送 信 塔 見て歩き
群馬県 ・ 中継局 / 固定局
一部、T様提供の画像もあります。


桐生テレビ中継局 / 桐生固定局(アナログ・デジタル)  2007年2月、8月、9月、10月撮影

桐生中継局は、桐生市の茶臼山山頂にあります。当中継局には地元エリアへ電波を届ける設備だけでなく、北関東の基幹局である
前橋中継局(二ツ岳)などへ電波を送る固定局も併設されています。デジタル時代になって重要度が増したようです。

施設の規模からは、放送の中継局というより、電波の中継ポイント(固定局)の役割が大きいようです。
また、群馬県の平野部を見渡せる立地の良さもあり、群馬県の無線鉄塔なども設置されています。

ここで中継局の説明です。開局は、NHKが1970年6月、GTVを含め民放6社が1973年8月です。局舎は全社共用、
鉄塔は、NHKとGTVが共用、東京民放5社が共用の2基あります。
送信アンテナは、グループごとに全社共用で、形式はどちらも4L2段2面です。

当中継局では、CXとGTV以外の各チャンネルがアナアナ変更の対象でした。


茶臼山は市街地近くの山ですので、山頂へは、いろいろな方向からのルートがあるようです。今回は、確実に車が止められて
中継局の全景写真が撮れることを主眼に、少し距離はありますが、「東毛少年自然の家」からの尾根伝いのルートで訪問しました。
所々で各方面からのルートが合流していました。(各地点に道しるべがあり親切です。)
尾根へ出るまでは、岩や木の根に悩まされましたが、以後は足場も整備されており、高低差もあまりなく、比較的歩きやすい山でした。
少年自然の家から、約30分の道のりです。

山頂部は、無線設備で占められていますが、北側は5mほど下がった辺りが、なだらかで東屋(屋根付のベンチ)もありました。
また、電波の通りを良くするためなのか、登山者に風景を楽しんでもらうためのサービスなのか、山頂部は樹木のほとんどが伐採されて
360゜見渡せます。
訪問日は快晴で、雪を被っていて一瞬、富士山かと思った浅間山も見えました。(二ツ岳のすぐ左に見えるので、方向から富士山でないのは、
すぐ分かりますが・・・。)
実際に富士山も見えるらしいのですが、この日は、そこまで空気が澄んでいませんでした。

前置きが長くなりましたが、放送設備を見ていきます。

2007年8月に、再訪問しました。後半をご覧ください。

さらに地元・桐生市のT様よりデジタルアンテナ工事写真の提供を受けました。下方をご覧ください。


  
八王子山を過ぎた地点から見た全景です。     西側からの全景です。

 

  
同じく全景です。左手前は、群馬県の鉄塔。       西側から電力線が来ています。


  
西面です。                         西方向の風景です。パラボラの先は、二ツ岳です。

 

  
東面です。                         東京方向(南南西方向)です。

 

  
北面です。                       南面です。このパラボラは、秩父向けのデシタル用?。
 

まずは、放送中継局の設備からどうぞ

   
北面のパラボラです。             NHKとGTVのアンテナです。(左の写真も同じ鉄塔です。)
桐生梅田中継局向け固定回線らしいです。     中間部にパラボラが付いています。

 

   
拡大しました。                根元の銘板です。チャンネルなどが刻印してあります。

 

   
こちらは、東京民放のアンテナです。   拡大しました。ん、エレメントが上向き??。

 

  
銘板です。NETや12CHとあります。         東京タワー受信アンテナ群です。


続いて、TTL設備です。

   
建物に表札がありました。         西向きのパラボラ群です。

 

  
左は、東京民放アナログ、二ツ岳向け?。      こんな表示もありました。
右は、新設の二ツ岳向けデジタル用、
もう一つ、取り付けスペースがあります。

 

   
こちらは、放送大学のパラボラです。   放送大学の表示です。左の写真の一番下の部分です。
上がアナログ二ツ岳向け、下は、FM牛伏山向け。

 


放送大学固定局の局舎です。

 

  
こちらは、東京からの受信アンテナです。        TTL局舎の全景です。屋上に、中途半端な鉄塔があります。
左の2つは、デジタル用(菖蒲久喜受けのスペース       アナアナ変更前の鉄塔orデジタル用でしょうか。
ダイバシティアンテナ)
右のグリッドパラボラ(2.4m)は、放送大学(アナログ)受信用らしいです。

 

  
TTLパラボラを拡大しました。      アナログ(?)パラボラを拡大しました。
パラボラの裏に菖蒲受(正)(副)
の文字がありました。

 

また、NHKとGTVの共用鉄塔に付いているグリッドパラボラと、群馬県の局舎横にあるグリッドパラボラの所属と目的が
よく分かりません。
(この件について、送信鉄塔のものはGTV、群馬県局舎横のものはNHKではないかとの情報をいただきました。ありがとうございます。)

その後の調査で、送信鉄塔のグリッドパラボラは、元々はGTVのものをNHK総合・教育も共用し、二ツ岳を受けるのに
群馬県局舎横のものと合わせて、スペースダイバシティ化したらしいです(1994年7月)。
また、2001年12月には、NHK−Gの親局を二ツ岳に変更し、予備に東京タワー受け(8素子八木)としたようです。
NHK−Eの親局は、そのまま東京タワーです。予備に二ツ岳を受けています。東京民放各社は、8素子八木で東京タワー受けです。


業務用の設備です。

   
群馬県の無線局です。           KDDIのアンテナです。


  
ふもとから見た、茶臼山の全景です。         茶臼山山頂から見た二ツ岳です。(右から2番目の頂)



山頂から見た、西方向です。左寄りに雪を被った、浅間山も見えます。右は、二ツ岳です。

 

  
山頂部には、休憩施設もあります。          群馬県の鉄塔フェンスに山頂の看板がありました。

 

  
こちらは、赤城山です。                 東毛少年自然の家です。ここから、出発しました。


2007年8月に再訪問をしてきました。 というのも、お盆休みに、主に北関東の基幹局、主要局を訪問してきましたが、
予定より早く回れ時間が余ったので、前回訪問時に撮影できなかった部分などを見てきました。


西山古墳付近から、山頂が見えました。

 

  
拡大です。                         夏の風景です。

 


受信アンテナ群です。前回、逆光でこの方向から撮れませんでした。


ところで、北側の八王子神社からの登山道沿いに東京向けのグリッドパラボラがあるとの情報を、この春にいただき、この機会に見てきました。

  
山頂の東屋横から、距離にして50mほど下ったところに、グリットパラボラが1基、ポツンと建っています。

その後新たな情報をいただきました。このグリッドアンテナは、放送大学の予備受信アンテナ(1.8m)とのことです。
(2003年3月までは、メインアンテナだったようです。)

そのほか、いただいた情報では、放送大学では3月末にアナログ局舎のFM受信機器をデジタル局舎へ移動し、
牛伏山向けパラボラへの導波管に変更があったとのことです。
また6月末に、各社同時にデジタル用送信機器の設置を行いました。(送信アンテナは、9月頃に局舎屋上に設置予定。)

さらに追加です。8月下旬よりデジタルアンテナ設置工事しています。1か月ほどで完成と思われます。

  
基礎部分です。                      さらに、杭が下方向に数個あります。

 

  
そこで、さらに50mほど進むと、今度は八木アンテナが1基ありました。

この八木アンテナは、NHKのものらしいですが、詳細は不明です。(その後の調査で、この8素子八木は、NHK−Gの
東京タワー受け予備アンテナらしいです。)
なお、この先に杭がなかったので、もうアンテナは無いと判断しました。


とりあえず、この道しるべのところまで、下ってみました。


地元のT様より、デジタル中継局の工事写真の提供を受けました。

以下は、2007年8月末から9月中旬にかけて撮影されたものです。

  
地面に置かれた、鉄塔部です。            いよいよ作業開始です。

 

   
鉄塔が立ち上がりました。北側から     別角度から。
撮影、向かって左が東京民放5社、
右がNHK&GTVだそうです。

 

  
保管されているアンテナ部です。            右側のNHK&GTVが先に取り付けられました。

ところで、このアンテナ部、当初はヘリコプターで茶臼山山頂へ運び込む予定でしたが、9月6日の台風に
よる悪天候のため、翌日東京から陸送し、作業員が担ぎ上げたそうです。ご苦労様です。

   
東京民放側で作業中です。         拡大しました。

 

  
民放アンテナのケーブル取り付け中です。   拡大しました。         民放アンテナの拡大です。

NHKと民放のアンテナは、向きは同じですが、チルトが多少違うそうです。
民放のアンテナは、より遠くへ飛ばすための工夫がされているそうです。(下段が少し上向きに見えるのが、そのことか?。)

アンテナ部を拡大しました。

    
NHK&GTVデジタルアンテナ。   東京民放5社デジタルアンテナ。

 

  
デジタルアンテナ取り付け完了です。

9月18日にデジタルアンテナの設置が完了(最終調整)したそうです。


10月下旬に入手した最新情報です。二ツ岳方向に新たにパラボラが取り付けられました。
地元、桐生市のT様より、再び画像の提供を受けましたので紹介します。

  
いままで基台のみで、空いていた右上段に二ツ岳向けのパラボラが取り付けられました。
情報では、この新規パラボラは、二ツ岳からのNHK総合TTL受信アンテナとのことです。

 

  
この2枚は、10月19日撮影のヘリコプターでの荷物搬入の様子です。(NHKのTTL機器か?。)

10月25日にNHK総合のTTL機器の設置も完了したとのことです。
と同時に桐生デジタル中継局も完成と思われます。


試験電波発射情報
11月12日午後1時から全チャンネルいっせいに、試験放送を開始したとのことです。(内容は、通常放送)
また、それに先立ち、午前10時半ごろから、関係者立会いのもと、最終調整が行われました。
12月20日には、このまま本放送へ移行するとのことです。

ところで、群馬県内のNHKデジタル総合テレビの伝送経路ですが、東京・放送センターから前橋放送局までは光ファイバーケーブルで送り、
親局の二ツ岳を基地に各中継局へ送っているそうです。(ここ茶臼山へはTTLです。)

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 NTV TBS CX EX TX GTV
チャンネル 51ch 57ch 53ch 55ch 35ch 59ch 61ch 41ch
出力 各局とも 30W

当中継局では、CXとGTVを除きアナアナ変更の対象でした。変更前の各社のチャンネルは、NHK−Gが43ch、NHK−Eが45ch、
NTVが39ch、TBSが37ch、EXが33ch、TXが31chでした。


デジタル NHK総合 NHK教育 NTV TBS CX EX TX GTV
チャンネル 37ch 26ch 25ch 22ch 21ch 24ch 23ch
リモコン
出力 各局とも 3W

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