2024年元日の「能登半島地震」は、自分自身初めての大きな揺れの体験で、命の危険も感じました。
震災で亡くなった方、怪我をされた方、家を失った方、その他被害に合われた方々には、かける言葉が見つかりません。
また、当方へは複数の方々から、ご心配・お見舞いのメールをいただき、ありがとうございました。
記憶が薄らぐ前に、いろいろ書き連ねておきます。 今回の「能登半島地震」についての雑感です。(記録のための独り言)
まずは、当方自宅車庫に設置の防犯カメラ画像です。左上隅の時計
16:10:37 から揺れ始めます。
(表示の時刻は、実際の時刻と、ほぼ正確です。ズレは1〜2秒程度)
当時のNHKテレビの音声と同期してあります。(画面も小さく挿入)
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車が、かなり長い間、揺れています。一旦、揺れが収まった後に、もう一度揺れます。
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動画を読み込みますので、動画開始まで少し時間がかかる場合があります。
元日夕方の地震には驚きました。その時は、高岡市内の実家に居ました。(いわゆる家族団欒ってやつです。)
直前の午後4時6分に、やや大きな地震があり、震源地や各地の震度を確かめるため、NHKテレビを付けると、
この地震では、緊急地震速報が出ており、特設ニュースが始まっていましたが、震源が能登と云うことで、またか
という感じで、そのままテレビに見入っていました。
(ここ数年、能登を震源とする地震が多発しており、この程度の揺れには、ある意味慣れていました。)
しかし、午後4時10分過ぎの地震は違っていました。上記の通り、テレビに見入っていると、緊急地震速報の音が鳴りだし、
珠洲市大谷地区の定点カメラ画像が大きく揺れたところで、当地(高岡)でも大きく揺れ始めました。
緊急地震速報の音が続けて2度目、3度目と鳴り、揺れは激しくなるばかりで、どこからか「ミシッ」と云う音も聞こえ、
ヤバイ感じ(家が倒壊するかも?)がして生きた心地がしませんでした。
(かと言って、部屋<リビング>では、テレビや戸棚が倒れるほどではありませんでした。また、棚から物が落ちたり、戸棚の
中の物が倒れたりもしませんでした。しかし、あの揺れ、もう少し続いていたら、どうなっていたか想像しただけでも怖いです。)
子供はダイニングテーブルの下に隠れていましたが、当方は、なぜか揺れている間もテレビに釘付けで、NHKテレビの
珠洲市役所定点カメラ画像で土ぼこりが上がっているのを見て、現地は大変なことになっていると、鳥肌が立つとは、
こんなことをいうのでしょうか。
揺れが収まったところで、周囲を確認すると庭の灯篭が倒れていました。また、後日確認すると、車を止めている場所の
コンクリートがヒビ割れしているのを発見しました。(ヒビ割れが若干気になりますが、引き戸が開けにくくなったり、家が
傾いている感じはしませんので様子見です。)
実家の庭の倒れた灯篭。 右上の台座から転倒しました。
プランターを一撃です。
車で15分ほどの自宅が気になったので、午後4時40分ごろ、実家を後にしました。
夕暮れの時間でしたが、自宅までの道では、外に出て立ち話をしている人が目立ち、海側から来る車線は、津波を警戒して
避難する方々なのか、かなり混雑していました。
自宅に着くと部屋は、ひどい状態で、床に物が散乱している有り様です。パソコンディスプレイは机の上に倒れ、
台所のテレビは台から落ちて、逆さまになっていました。(どちらも画面が割れたりしなかったのが幸いでした。)
また、2階では大事にしているハイビジョンが映るブラウン管テレビが転がっていました。(最終盤生産のブラウン管テレビです。)
実家とは同じ市内ですが、揺れ方に大きな差があったようです。(自宅の周囲では、ブロック塀が倒れた家がかなりありました。
また、道路には以前は無かったアスファルトの隙間や、少し離れた場所では小さな段差も目撃しました。)
アスファルトの隙間は、地震からひと月過ぎた現在でも、広がっているような気がします。また、道路の新たな陥没なども
目に付きます。高岡でも地盤がまだ固定(安定)していないようです。
倒れたリビングのテレビ、電子レンジも動いています。 |
2Fのハイビジョン ブラウン管テレビ、現役です。 |
冷蔵庫が、約5cm動いていました。 |
カラーボックスから、物が崩れていました。 |
この壁の亀裂は気になります。(地震前はなかったと思います。)
とりあえず、自宅にもそれほどの被害はなかったので、最小限の後片づけをし、その晩は、普通に過ごしました。
(水道が少し濁っている<赤サビ?>感じがしましたが、翌日朝には透明に戻っていました。)
1月2日に羽咋中継局の鉄塔が倒壊したとの情報を耳にしたので、翌3日に早速見てきました。
国道160号→国道415号経由で行きましたが、近道するために、途中ショートカットで脇道に入りましたが、これが仇となり、
高岡では見掛けなかった、大きな段差やアスファルトの盛り上がりがあり、通行止めや片側通行の場所が、いくつもあり
余計に時間が掛かりました。 以下の2枚は、ドライブレコーダより切り出した画像です。
氷見市内の様子。 |
石川県側では、復旧工事が始まっていました。 |
このような状況は、石川県へ入るとさらに目立っていました。
ただ、羽咋中継局がある眉丈山周辺では、アスファルトの段差や灯篭の倒壊は見かけましたが、家屋の大きな被害は無いように見えました。
(道中、三が日にもかかわらず、午前中から道路の補修工事をされていました。ご苦労様です。)
帰りに通った「のと里山海道」では、能登方面に向かう全国からの緊急車両、おそらく100台以上が赤色灯を点け、サイレンを
鳴らしながら行くのに身震いしました。 ドライブレコーダーから一部を切り出し。 1月3日お昼ごろ
スタートボタン(三角印)をクリックしてください。
テレビで頻繁に報道されている氷見市北大町の家屋倒壊現場 2月17日撮影、ドライブレコーダーより
今回のNHK報道で気になったことと云えば、
●今回の緊急地震速報では、続けて出された第2報・第3報が地図無しの縦表示だったため、音がしても追加報なのかを判断できず、
また、追加で広がった地域名の文字が小さく、アナウンサーが「富山」と言うまで状況が分からず、一瞬ですが身構えるのが遅れました。
追加報は、1報目が縦表示に切り替えられた後でも、視覚でも分かる通常の地図入りのものを再度表示すべきと思います。
(今回のように連続して警報が出た場合のプログラムの変更を希望します。←緊急地震速報開始初期の2段表示のほうが、
まだマシです。
テレビでもラジオと同じように地域名を自動音声で読み上げれば、早く理解できるのではと感じました。また、ラジオでは第2報以下は、
続報と言っています。)
●初期報道では、津波情報も大事でしょうが、字幕に隠れてバックに映る風景がよく見えず、自分の目で状況が確認しづらいです。
文字を隅に寄せるか、画面を4分割にするなどして、風景画像に文字を全面的には被せない方法を探るべきと思います。
(音声は全波同一で、EテレやBSでは別画面を流すとかありそうですが・・・。)
また、NHKのカメラが無い場所では、国土交通省の河川監視カメラや提携するケーブルテレビ会社のお天気カメラ等も生放送で
活用できないか、検討の余地があると思います。(台風の時は、河川監視カメラが生で放送されていると思いますが・・・。)
●16時10分の地震で、輪島中心部と珠洲市大谷地区に設置の定点カメラが故障したのか、その後、この2か所のカメラ映像が
OAされませんでした。
特に、右画像の大谷地区のカメラは、津波や特に今回は地盤隆起を記録するための重要なカメラだったと思われ残念です。
また、輪島カメラの故障で朝市通りの火災を映せず、他社に後れをとったものと思われます。(ズームやパンができるカメラかは未確認)
(当日、NHKのヘリが飛ばなかった件は、夕刻で、飛んだとしても大したものは撮れなかったと思われますので、スルーします。
←他社も当日の空撮は、輪島の火災ぐらいしか映像・写真はありません。NHKは共同通信の画像が使えるのであればOKです。
それと、根本的にNHKはヘリを北陸地区に配備しているのでしょうか。←この件に関して、報道を目にしませんでした。)
昨年5月5日の地震でも大谷地区のカメラは、向きが変わったように感じましたが、この時、十分に対策はされたのでしょうか。
このカメラ、設置場所の土台がしっかりしていないのか、以前から震度以上に揺れているように見えました。
その後、大谷地区のカメラは、修復されたのか2月11日の緊急地震速報では復活していました。
それ以前は、現地からの定点カメラは珠洲市役所からの画像のみでした。 輪島中心部のカメラも、それより早く復旧しているようでした。
2023年5月30日の緊急地震速報画面(生番組を撮影) |
2024年2月11日の画面(その後のニュース映像を撮影) |
大谷地区では、地盤が隆起して海岸線が沖に伸びています。 2024年元日の午後4時15分ごろの様子が見たかったです。
奥能登地区の沿岸部にある3台の定点カメラのうち2台が動かなかったのは、問題かと思います。(能登空港にも定点カメラがあると
思われますが、今回の地震では、ほとんど出番はなかったようです。) ←カメラ動作に関しては、当方の認識不足であれば、
申し訳ありません。
特に最初の「緊急地震速報の表示」については、ぜひとも検討いただければ幸いです。
テレビ中継局の停波報道について
今回の地震では、放送中継局にも大きな被害が出ているようです。為にするような、おかしな報道も、ネット上で目にしました。
中継局には、電源が必要ですので、商用電源が途絶えた場合には、バッテリー(蓄電池)を使うか、自家発電機を動かすしか
ありません。また、その燃料等は、1〜数日の蓄えしかありません。今回のように、そこまで行く道が閉ざされた場合、民間の
力では、どうしようもないと思われます。幸いにも、輪島中継局(高洲山)では、付近にヘリコプターが着陸できる場所があり、
自衛隊の支援で、放送が継続できたようですが、輪島町野中継局では、道路が寸断されそれどころではなかったようです。
アナログ時代には、奥能登に多くのテレビ中継局が設置されていましたが、デジタルではケーブルテレビに置き換えられ
今も、ケーブルは復旧しておらず、放送の空白地帯のままのようです。
(人が居るかは、また別問題ですが、3月に停波予定のBS空きチャンネルがあったのは幸いでした。)
デジタル中継局では、小規模中継局でも、蓄電池や自家発電機を装備していますが、そこまでたどり着けなければ、
あまり意味がないことが露呈してしまいました。(停電の想定は、訪問ルートの損傷までは、見込んでいないようです。)
やはり、最後はBSでしょうか。1つ予備チャンネルを空けておくべきでしょうか。「NHK+」のように常時、南関東向けの
番組を放送するのもありかと思います。
アナログ時代のように、中継局が沢山あったら、今も停波のままの局があったかもしれません。
倒壊した中継局もあったかもしれません。(珠洲若山や珠洲狼煙へは、たどり着けたでしょうか。)
一方、震源から離れた羽咋中継局のNHK−FM鉄塔の上半分が倒壊したのは、意外でした。都市部に近く、すぐに
復旧できたのが幸いでした。
ところで、NHK富山放送局では、今回の地震災害報道で、各地の放送局から人員の応援を受けていました。
アナウンサーでは、当方が出演を直接確認しているだけでも、静岡(1/7)・岡山(1/8〜12)・函館(1/18)・
沖縄(2人・1/20〜21、1/26)・名古屋(2人・1/22〜23、2/3〜6)・山形(1/31)・盛岡(2/2)から駆けつけて頂きました。
(うち1人は以前に富山放送局に勤務されていた方でした。また、派遣されたのは、入社3年程の若い方が多かったです。
一部、今年度採用の新人さんもいらっしゃいます。←金沢放送局のことを含む)
特に、5日間も、しかもスタジオだけでなく、現場からのリポートありのM様は、お疲れ様でした。
金沢放送局では、被害も大きいため、本部(東京)からも含め、もっと多数の応援があったようですが、すべてを確認できていません。(BS103ch放送開始前は、
ローカル放送の確認もできていません。)
本部のほか、大阪・名古屋・青森・福井・水戸・仙台・札幌からの応援は確認しましたが、抜けが多数あると思われます。
(かつて金沢・富山放送局勤務者も複数いらっしゃいました。)
また、当然ながら両局には、記者やカメラマンの応援も、これ以上の派遣があると思われます。
金沢放送局では、L字画面が2月末で終了し、ライフライン情報もテレビでは放送しなくなりました。
しかし、3月になってもアナウンサーの応援は続いています。
(ラジオでは、ローカルでライフライン情報は続いています。)
金沢放送局でも、3月中旬より、いままで定時ニュースに登場しなかった女性契約キャスターがニュースを読むようになりました。
また、他放送局からの応援もなくなったようです。 制作体制が通常に戻ったようです。
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