送 信 塔 見て歩き
神奈川県 ・ 中継局


久里浜テレビ中継局  2019年9月撮影

久里浜中継局は、横須賀市久里浜9丁目の高台にあります。当中継局はアナログ・デジタルとも送信方向により偏波面が異なっており、
以前から訪問したい中継局でした。
アナログ放送が終了して鉄塔が寂しくなっていますが、ようやく訪問することができました。

ただ、残念なことに当中継局は、東京電力の敷地にあるため直接訪問はできません。
それでも鉄塔が大きく建っていますので、鉄塔下部と局舎以外の観察は容易です。

まずは、アナログ時代の中継局の説明です。

開局はテレビ東京を除き1972年4月です。(TVKもNHKなどと同時開局)テレ東が開局したのは、1984年12月です。
1981年2月に送信パターンとERPの変更、また1995年ごろにアンテナを更新しているようです。局舎・鉄塔は全社共用です。

送信アンテナは、NHK2波とTVK、東京民放5社の2グループに分かれています。
形式は、北に向くのが4L1段1面(水平偏波)、南西に向くのが1.8mグリッドパラボラ(垂直偏波)の構成です。
(どちらも、上段がNHK・TVK共用、下段が東京民放5社共用です。)

受信は、NHKが同じ高台の約180m離れた場所で2波個別の8素子八木2列にて東京タワー受け。東京民放5社は送信点近くでの受信です。
テレ東以外は8素子八木2列、テレ東は12素子八木2列にてそれぞれ東京タワー受けです。TVKは鉄塔下部に設置の2.4mグリッドパラボラにて
鶴見基幹局受けです。

2009年12月末に全社同時にデジタル化されました。
デジタル化に際しては、鉄塔はアナログからの継続使用。局舎は全社共用で一回り大きな建物を新築しました。

デジタルの送信アンテナは、アナログと同じ形式、同じ組み合わせで設置されました。

デジタル受信は、NHKと東京民放5社は、6社共用1.8mグリッドパラボラ2基によるスペースダイバシティにて東京スカイツリー放送波受けです。
(パラボラの設置場所は、鉄塔中間部と鉄塔下部)
TVKはアナログ時代から使用する鉄塔下部の2.4mグリッドパラボラにて鶴見基幹局を放送波受けです。

鉄塔中間部には1.8mグリッドパラボラの隣に、もう1基2mプレートパラボラがあります。
こちらは受信用ではなく、NHK−G,E・EX・TX・TVKの4社(5波)共用の横須賀鴨居中継局向けのTTL送信用アンテナです。
(他のNTV・TBS・CXの鴨居中継局への番組伝送は当中継局からの放送波受けです。)なぜ、局によって番組伝送方式が違うのか、
しかも距離はわずか4kmです。理由は未確認です。(同一送受信チャンネルや伊豆方面からの混信が考えられます。)

当中継局は、送受信とも複数の方式で行われており興味深い中継局です。

説明が長くなりました。ここからは画像で現在の様子を紹介します。



中継局から見て東北東側の久里浜港近くからの遠景です。

 


鉄塔の全景です。 上記と同じ位置からの拡大画像です。

鉄塔先端部です。

北方向に向く4L1段1面(水平偏波)が2セットです。

中間部のパラボラです。 16素子のリングアンテナもあります。

 



中継局から見て南側の住宅街からの遠景です。  画像の一部を加工しています。

 


鉄塔の全景です。 上記と同じ位置からの拡大です。
 
グリッドパラボラの間隔がムダに空いているように見えます。

鉄塔先端部です。



南西側を向く1.8mグリッドパラボラ(垂直偏波)です。
(上・上段のパラボラ、下・下段のパラボラです。)

裏側から見た中間部のパラボラです。
 
 
リングアンテナはパラボラに比べ、北東側に向いています。どこを受信しているのでしょうか。

 



中継局から見て北側の「くりはま花の国」前道路からの遠景です。


鉄塔の全景です。

「くりはま花の国」付近からの画像です。

鉄塔先端部です。

北方向に向く4L1段1面(水平偏波)が2セットです。

中間部のパラボラです。  左・鴨居中継局TTL送り、 右・スカイツリー受信

 

グリッドパラボラ横の16素子リングアンテナです。



 

ところで、他サイトのアナデジサイマル時代の画像を比べてみると、
左記のような変化があったと確認できました。



黄色の丸が南西向きパラボラがあった位置です。別支柱です。
   (上段がNHK・TVK共用。下段が東京民放5社共用)

ゲイン塔の先端部には、北向きの4L (上段がNHK・TVK共用、
下段が東京民放5社共用)


これらの設備はアナログ終了後、すべて撤去されています。

一方、一番下にあった赤丸位置のデジタルパラボラは、4Lが
撤去されたゲイン塔(先端近く)へ移動したようです。

したがって、現状は、上段のパラボラは東京民放5社共用では
ないかと思われます。 (ただし、未確認です。)




 

この画像は上が北方向です。

敷地内へ立ち入れないので、グーグル航空画像で見ると、樹木で見えない局舎や鉄塔下部の様子が判ります。

鉄塔を挟んで現在の局舎の反対側に基礎のようなものが見えます。アナログ局舎跡でしょうか。

さらに、画像を立体的に見えるようすると、鉄塔下部に2基のパラボラが北東向きに設置されているのが確認できます。
パラボラは、鉄塔に向かって右が東京スカイツリー受け、左が鶴見受のようです。

 

また、国土地理院の航空画像で、アナログ時代の様子を確認すると、今とは反対側(画像の基礎のようなものの場所)に
局舎があるのを確認しました。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 NTV TBS CX EX TX TVK
チャンネル 43ch 45ch 41ch 39ch 37ch 35ch 33ch 47ch
出力 各局とも 3W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。


デジタル NHK総合 NHK教育 NTV TBS CX EX TX TVK
チャンネル 13ch 15ch 32ch 36ch 38ch 40ch 52ch 17ch
リモコン
出力 各局とも 0.3W

当中継局では、北方向へは水平偏波、南西方向へは垂直偏波にて、電波が発射されています。


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