送 信 塔 見て歩き
長崎県 ・ 中継局
匿名希望様とNY様提供の画像で紹介します。


佐世保テレビ・FM中継局  2015年3月(匿名希望様撮影)、同年7月(NY様撮影)

佐世保中継局は、佐世保市烏帽子町にあります。中継局があるのは烏帽子岳の西側中腹(佐世保市街地側)です。
中継局の隣接地には住宅(別荘?)があるようですし、さらには規模の大きな太陽光発電所も設置されています。
(太陽光発電所は不動産会社の事業のようです。)

デジタル化されたのは、NHKが2007年4月、民放4社は2か月遅れて6月です。
また、2015年6月29日からモバキャスが試験電波の発射を始めています。問題がなければ、この夏に開局と思われます。


匿名希望様より、さらに2017年6月撮影の画像が届きました。 こちらからご覧ください。


このページは、2015年の画像を紹介します。 まずは、匿名希望様提供の画像です。


全景です。

別角度から。

最初は、当中継局の歴史から

まずNHK−Gが1958年12月に開局し、続いてNBCが1959年2月に開局しています。 NHK−Eは1964年1月の開局です。
そしてKTNは1969年3月、NCCは1990年3月、NIBは1991年3月と続きます。
FMの方は、NHKが1965年3月、FM長崎は1982年10月です。

開局当時、NHKには佐世保放送局がありましたので、当送信所はその親局して開局したものと思われます。
親局ですのでコールサインが割り当てられていました。(ラジオ第一では、JOAT。その後JOAQに変更など)
なお、組織変更で放送局は廃止になり、現在は支局です。コールサインも廃止されています。

NBCでも、JOMF−TVのコールサインが割り当てられていました。(その後廃止。なお、ラジオの佐世保中継局では、現在も継続。)


アナログ時代、当中継局は、NHKとKTNが単独設置、NBCにFM長崎が同居、NCCとNIBが共用の組み合わせでした。
また、準基幹局でもあることから大規模な中継局になっています。

画像を見たところ、アナログ設備がまだ残っているようです。

デジタルでは、NBCがNCC・NIB共用中継局へ移転し3社でデジタル化しましたが、NHKとKTNは単独でデジタル化しました。

それと、NHKとNBCアナログの中継局が接近しており、鉄塔の所属が分かりにくいようです。
資料と画像を比較しつつ、他サイトも参考に記述します。

また、アナログ時代の設備は、各中継局ごとに説明します。


NHK中継局

NHK中継局には鉄塔が2本あり、アナログのみの時代は、局舎上の20m鉄塔のST8段からは教育テレビの電波が出ており、
地面に建つ25m鉄塔のST12段からは総合テレビの電波が送信されていました。

どちらに併設されていたかは未確認ですが、四角ループアンテナからFM放送が送信されていました。(総合テレビ鉄塔?)

デジタル化を前に2002年12月(?)、総合テレビ鉄塔のSTは8段に変更され、その後のデジタル工事で下部に4L4段4面の
アンテナが取り付けられました。
また、同時期に四角ループアンテナも撤去され、教育テレビのST8段にFM放送が集約されたようです。

現在の画像を見ますと、FM鉄塔(旧アナログ教育共用)の先端部にもデジタル用らしいアンテナがあります。
鉄塔を1本に集約するのでしょうか。それとも予備アンテナ?
また、よく見るとFMのSTが6段になっています。
今後も注目する必要がありそうです。

アナログ時代の番組伝送は、稲佐山からのマイクロ波受けでした。FMは5素子八木(2基合成?)で放送波受けです。
また、情報ではFM放送は、熊本・金峰山を予備で受けているようです。(県外波を予備受けとは、どういうことなのでしょうか。)

FM放送の出力は、NHKは250W、FM長崎は300Wです。出力はアンテナの性能を加味して差がつけられているようです。

説明が長くなりましたが、ここからは画像で紹介します。


NHK鉄塔2本です。

別角度から、一番右はNBCアナログ鉄塔です。

 


FM鉄塔(旧Eテレ含む)です。

FMのST6段です。

ST2段を取り外して、取り付けられたようです。

先端のアンテナは形状から見て、予備アンテナと思われます。(なお、確認できる情報はありません。)

 


デジタル鉄塔です。
送信アンテナの形式は、4L4段4面と思われます。

デジタルアンテナです。先端のST8段は取り外され
短く切断されたようです。

 


FM鉄塔のパラボラです。

デジタル鉄塔のパラボラです。下に、もう1基あります。

デジタル伝送は稲佐山からのTTLです。2.4mパラボラスペースダイバシティ受けです。

当中継局からは、有川中継局と大瀬戸中継局へTTL送信しています。

 


看板です。
アナデジサイマル時代の表示です。現状とは異なります。

入口にある杭です。表札と案内しておきます。
局舎に本来の表札があると思われます。

NBCアナログ & FM長崎 中継局
FMさせぼ送信所、モバキャス佐世保中継局

こちらの中継局では、NBCがデジタル化に伴いNCC・NIB中継局へ移動しました。そのため、現在はFM局が
使用しているだけになっています。
敷地には鉄塔が2本あり、1本はNBCアナログが以前に使用し、もう1本はFM長崎が今も使用しています。

NBCのアナログ時代の番組伝送は稲佐山からのマイクロ波受けで、予備に8素子八木2列で放送波でも受けていました。
FM長崎は、3mプレートパラボラでマイクロ波受けです。

それでは、画像で紹介します。


左・旧NBCアナログ鉄塔、右・FM長崎鉄塔

入口にある、かつてのコールサイン入り表札です。

 


NBCアナログのST6段です。まだ残っています。

拡大しました。

NBCアナログアンテナは、かつては12段だったようです。半分になっているということは、
ここにデジタルアンテナを取り付ける予定だったのでしょうか??。

 


こちらは、FM長崎鉄塔です。

ST4段です。

FM長崎は、NBCに同居しながら、独立鉄塔にアンテナがあります。

 


FM長崎のマイクロ波受けパラボラです。

モニターアンテナです。

 


ところで、NBCアナログアンテナ下部にある突き出すように
見えるものは、「FMさせぼ」のU型送信アンテナです。

大きな反射板があります。何なのかハッキリしませんが、
NBC佐世保支局と本社を結ぶ自営回線用らしいです。

訪問時には、敷地内で工事中のようです。


NY様より、2015年7月撮影の画像の提供を受けました。

佐世保にもモバキャス中継局が設置されました。アンテナはFM長崎の鉄塔に取り付けられたようです。


FM長崎の鉄塔中間部に3月にはなかった双ループがあります。

拡大しました。4段2面のようです。

<参考> 3月撮影の同じ場所です。匿名希望様撮影

 

さらに別角度から2枚。 右画像は、1段切れています。

 


茂みに注目ください。
 樹木に隠され、よく見えませんが、ここに受信パラボラがあります。

拡大しました。受信コンバーターが確認できます。
 

 


局舎です。

NBC旧アナログアンテナ(10ch送信)が残されており、モバキャスが開局する場合には、これを再利用すると思っていたら
違っていましたね。

 


画像の真ん中にある電話ボックス型のものが
「FMさせぼ」の局舎と思われます。

拡大しました。
 

NY様、画像をありがとうございました。


匿名希望様提供の画像に戻ります。

KTN中継局

KTNはアナログ・デジタルとも単独設置です。アナログ時代の送信アンテナは6L3段4面です。受信は稲佐山からのマイクロ波と
予備に2.4mグリッドパラボラで放送波を受けていました。

鉄塔を角度を変えて2枚。

 

送信アンテナを角度を変えて2枚。FPUもあります。形式はアナログ時代と同じ、6L3段4面と思われます。

 


局舎です。
ロゴ入りは稲佐山受け3mプレートパラボラ(スペースダイバシティ受け)です。

また、上方のグリッドパラボラは、かつてのアナログ予備アンテナでしょうか。


NBC・NCC・NIBデジタル中継局

アナログ時代はNCCとNIBの共用中継局でしたが、デジタルではNBCも加わりました。

アナログ時代の説明です。
送信アンテナは各社個別に6L3段4面(上がNCC)でした。 受信はNCCが2.4mグリッドパラボラでマイクロ波受け。
NIBはマイクロ波受けと予備に放送波も受けていました。どれも稲佐山受けです。


鉄塔の全景です。

送信アンテナの拡大です。

送信アンテナは、現在も2セット付いています。送信チャンネルが、かなり離れていますので、今も2グループに分かれていると
予想します。 形式は、アナログ時代と同じ、6L3段4面と思われます。

 


上段のデジタルアンテナです。

下段のデジタルアンテナです。

情報では、上がNBC・NCC共用、下がNIB単独らしいです。この組み合わせは、当方にとっては予想外です。
したがって、合っているのか分かりません。

 


鉄塔のパラボラです。
 

アナログ受信の2.4mグリッドパラボラも残っています。
 

各社のFPUです。NBCもあるということは、
かつてのアナログ中継局から完全撤退なのでしょうか。

鉄塔のパラボラのうち、ロゴがあるのは、かつてのアナログ用と思われます。
ロゴの無い、一番右の上下2段のものが、3社共用の稲佐山受け3mプレートパラボラ(スペースダイバシティ受け)と思われます。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 NBC KTN NCC NIB
チャンネル 8ch 2ch 10ch 35ch 31ch 17ch
出力 1KW 1KW 1KW 10KW 10KW 10KW

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

NHK−FM            86.0MHz   250W
FM長崎               80.3MHz   300W
FMさせぼ(はっぴぃ!FM)  87.3MHz   20W


デジタル NHK総合 NHK教育 NBC KTN NCC NIB
チャンネル 42ch 40ch 22ch 34ch 38ch 16ch
リモコン
出力 各局とも 1KW

モバキャス佐世保  214.714286MHz  1.25KW

モバキャス放送は2016年6月末をもって廃局になりました。


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