送 信 塔　見て歩き
北海道 ・ 番外編
Ｎ様提供の画像 & google map で紹介します。

北方領土のテレビ・ラジオ送信所　　　２０２５年１０月撮影（Ｎ様提供）

日本固有の領土である北方四島のうち国後島は、羅臼町・標津町・別海町の海岸から それぞれ最短距離で
約２５ｋｍと近く、天気が良ければ望遠レンズで建物等が確認できます。

今回、野付半島ネーチャーセンター前から「ゴロブニーノ送信所」を、羅臼国後展望塔から「メンデレエボ送信所」を
撮影した超超遠景画像の提供を受けました。
画像が不鮮明なため、google map から切り出した航空画像とストリートビューも使って紹介します。

なお、説明は、ほぼＮ様から頂いた資料からの受け売りです。

 ・ ロシアでもテレビ放送は既にデジタルに置き換えられています。１つの周波数で１０種類の番組を流す
　 マルチプレックス放送（多重放送）が行なわれています。
　 国後島では２つの周波数を使い、合計１０番組のテレビ放送がされているようです。

 ・ ロシアでは地籍用途の情報をネット上で容易に入手でき、画像位置の土地用途が「地上デジタルテレビ・
　 ラジオ放送設備の設置」のため許可されたものと確認できるとのことです。

それでは、それぞれの送信所を個別に紹介します。
 

 
ゴロブニーノ送信所は、ロシアの住所では「サハリン州ユジノクリルスキー地区ゴロブニーノ村ナゴルナヤ通り」にあります。
日本の住所では「国後郡泊村大字泊」です。

メンデレエボ送信所は、ロシアの住所では「サハリン州ユジノクリルスキー地区メンデレエボ村」にあります。
日本の住所では「国後郡泊村大字東沸」です。

ユジノクリルスク（日本名・古釜布）送信所は、知床半島からは見えませんので、グーグルストリートビューでの紹介です。
 

北方四島では、テレビ・ラジオ（ＦＭ）とも８ヶ所の送信所が設置されているようです。

ロシア テレビ・ラジオ放送網（RTRS）が運営しています。（テレビは、RTRS-1 と RTRS-2 の２系統があります。）
 

２波しかありませんが、チャンネルが２つというわけではなく、１波に１０番組を乗せるマルチプレックス方式です。
合計で２０番組視聴できるとのことです。　以下は、そのチャンネル明細です。
 

過去には、70MHz前後の周波数が割り当てられていましたが、現在は廃止されています。 
また、ユジノクリルスク(古釜布)には、中波で放送していた局もありましたが、こちらも廃止されています。
 

Ｎ様は、撮影場所でＵＨＦアンテナ（パラスタック２０素子）に４０ｄＢブースターを咬ませて放送の受信も試みられましたが、
どちらの場所でも受信に至らなかったとのことです。

ネット上を検索すると２０２３年８月末に国道３３４号線の知床峠（標高・７３８ｍ）でＦＭ放送の受信に成功した方のブログが
ありました。ブログには受信音声も公開されています。下記受信レベルは、それを聴いての当方による「５段階評価」です。

● 海岸沿いの道路からは受信できなかったと書かれていましたので、ある程度、高度が必要なのかなと思われます。

なお、もし現地へ出掛けられる場合は、ヒグマには十分ご注意ください。
また、冬季にあたる１１月から４月まで通行止めとのことです。
 

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