送 信 塔　見て歩き
岩手県 ・ 中継局
「500円ちゃり〜ん」様 提供の画像で紹介します。

室根テレビ・ＦＭ中継局　　　２０１８年１１月撮影

室根中継局は一関市の室根町と千厩町（せんまやちょう）にまたがる室根山に設置されています。
山頂のすぐ南西側には天文台があり、車で来ることができるとのことです。（放送設備も天文台の近くにあります。）

当中継局ではアナログ時代には、ＮＨＫとＩＢＣのみ開局していましたが、デジタルでは岩手全社が中継局を設置しています。
また、ＮＨＫがＦＭ中継局を設置しているほか、ＩＢＣもＦＭ補完中継局を設置しました。

さらには、室根山は宮城県気仙沼市に隣接する位置関係からか、付近には宮城民放４社のＦＰＵ基地局も設置されています。
宮城県のページで紹介しています。

はじめに、かつてのアナログテレビ中継局の説明です。
開局は、ＮＨＫではテレビが１９６８年９月、ＦＭが１９６９年８月、ＩＢＣが１９７０年１１月です。天文台を挟んで２社別々に設置されています。
（天文台は１９９２年に元々あった展望台休憩所の屋上に併設されました。）

送信アンテナは、両社とも４Ｌ２段２面＋３ｍプレートパラボラの構成です。（垂直偏波・ＮＨＫは２波共用）
送信アンテナにプレートパラボラを使うとは珍しいので、放送波を使った他中継局への番組伝送が主な目的と思われます。

当中継局を親局とする中継局は「大船渡」「千厩」「藤沢」「花泉」「岩手川崎」「南室根」「花泉日形」と数が多いです。
この中でパラボラの対向は、距離が遠い大船渡中継局の可能性が高いです。
（他サイトのアナログ時代の画像を見ると、この予想が当たっているような気がします。）

受信点は数百メートル離れ、山頂を越えた北側斜面に設置されています。
受信アンテナは、両社とも８素子八木２列（ＮＨＫは２波別々）にて盛岡基幹局受けです。

２００７年１１月にデジタル化されました。アナログで開局していなかった ＴＶＩ ･ ＭＩＴ ･ ＩＡＴ は、デジタル新局です。

また、ＩＢＣでは旧アナログ鉄塔を改修して２０１７年１１月２２日にＦＭ補完中継局を開局しています。

それでは、現在の様子を画像で紹介します。

ＮＨＫ−ＦＭ中継局

ＮＨＫ−ＦＭは、旧アナログテレビ中継局をそのまま継続使用しています。現在はＦＭ単独使用になっています。

受信は送信点で５素子八木にて盛岡基幹局受けです。

リングアンテナがあります。

局舎です。

表札です。アナログ時代のままです。

看板です。　こちらもアナログ時代のままです。　ほとんど読めません。

局舎屋上のパラボラです。

ドーム型のものもあります。

当中継局には、ＦＰＵ基地局が併設されているようです。（盛岡、仙台のどちらの放送局が利用しているのか未確認です。両方？）

全社共用デジタル中継局・ＩＢＣ ＦＭ補完中継局併設（旧 ＩＢＣアナログ中継局）

デジタル中継局はＩＢＣのアナログ中継局に併設の形で＜全社共用で開局しています。なお、デジタル送信鉄塔は新築です。

２基の鉄塔の拡大です。

アンテナ部の拡大です。

デジタル鉄塔にプレートパラボラが２基取り付けられています。

アンテナは大きさから見て、上段がＮＨＫ共用、下段が民放共用と予想します。

資料が無いのではっきりしませんが、２基のパラボラは微妙に向きが異なります。方向から見て「花泉中継局」と「千厩中継局」へＴＴＬ伝送しているのでないかと予想します。
（当中継局に固定局が併設されているのかは、未確認です。）

なお、デジタル受信アンテナは、アナログと同じ場所にあります。全社共用の平面アンテナで盛岡基幹局を放送波受けです。

グーグルの航空画像を見ると山頂の北側にそれらしいものがあります。（２列？に見えます。）

続いて、ＩＢＣ ＦＭ補完中継局の部分です。

ＩＢＣのＦＭ鉄塔です。アナログ時代の鉄塔を再利用と思われます。（未確認です。建て直した可能性もあります。）

ＩＢＣ ＦＭの送信アンテナです。 ＮＨＫ−ＦＭと同じく３素子八木２段２面です。

上が切れていますが、ＩＢＣ ＦＭの受信八木アンテナです。 盛岡局を受けているものと思われます。

敷地の様子です。

局舎です。

デジタル表札があります。 この画像は、見やすくするために横に延ばしてあります。

鉄塔の銘板です。

山頂の表示です。

室根山には、これ以外に地元コミュニティＦＭ局「一関コミュニティＦＭ（愛称・ＦＭあすも）」の中継局も設置されています。
ＮＨＫ中継局近くのパラボラ鉄塔に併設されているようです。（周波数７９．５ＭＨｚ　出力２０Ｗ）

中継局データ

岩手県のアナログテレビ放送は２０１２年３月３１日をもって終了しました。

ＮＨＫ−ＦＭ　　　８１．６ＭＨｚ　　１０Ｗ

ＩＢＣ ＦＭ補完中継局　　　８６．４ＭＨｚ　　１０Ｗ

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