送 信 塔 見て歩き
宇都宮市 (宇都宮タワー)


宇都宮タワー(とちぎテレビ基幹放送所・NHK&東京民放5社宇都宮中継局) 2004年7月、2007年8月撮影

はじめは、2004年7月の訪問記です。



全景です。

「宇都宮タワー」は、栃木県庁にも近い宇都宮市の中心部の高台にあります。
辺りは八幡山(はちまんやま)公園という市民の憩いの場になっています。

鉄塔はこの公園の一番高い場所に建っています。塔には展望台もあり
宇都宮市を一望できます。

当中継局は、1980年10月3日に開局しました。
宇都宮市付近は、元々東京タワーからの電波を受信できる地域ですが、
都市の高層化や1982年に開業予定の東北新幹線での受信障害が
予想されたため、その対策として中継局が設置されました。

その後、1999年4月には県域民放の「とちぎテレビ」が開局し、この鉄塔を
基幹局として使用しています。


宇都宮タワーは、中継局の開局時には仮称の「八幡山緑地内テレビ中継塔」と
呼ばれていました。
1980年11月14日の展望台オープンに合わせ、公募で選ばれた「宇都宮タワー」の
名称が お披露目されました。

それとタワーができる前は、この場所に観覧車があったそうです。


ネット上を探索すると1980年10月3日付の中継局開局の記事を発見しました。
記事には工事中の鉄塔画像も掲載されています。(下野新聞 宇都宮版の切抜き)

 

鉄塔の全景を角度を変えて2枚。

この中継局は、送信アンテナよりも鉄塔中間部に取り付けられている東京タワーからの電波を受信する八木アンテナの列に目が行きます。
また、反対方向に向いている2つのパラボラアンテナにも注目です。

 

送信アンテナ部の全景を2枚と、東京各社共用アンテナの拡大です。

先端部の送信アンテナは以前、上段をNHK総合・教育が使用し、下段を「東京民放5社」が共用する形でしたが、
アナアナ変更の際にデジタル化も見据え、上段を「現チャンネル」、下段を「新チャンネル」でそれぞれ全社共用に切り替えられたとのことです。

 

一番左画像はアナログ現チャンネル、その隣はアナログ新チャンネルの送信アンテナ、右側2枚は、とちぎテレビの送信アンテナを角度を変えて2枚。

アンテナを拡大すると、大きさで上段がローチャンネル、下段がハイチャンネルと分かります。

また、下段を新チャンネル用にしたということは、上段は既にデジタル対応になっているのかもしれません。

NHKと東京広域民放5社(以下、東京各社)共用アンテナの形式は4L4段4面です。(現チャンネルと新チャンネルは同じ形式です。)
とちぎテレビのアンテナ形式は4L4段8面です。

当中継局でのアナアナ変更のためのサイマル放送期間は、2004年7月20日から2005年8月31日までです。
今回の訪問は、ちょうどアナアナ変更が始まった時期でした。

上段・下段の送信アンテナ使用状況について情報をいただきました。ありがとうございます。

 

受信アンテナは、各社個別に設置しています。

東京民放各社は12素子八木、NHKは8素子八木、いずれも2列です。
素子の大きさから見て、上5段が民放、その下の2段がNHKと思われます。
一番下のUHFアンテナは??。

また、こちら向きの4mグリッドパラボラは、予備の矢板中継局受信用です。(NHKと民放は別々に受信と思われます。)

ドーム状のものも見えます。FPUでしょうか。その横の向こう向きのパラボラは、とちぎテレビのSTLのようです。

 

続いて局舎です。


局舎です。手前・とちぎテレビ、奥・東京各社です。さらにその奥にタワーがあります。

 

東京各社の表札と看板です。

 

こちらは、とちぎテレビの看板です。樹木で見え辛いです。

看板は、それぞれの局舎前にあります。 少し前に撮影された他サイトの画像を見ますと、とちぎテレビの看板前の樹木が低く看板がよく見えます。

 

局舎は別棟ですので、ケーブルラックが鉄塔まで延びています。角度を変えて2枚。

 


ケーブルラックには2基のモニターアンテナがあります。


タワーの正面入口です。角度を変えて2枚。 

 


入口近くにタワーの案内板がありました。

展望台です。

看板によりますと、この展望台からは、日本一の地平線が一望できるようです。

なお、展望台へは2回の訪問時とも、開館時間外で登れませんでした。

 


タワーの周りは、芝生広場になっています。 



付近の地上から見た風景です。

 


別方向です。


すぐ近くにアドベンチャーブリッジという吊橋が架かっています。タワー側から渡って行くと、「アドベンチャーU」という、子供向けの遊具広場があります。(無料)

吊り橋を渡ったところから見た「宇都宮タワー」の全景です。 少し角度を変えて2枚。

 

遊具の様子です。
  

2007年8月に再訪問しました。以下は、その時の様子です。

宇都宮タワーでは、2005年12月1日に全社同時にデジタル放送を開局しています。


道路から見た遠景です。

 

今回訪問するとデジタル局舎が新築されたり、鉄塔にパラボラが増えたりしていました。(下方では、比較のため2004年の写真と並べて掲載しています。)

全景を角度を変えて2枚。

 

さらに、鉄塔を角度を変えて3枚。

 

送信アンテナを角度を変えて2枚。

 

東京各社のアナログ・デジタルアンテナの全景と、上段・下段を拡大しました。  さらに送信アンテナ画像が続きます。

 


東京各社のデジタル共用アンテナです。

東京各社のアナログ共用アンテナです。

とちぎテレビの送信アンテナです。

別角度から。 アナデジ兼用タイプです。

 

受信アンテナ群です。

展望台上では白色のプレートパラボラが2基増えています。

 

アナログ東京タワー受信の八木アンテナ群です。 角度を変えて2枚。

 


少し別角度から。
八木アンテナ群の下には、南側に向くプレートパラボラが3基あります。デジタル系のパラボラと思われます。

 

北面です。 矢板中継局受けのグリッドパラボラです。 また、下段にプレートパラボラが増えています。

 


手前は、とちぎテレビの局舎です。

タワーに近い側の東京各社の局舎です。

 

東京各社の表札と看板です。看板の文字が薄くなった以外、変化はありません。

 

とちぎテレビの局舎を角度を変えて2枚。

 


とちぎテレビの表札です。(前回撮り逃していました。)

看板です。

看板は文字が薄くなった以外、変化はありません。
(局舎を囲むフェンスは取り替えられていたようです。樹木が大きくなり看板が、さらに見辛くなっていました。剪定せず放置のようです。)

 

こちらは、デジタル用の新局舎です。アナログ局舎と背中合わせに新築されました。(宇都宮タワー入口側から見ると向かって右です。)
表札は無いようでした。

新局舎の壁面には、絵が描かれています。 角度を変えて2枚。

 


さらに、とちぎテレビ側から見たデジタル局舎です。

なお、デジタル局舎には、東京各社のみ入居しており、とちぎテレビはアナログ局舎をデジタル化し継続使用です。

 


各局舎からのラックです。3基あります。左がデジタルです。

宇都宮タワーの正面入口です。

デジタル局舎からのラックに太いケーブルが3本、細いケーブルが4本の合わせて7本が見えました。


以下は、2007年と2004年に撮影したものを並べて比較してみました。
(なお、パラボラの向きや使用目的は、すべて推定で未確認です。)


2007年

2004年

展望台上に、パラボラが新設されています。
左の3mプレートパラボラは、加波山受信用TTL(NHK−Eと東京民放5社共用)、右は、矢板向き送信用TTLと思われます。

 


2007年

2004年

 別角度からの比較です。

  


2007年

2004年

南向きのパラボラです。放送会館向きと思われます。

 


上記画像を引いてみました。 白色パラボラが2基増えています。

赤色パラボラは、以前からあるとちぎテレビ本社向きSTL(アナ・デジ兼用?)です。
すぐ下の白色2mプレートパラボラは、NHK放送会館向きデジタル用と思われます。(総合テレビの番組は、放送会館からSTLで送られています。
教育テレビの番組は、東京民放5社と同じ加波山ルートで送られています。)
右隅の白色パラボラは、加波山向きTTL受け。

 


2007年

2004年

矢板向きの各パラボラです。上段の4mグリッドパラボラ2基は、アナログ受信用。
下方の白色2mプレートパラボラは、新設のデジタルTTL送信用。(全社共用)

 


2007年

2004年

2007年

2004年

送信アンテナの比較です。  上段のアンテナを見比べるとチルト角や取付け位置・間隔が微妙に異なっています。 再度アンテナ交換をしたのか、調整が加えられたものと思われます。

 


2007年

2004年

2007年

2004年

2007年

2004年

さらに別角度から。

 


2007年

2004年

アナログ局舎の裏(芝生広場の一部)にデジタル局舎が新築されました。(右画像・奥の樹木の場所に新築)


追記・2010年頃の情報です。

宇都宮タワーには、固定局が併設されています。NHKと とちぎテレビは八幡山固定局、東京民放5社は宇都宮固定局と名乗っています。

当固定局からは、全社 矢板と鹿沼の各中継局へ番組を伝送しています。さらにNHKと とちぎテレビは柏倉固定局(葛生中継局)へも伝送しています。
(足利中継局送り)また、矢板中継局併設の固定局からは、さらに羽黒山へ伝送されています。

 

放送所 ・ 中継局データ

アナログ  NHK総合 NHK教育 NTV TBS CX EX TX とちぎ
チャンネル 51ch 49ch 53ch 55ch 57ch 41ch 44ch 31ch
出力(映像) 100W 100W 100W 100W 100W 100W 100W 1KW

上記チャンネルはアナアナ変更後の新チャンネルです。変更前のチャンネルはNHK−Gが29ch、Eが27ch、NTVが25ch、
TBSが23ch、CXが21ch、EXが19ch、TXが17chでした。
(とちぎテレビは基幹局につき、アナアナ変更の対象ではありません。)

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。(追記)


デジタル NHK総合 NHK教育 NTV TBS CX EX TX とちぎ
チャンネル 47ch 39ch 34ch 15ch 35ch 17ch 18ch 29ch
リモコン
出力 各局とも 100W

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