送 信 塔 見て歩き
青森県 ・ 中継局


五所川原テレビ中継局  2009年5月撮影

青森県の五所川原テレビ中継局は、鷹森山のVHF基幹局からの電波が、間にある山に遮られ、五所川原地域で難視聴が
発生しているため設置されています。

その ”間にある山”は、UHF基幹局がある馬ノ神山に連なる山です。したがって、五所川原中継局から放送している局は
NHKとRABのみです。”UHF基幹局のそば” ということで、基幹局なみの扱いらしく、出力が2KWと強力です。

当中継局の開局は1982年8月、2社共用中継局です。


全景です。

見上げてみました。

 

アンテナを角度を変えて4枚。 形式は6L3段2面です。 資料では2社共用になっていますが、NHKとRABは別々のアンテナのようです。

一番右の画像は、ずっと離れた位置からの撮影です。

 


モニターアンテナと青森向きの八木アンテナがあります。

 

局舎を角度を変えて2枚。

 


局舎入口は2階です。

壁面に2社のロゴがあります。

 


表札です。

看板です。

表札には見辛いですが、送信所の文字が(?)・・・。別の場所に受信点があるようです。 実際、ここには受信アンテナが見当たりません。

看板には、3段2面とありますので、やはりNHKとRABは別アンテナのようです。

 


この道を下ってきました。中継局で行き止まりです。


上記、局舎表札の通り、五所川原テレビ中継局では、送信点と受信点は離れた場所にあります。

これは、送信点が山の西側中腹にあり、親局の鷹森山が見えないため、近くの山(通称・甲州川山)の山頂部に
受信点を設けているということです。

送信点までの途中に、通りから少し奥へ登った所に受信点がありました。隣接地には、行政系などの大きなパラボラ鉄塔もあります。



受信点の全景です。 局舎の両側に鉄塔が2基あります。

 


足元の部分の拡大です。なお、3枚合成画像につき、局舎に歪みがあります。

 


すぐそばに、8素子八木2列があります。素子の大きさから見てハイチャンネルのNHK−E(?)のものと思われます。

付近には、これ以外2列の八木アンテナは無く、NHK−GとRABの受信アンテナは未確認です。

想像ですが、あとの2チャンネルはVHFローチャンネルのため、外国電波などの混信を避けるため、受信アンテナは
東側中腹にあると思われます。 

局舎を角度を変えて2枚。

 


こちらは、翌日朝に訪問した晴れた日の状況です。

以下も晴れた画像は、翌日朝の撮影です。

 


局舎入口です。

表札です。受信所とあります。

こちらにも壁面に2社のロゴがあります。

 

ところで、ここは五所川原テレビ中継局の受信点以外に、FPUなど社内通信の基地局も兼ねているようです。

向かって左側の鉄塔です。角度を変えて2枚。

 

向かって右側の鉄塔を角度を変えて3枚。

 


向かって右側の鉄塔に銘板がありました。NHKのものと確認できます。 受信点設置の翌年ですね。

とすると、左側の鉄塔はRABのものでしょうか。さらに新しく見えます。(未確認です。)


隣接する業務用鉄塔です。

3基あります。 角度を変えて2枚。

 


2社受信点側から撮影。

一番大きな鉄塔は青森県無線局です。 看板がありました。

 



尾根で道路が左右に分かれています。舗装道路はここで終了です。(中央に下りて行く道は、まだ続いています。)

左側奥へ進んで行くとUHF・デジタル基幹局がある馬ノ神山です。右へ折れると五所川原中継局です。

 


右側道路入口の様子です。

受信点からは、ずっと下りです。アンテナが見えてきました。

尾根の分岐点から受信点までは登りです、徒歩で約5分で到着。さらに10分ほど下ると送信点に到着します。

 


取材を終え、分岐へ戻る途中、正面に馬ノ神山が見えました。

 


基幹局の拡大です。別ページで紹介しています。 



馬ノ神山へ行く途中の「玉清水牧場」付近からの遠望です。馬ノ神山から中州川山かけての風景です。

 


上記画像の尾根を拡大しました。

左がUHF・デジタル基幹局(馬ノ神山)、右寄りの鉄塔群は受信点と業務用鉄塔のある場所(中州川山)、右隅が五所川原中継局(送信点)です。

見ての通り、基幹局と五所川原中継局は同じ尾根にあります。デジタル化で五所川原中継局は廃局と思われます。


ところで、当中継局の開局は1982年8月です。それ以前、五所川原地区ではNHKとRABは視聴できなかったのかと思い、調べたところ、
五所川原市石岡地区に1969年10月に開局した初代の五所川原テレビ中継局があったことが分かりました(出力30W)。

2代目(現中継局)開局に伴にい、1982年8月末で閉局になったようです。

また、2代目開局に伴い、初代の五所川原中継局以外にも、周辺の出来島・相内・脇元(この3局はNHKのみ置局)、金木・鰺ヶ沢・十三湖
(この3局はNHK・RAB併設)の6中継局も同時期に廃止されました。
(十三湖以外は1982年8月から11月に閉局、十三湖のみ1983年3月末に閉局)

廃止された中継局について、詳細は不明です。

「Web東奥/とうおう写真館・あおもり110山/馬ノ神山」のWebサイトには、UHF基幹局の設置経緯のほか、五所川原中継局についても
触れられています。


最後に、風景画像をどうぞ。


五所川原市中心部が見えます。

 


こちらは岩木山です。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 RAB
チャンネル 46ch 48ch 44ch
出力 各局とも 2KW

追記・ 当中継局は、デジタル化されず2011年7月24日をもって廃局になりました。

また、その後RABでは、2017年10月に受信所の場所にFM補完中継局を設置し、91.7MHz 1KWにて放送を開始しました。


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