送 信 塔 見て歩き
福島県 ・ コミュニティFM局
N様提供の画像で紹介します。


FMきたかた  2021年10月撮影(旧 本局・現 第2送信所)、2022年3月撮影(現 第1送信所)

「FMきたかた」は、喜多方シティエフエムが運営する福島県喜多方市にあるコミュニティFM局です。
2003年8月に開局しています。

送信アンテナは、喜多方プラザ文化センター屋上に設置されています。本社・スタジオは、そこから数百メートル離れた別の建物にあります。

注 ・ FMきたかた では、市内の聴取エリア拡張のため、2022年3月1日に送信所を移転しました。
   新送信所については、後半をご覧ください。


最初は、旧本局(現 第2送信所)の紹介です。


文化センターの全景です。

 


送信アンテナは、ここにあります。

 

送信鉄塔の拡大を角度を変えて2枚。

 

先端部は、U型2段のFM送信アンテナです。

 
 
 

同じ鉄塔の下段に2素子八木アンテナが取り付けられています。これは何でしょうか。 また、GPSがあります。

形状から見て、VHF帯のようですので、ネットを検索すると、当アンテナで V-Lowマルチメディア実証実験が行なわれている(いた?)ようです。

「FMきたかた」の2013年3月3日のブログには、『V-Lowマルチメディア実証実験の予備免許、2月28日についに交付されました!!』と云う記事や
アンテナ画像が掲載されています。周波数は、98.714286MHz、出力は、100Wだそうです。

ただ、現時点で免許検索をしても引っかからないため、今も電波を出しているのかは不明です。

喜多方市では、この実験とは別にV-Lowマルチメディア放送の電波を使って防災ラジオを展開しています。

免許情報を検索すると、喜多方市と兵庫県加古川市では、i−dioを展開するVIP社が、今でも免許を保有していますので、
防災ラジオ事業は継続されているようです。(市役所のHPにも防災ラジオについて詳しく載っています。)

このうち喜多方市の免許は、令和5年10月31日まで有効で、周波数101.285714MHz、出力1.8KW となっていますので、
文化センターのアンテナとは別に、大きなアンテナがあると思われます。(喜多方市塩川地区に設置のようです。)
このURLのPDFパンフレットにアンテナ画像があります。

なお、喜多方・加古川以外には免許情報は出てきませんので、i−dioの通常放送は、すべて廃局になっていると思われます。

同じようなシステムがあった静岡県焼津市では、どうなったのかは未確認です。(市役所のホームページを見ても
受信機の販売停止の情報しかありません。)



建物の表札です。

最初にも書きましたが、当施設は2022年3月1日より第2送信所(予備送信所と云う意味と思われます。)になっています。


FMきたかた 2022年3月撮影

FMきたかたのHPによりますと「第1送信所移転のお知らせ」と題して、
『FMきたかたは喜多方市と災害協定を締結しています。この度、喜多方市の災害情報連携システム再構築事業により、
市内の聴取エリアを拡張するため3月1日 午後6時より、喜多方市熊倉町雄国地区に移設しました第1送信所より電波を発射します。
災害時には喜多方市からの緊急情報を地域住民の皆様へいち早くお届けいたします。地域密着型の放送局FMきたかたを
これからもよろしくお願い致します。』 との案内が掲示されています。(2022年3月現在)

N様が、さっそく取材してくださりました。 ありがとうございます。


通り(北側)から見た遠景です。 何やら目立つ鉄塔が見えます。

 

全景です。 角度を変えて2枚。

送信所は、喜多方市熊倉町雄国の「おぐに交流の郷」と云う施設の駐車場隅に設置されています。

グーグルストリートビューでは、画像が古くまだ鉄塔が建っていません。(航空画像も同様) すぐ隣には、農協の倉庫があります。

 

鉄塔を角度を変えて2枚。 先端部にVHF帯の双ループ、その下にFM八木アンテナの構成のようです。

この鉄塔、ページの上方のリンク先PDFパンフレットにある鉄塔と同じものと思われます。

 


敷地の様子です。

 

局舎を角度を変えて2枚。

 


上記画像の局舎手前にある装置は、放射線線量計とのこと。

 

それでは、送信アンテナを見ます。

鉄塔中段の5素子八木2段2面です。 角度を変えて2枚。

素子の大きさなどから、これがFMきたかた の送信アンテナと思われます。

 

 

先端部の双ループアンテナ(1段2面)です。 i−dioの送信アンテナです。

FMきたかた の送信所移転案内の中の「災害情報連携システム再構築事業」と云う言葉が気になり、
このアンテナが生きているのか調べてみました。

すると、喜多方市のHP(2020年2月10日付)に、この件がありました。
PDFファイルを見ると、V−Lowマルチメディア放送をあきらめ、FMきたかた と組んでやり直すようです。

PDFの内容を要約すると、今年(2022年)11月末までにFMきたかた を受信できる防災ラジオを全戸に配布するとのこと。
また、屋外拡声器72基やFM中継局を山都と高郷の2地区に整備(11月末までに開局のようです?。)するとのことです。

主題のV−Low設備の現在ですが、同じPDFに2020年3月31日をもって一般放送が終了の後は、市の整備事業
(V−Low受信機の配布などのことと思われます。)が中断し、『新たな災害情報伝達手段の整備が完了するまでは、
緊急放送のみ継続される』とあります。

と云う訳で、このV−Low施設は現在も生きています。多分、11月末で廃局だろうと思われます。

ところで、この件で喜多方市は、かなり御立腹のようで、『これまでに市がV−Low放送設備に要した事業費のうち、
放送事業者撤退により本市が損害を被ることとなる費用については、その補償に関し、現在放送事業者と交渉中です。』と
わざわざ書いてあります。
  


引き込み部です。

モニターアンテナです。

 


鉄塔基部です。

銘板があります。

銘板により、当鉄塔はV−Low施設だと確認できました。
 



「おぐに交流の郷」の表札です。
 



新送信所の辺りは、喜多方市が一望できる なだらかな高台で、送信所の北側の場所には、
「恋人坂」なる名所(?)があるとのことです。

ここは、雄国山のふもとの一本道で、景色の美しさに恋人達が集うようになったのが、この名の由来らしいです。
 

気候のよい季節だと、このように見えるようです。 「縁結びなび」HPより、

また、「極上の会津」HPには、正面に夕日の画像があります。

 

送信所データ

FMきたかた  78.2MHz  20W


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