熊野テレビ中継局には、CBCが中波ラジオの固定局を設置しています。
尾鷲テレビ中継局に併設の固定局からVHF電波を受けて熊野ラジオ中継局へVHF送信しています。
(NHKと東海ラジオの熊野中継局への番組伝送は有線回線です。)

説明が長くなりました。それでは、現在の様子を紹介します。



遠景です。

 


山頂部を拡大しました。

 


さらに鉄塔の拡大です。

 


こちらは、全景です。
 


それでは、中継局ごとに紹介します。
 

NHK ・ FM三重 中継局 民放テレビ共用中継局

 



山の表示があります。

 


こちらは、付近にあるパラグライダー離陸場のようです。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 CBC THK メーテレ CTV MTV
チャンネル 3ch 9ch 5ch 1ch 11ch 25ch 27ch
出力 V・Uとも 10W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

NHK−FM  84.9MHz  10W
FM三重    85.7MHz  10W


デジタル NHK総合 NHK教育 CBC THK メーテレ CTV MTV
チャンネル 29ch 33ch 18ch 21ch 22ch 19ch 31ch
リモコン
出力 3W

©2023 送信塔見て歩きWeb