送 信 塔 見て歩き
熊本県 ・ 中継局
匿名希望様提供の画像で紹介します。


立田山テレビ中継局  2013年9月撮影

立田山中継局は、熊本市北区室園町にあります。熊本市の中心部からは北東の方向です。中継局は、その名前である立田山山頂近くにあります。
この一帯は、独立行政法人森林総合研究所九州支所の敷地で森や木の実験・研究がおこなわれていますが、立田山緑地として登山道は、
一般に開放されているとのことです。2009年5月にデジタル化されました。

まず、かつてのアナログ中継局の説明です。

当中継局は、RKK,TKU,KABの3局がアナアナ変更の対象でチャンネルが変更されました。ちなみに、変更前の49ch(TKU)と27ch(KAB)は、
デジタル基幹局のKABと当中継局のTKUで使用されています。RKKの51chは、近隣の局では使われていないようです。

アナログ時代の当中継局は、開局時期がバラバラで組み合わせが複雑です。(開局はNHKが1972年12月、RKKとTKUが1973年3月、
KKTは1982年12月、KABは1989年9月です。)

自立式鉄塔を全社共用しています。局舎はNHKが単独、RKKとKKTが共用、TKUとKABが共用の3つありました。(それぞれ、先発の局に後から
入れてもらったようです。NHK局舎小さくて同居は無理のようです。)
送信アンテナの形式は全社同じで6L1段1面です。NHK2波、RKKとKKTが共用、TKUとKABは単独の4段です。アンテナ高さも上から前述の順です。
受信アンテナは、全局単独で、VHF局は8素子八木、TKUとKABは90CR,KKTは1.8mグリッドパラボラで金峰山受けです。
撮影時点では、これらの設備はすべて撤去済みと思われます。


 

それでは、デジタル中継局を紹介します。デジタル中継局は全社共同で設置されました。

鉄塔の先端部に空きがあるので、アナログ時代からのものかと思ったら、資料では自立式となっていますので、
アナアナ変更時に新設された支柱式鉄塔をデジタル化したと思われます。
先端部は、アナアナ変更後のアンテナがあったのかと思われます。(一時的にせよ、1本の鉄塔に、5基ものアンテナ設置は無理かと思います。)

 


新築のデジタル局舎です。

デジタル看板は局舎の壁面にあります。

鉄塔の銘板です。

 


送信アンテナです。

上に2基のアナログアンテナが有った思われます。

オフセットパラボラは、金峰山受けと思われます。

 


給電部です。

GPSです。

 


敷地の様子です。右側、空き地に各社の局舎とアナログ鉄塔があったと思われます。


匿名希望様より、当中継局が某動画サイトにUPされているのことで見ましたが、ますます分からなくなりました。
撮影は、デジタル工事が終わりかけの頃と思われます。

予想通り、その動画には鉄塔は2本あり、自立式に1段、今ある支柱式に3段の双ループが付いています。支柱式の3段目がデジタルと思われます。
多分、元の鉄塔に残ったのは、NHK2波(55,57ch)とKKT(61ch)の3波共用アンテナ、支柱式に移ったのはRKKとTKU共用(59,31ch)と
KAB単独(19ch)の2基と想像します。

現在の構成はシンプルで、以上のような経緯を想像させません。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 RKK TKU KKT KAB
チャンネル 55ch 57ch 59ch 31ch 61ch 19ch
出力 各局とも 3W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。


デジタル NHK総合 NHK教育 RKK TKU KKT KAB
チャンネル 14ch 13ch 26ch 27ch 21ch 15ch
リモコン
出力 各局とも 0.3W

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