送 信 塔 見て歩き
岩手県 ・ 中継局
Kz様提供の画像で紹介します。
釜石FM(旧アナログテレビ)中継局 2015年5月撮影
釜石FM中継局は、気仙郡住田町上有住の箱根峠に設置されています。アナログ時代には、釜石テレビ中継局も併設されていましたが、
デジタル中継局は設置されませんでした。
アナログでは釜石鈴子中継局を名乗っていた中継局が、デジタル中継局が開局した際に釜石中継局を名乗りました。
旧釜石中継局を受信していた一部のエリアでは、デジタル波が受信できない地域が発生し、ケーブルテレビでの対応になったようです。
また、当中継局には、アナログ時代から中波ラジオの番組伝送のためのマイクロ固定局が併設されています。
NHKではテレビ基幹局のある新山からの電波を受けて、釜石ラジオ中継局、大船渡ラジオ中継局、遠野ラジオ中継局、山田ラジオ中継局、
宮古固定局へ伝送しています。宮古固定局からは、さらに宮古ラジオ中継局と岩泉固定局へ伝送されています。
IBCラジオの固定局も新山からの電波を受け釜石ラジオ中継局、大船渡ラジオ中継局、宮古固定局へ伝送しています。
宮古固定局からは、さらに田野畑ラジオ中継局と岩泉固定局へ伝送されています。
(IBC宮古ラジオ中継局へはNTT回線で番組伝送をしています。)
それでは、ここからはアナログ時代の中継局の様子を説明します。
開局は、NHK−GとIBCが1960年9月、NHK−Eが1962年6月、(GとEでは、なぜか開局時期が異なります。)
TVIが1970年10月、MITが1991年2月、IATが1996年9月です。
そして、NHKとIBCが単独設置、TVI・MIT・IATの3社が共用です。
送信アンテナはNHK−GがST8段、NHK−EがST12段(GとEは別鉄塔です。)、IBCがST12段、TVIは6L3段1面+6L2段1面、
MITとIATはTVIのアンテナと共用の上、さらに3mプレートパラボラで別方向へも送信しているようです。(状況がはっきりしませんが、
この2社は後発で中継局数が少ないため、広い範囲をカバーしているのかもしれません。)
なお、いろいろ調べましたが、3mプレートパラボラの件は、最終確認が取れず、設置状況は未確認です。
受信は、NHKは3mプレートパラボラにて物見山固定局受け、予備にG・Eとも個別の12素子八木2列にて盛岡基幹局受け、
(1980年8月に固定局受けに変更)、
IBCは12素子八木2列、TVI・MIT・IATは3社共用3mプレートパラボラにて、民放各社は すべて盛岡基幹局受けです。
また、FM中継局の開局はNHKが1966年1月、FM岩手が1985年9月です。NHKはテレビと同居、FM岩手はTVIと同居です。
送信アンテナは、NHKは総合テレビと共用、FM岩手は2L2段4面です。受信は どちらも5素子八木にて盛岡基幹局受けです。
それでは画像で現在の様子を紹介します。(画像は2015年5月撮影です。)
遠景です。
NHK−FM中継局
FM岩手中継局
当中継局は、アナログ時代には、TVI・MIT・IAT中継局も併設していました。
FM送信アンテナです。 |
先端部にパラボラがあります。 |
別のパラボラもあります。 |
当中継局には、どの社もデジタルテレビの固定局は設置していないはずですが、最近ルートが変わったのでしょうか。
これは、FM岩手の親局受信アンテナと思われます。
局舎です。 |
表札です。 |
局舎の壁面が一部塗り潰されています。別サイトのアナログ時代の画像を見ると、3社のロゴが書かれていることが分かりました。
また、表札部分も現在は真ん中の「FM岩手」のみが残っていますが、その上には「TVI」が、下には「MITとIAT」併記の表札が
掲げられていることが確認できます。
IBCラジオ固定局
当中継局では、アナログ時代にはIBC単独の中継局も併設していました。
パラボラです。 |
中継局データ
アナログ | NHK総合 | NHK教育 | IBC | TVI | MIT | IAT |
チャンネル | 2ch | 12ch | 10ch | 58ch | 60ch | 62ch |
出力 | 250W | 250W | 250W | 1KW | 1KW | 1KW |
岩手県のアナログテレビ放送は2012年3月31日をもって終了しました。
NHK−FM 85.1MHz 100W
FM岩手 79.2MHz 200W
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