送 信 塔 見て歩き
東京都・神奈川県 中継局
小仏城山デジタルテレビ中継局(NHK東京・東京民放5社・MX) 2012年5月撮影
(2015年10月撮影の遠景画像もあります)
相模原デジタルテレビ中継局(TVK)
東京都八王子市から神奈川県相模原市にかけての一帯は、既存のデジタルテレビ中継局ではカバーできない地域がありました。
そこで東京各社とTVKは共同で、東京都八王子市の小仏城山山頂に中継局を設置しました。
小仏城山は、ちょうど都県境にあり、大雑把にみて北側が東京都、南側が神奈川県になります。放送局の中には
放送エリアを関東全域とする局と県(都)域のみに限定されている局があるため、3基のアンテナが設置されています。
また、中継局の名称も東京各局は「小仏城山」、TVKは「相模原」と、別々の名前を名乗っています。
開局は、アナログ終了後の2012年3月末です。
さて、前置きが長くなりましたが、ここからは画像で紹介します。
![]() 日影沢林道から見た全景です。谷間の樹木が伐採されており、 中継局を見通せます。デジタルテレビ中継局は使われなくなった NTT鉄塔を再利用したようです。 |
![]() こちらは、山頂広場から見た全景です。 中継局以外にも、無線設備があります。 |
いくつかのハイキング系ブログを見ましたが、以前は同じ形の鉄塔が2基並んでいたようです。(Wikipediaの画像でも確認できます。)
多分、NTT回線がマイクロ波から光へ切り替わり不要になった設備と思われます。
1基残してあったのは以前から再利用を考えていたのでしょうね。(石川県の珠洲中継局も同様です。)
それでは、順番に設備を見ていきます。
![]() 送信アンテナが乗る鉄塔です。 |
![]() 鉄塔を見上げてみました。 |
![]() 正面側です。 |
![]() 裏側です。 |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
最上部のステージに3基の送信アンテナがあります。各方向からの撮影です。それぞれのアンテナは、放送エリアに合わせて、
微妙に向きが異なっています。
一番左の画像で説明します。
南(画像では向かって左)からTVK単独・NHKと東京広域民放共用・MX単独と思われます。すべて1面4段です。
また、チルトがかかっています。(気のせいかもしれませんが、TVKのチルト角が浅いように見えます。)
方向は、TVKは南東、東京広域局は東南東でしょうか。MXは東に近いです。
西側(アンテナの背面)も神奈川県ですので、MX以外はアンテナを向けることは可能ですが、山梨県上野原・大月方面へも
電波が飛んでしまうため、実際には無理でしょう。(個人的には、CX・EX・TXはOKでも良いと思いますが・・・。)
![]() 1段下がったところにパラボラが2基あります。 |
![]() グリッドパラボラを別角度から。TVK鶴見(基幹局)受けと思われます。 |
![]() |
![]() |
こちらは、その二ツ塚峠の鉄塔です。(時間が無く、通りから見上げただけです。)
![]() 処分場前交差点付近から撮影。 |
![]() 拡大しました。 |
予想通り、南向き(こちら向き)のパラボラが新設されていました。
カシミール3Dで確認したところ、二ツ塚峠と小仏城山の見通しはOKでした。
ところで、東向きのダイバシティ受けが1セット増えて、2セットになっているように見えます。対向はスカイツリーかも・・・。
八王子中継局も見てきましたが、こちらはパラボラ新設などの変化ありませんでした。(別場所のアナログ中継局も
まだ、そのままでした。)参考に画像をどうぞ。
![]() 南東側から撮影。 |
![]() 北側から撮影。 |
小仏城山画像に戻ります。
![]() 局舎です。 |
![]() フェンス際から撮影。 |
![]() 裏側から手を伸ばして撮影。 |
鉄塔とは違い、局舎は新築されたものと思われます。
放送設備を示す看板・表札・ロゴの類は、何も無いようでした。 |
![]() 局舎から鉄塔へ延びるラックです。側面からぐるっと回っています。 |
![]() 別角度から。 |
ラックにあるGPSです。頭が平らなものと、尖ったものの、2種類あります。
ところで、アンテナも観察すると、3種類とも形状が異なるように見えます。メーカーが違うのでしょうか。
![]() TVKのアンテナです。 |
![]() 東京広域局のアンテナです。 |
![]() MXのアンテナです。 |
TVKとMXは同じメーカーかもしれませんが、真ん中の東京広域局のものは明らかに形状が異なります。
アンテナ下部に個別にモニターアンテナが3基あります。
ところで、テレビ中継局の隣にはパラボラの付いた局舎と別の背の高いパラボラ鉄塔があります。
まずは、屋上にパラボラがある局舎です。
![]() 広場側から。 |
![]() 正面(?)から。 |
かなり古そうな局舎とパラボラです。設備の形状から携帯電話の基地局と思われます。
移動局との通信アンテナの他、パラボラや細長いアンテナがあります。
続いて、背丈の高い鉄塔パラボラの設備です。
![]() 全景です。 |
![]() 別角度から。 |
こちらは、パッと見
TTLかと思いました。が、大きな送信鉄塔があるのに、さらに別の鉄塔が必要かなと思いつつ近づくと、
フェンスに「相模原市防災無線」の表札があり、あっさりと解決です。
![]() 局舎です。 |
![]() 表札です。 |
![]() パラボラを見上げてみました。 |
![]() 鉄塔に銘板がありました。 |
小仏城山山頂にある無線鉄塔は以上です。この付近は、同じくらいの標高の山が連なっています。
別の山にも無線鉄塔があるのが見えました。(高尾山の山頂にもあるようです。)
こちらは、中央道八王子ICを過ぎた地点(29.2kmポスト)から見た小仏城山です。(小仏城山は真ん中奥です。夕刻の撮影につき暗いです。)
今回はGWを利用しての訪問でした。小仏城山へは、いくつかのルートがあるようですが、時間の関係で最短ルートを登りました。
西浅川交差点を曲がり、中央自動車道・JR中央線と並行に走り、車道終点の「小仏峠口」に車を止めての訪問です。
(この道路、奥へ進むにつれ狭くなるので注意が必要です。また、1kmほど手前まで、路線バスがあります。)
道路の終点は、少し広くなっています。
早朝にもかかわらず、既に10台ほどの車がありました。(下山時には車が20台ぐらいになっており、路肩を含め、
もう止めるところが無い状態でしたので6時前の到着で正解でした。また、バス到着時間なのか徒歩で大勢の人が
向かって来ました。タクシーで乗り付ける人もいるのには、少々驚きましたが・・・。)
![]() ここから出発です。左へ行きます。 |
![]() 始めは、砂利道です。 |
![]() 狭いところもあります。 |
![]() あまり時間がかからず、峠へ到着です。 |
登山道は途中まで砂利orコンクリート、そのあとは獣道状態ですが、階段状の所もあり、特に問題はありません。
登山口から小仏峠(標高560m)まで約20分、そのあと15分ぐらいで小仏城山山頂(標高670m)に到着です。
![]() 峠の表示とタヌキの置物です。 |
![]() 峠の様子です。 |
小仏峠には、明治天皇が山梨巡幸の際に作られた「明治天皇小佛峠御小休所阯及御野立所」の碑や大きなタヌキの置物があります。
(何でタヌキなのかは知りません。)このほか、かつての茶屋と思われる廃屋もありました。
![]() 小仏峠から見た富士山です。 |
![]() 同じく、中央自動車道です。 |
峠からの東側の風景です。(早朝につき、逆光でスイマセン。)東側の展望は山間地のため、この範囲ぐらいしか見えません。
小仏峠では、相模湖側からのルートが合流しますし、景信山へのルートが分岐しています。
また、小仏峠から城山山頂へは2ルートありました。東側(左)ルートは、日影沢林道と鉄塔下で交差し、一丁平・高尾山
方面へ直通です。(日影沢林道は、鉄塔保守のための道路のようで、舗装されています。)
![]() 山頂の様子です。 |
![]() 別角度から。 |
![]() 山頂の碑と何か置物があります。 |
![]() 目の前には、高尾山が見えます。光っているのは、東京湾です。 |
小仏城山山頂は、観光地化されていて茶屋(売店)もあります。(早朝のため営業していませんでした。)
トイレは、新築中でした(臨時の仮設トイレがありました)。また、ベンチがこれでもかと云うほど沢山並んでいます。
訪問日は最高の天気で、雪を被った富士山がくっきりと見えました。
ちょうどサクラが咲いていました。
この後、かの有名な高尾山へも足を延ばしたかったのですが、予定が詰まっていたので、残念ながら断念しました。
晴天ながら逆光で、スカイツリーなど東側風景の撮影が思うようにいかなかったので、もし次回訪問の機会があれば、
高尾山へも行きたいと思います。(でも、眺望を取るなら景信山か、迷うところです。)
山頂から見た東側風景です。
少し分かりにくいですが、筑波山らしい山並みが見えていました。
小仏城山山頂からの東側の展望は、北方向は筑波山から、南方向は目標物が無くよく分かりませんでしたが、江ノ島、
湘南平方向まで開けているかもしれません。(なお、手前に高尾山がありますので、八王子の街並みは見えないようです。)
![]() 東京スカイツリーです。 |
![]() 東京タワーです。 |
横浜・ランドマークタワーです。対岸は、千葉県と思われます。
こちらは、2015年10月に撮影した中央道30.1kmポストから見た、高尾山〜小仏城山方向です。 中継局は右隅に見えています。
中継局鉄塔を拡大しました。
中継局データ
デジタル | NHK総合 | NHK教育 | NTV | TBS | CX | EX | TX | MX | TVK |
チャンネル | 35ch | 47ch | 37ch | 42ch | 41ch | 43ch | 44ch | 14ch | 33ch |
リモコン | 1 | 2 | 4 | 6 | 8 | 5 | 7 | 9 | 3 |
出力 | 各局とも | 3W |
中継局名は、NHK・NTV・TBS・CX・EX・TX・MXは「小仏城山」、TVKは「相模原」です。
アナログ終了後開局の中継局のため、使用チャンネルは東京・多摩地区や神奈川・平塚中継局で
使っていたチャンネルです。中には、14chや42chのように、MXやTVKが基幹局で使っていたものもあります。
©2012-2015 送信塔見て歩きWeb