送 信 塔 見て歩き
福岡県 ・ 中継局
匿名希望様提供の画像で紹介します。


糸島テレビ・FM中継局  2009年12月、2015年5月、2016年2月撮影

糸島中継局は、糸島市の可也山にあります。開局はNHK・TNC・FBSが一番早く1979年3月、続いてRKB・KBCが1980年11月、
TVQが1993年12月です。また、FM福岡は1994年3月に開局しています。

佐賀県の呼子方面でも、当中継局へアンテナを向けている家庭が多いそうです。

当中継局ではアナアナ変更が行われ、FBS以外のチャンネルがすべて変更されました。2007年9月にデジタル化されました。
デジタルでは福岡基幹局と同一チャンネルで放送しています。


ところで、アナログ終了後のVHFローバンド帯を利用して難聴や災害対策を名目にFM補完中継局が全国各地で開局していますが、
ここ福岡県ではRKBとKBCが福岡局を九千部山に置き2016年3月末に開局しました。
また、同時に北九州 ・ 行橋 ・ 糸島の各FM補完中継局も開局しています。

匿名希望様より、開局直前の糸島FM補完中継局の画像が届きました。下方で紹介します。


それでは、古い画像から順番に紹介します。まずは、2009年撮影のアナログ中継局からです。


全景です。

FM福岡も同居の全社共用アナログ局舎です。

 


表札です。

 


アナログFBS送信アンテナです。

鉄塔に大きなパラボラが2基あります。

見上げてみました。

アナログでは、全局久留米局(九千部山)を親局にしています、が、受信ポイントが2か所に分かれています。
上記画像の2基の3mグリッドパラボラはNHK−EとTVQの受信アンテナです。(受信チャンネルの関係で、2局は別々の
パラボラのようです。)

他の5チャンネルは共同で山頂の東側、送信点から約550m離れた場所に3mパラボラを設置しています。
さらに、NHK−Gのみ福岡基幹局受けの予備5素子八木があります。これらは下方に掲載。

送信アンテナは、アナアナ変更前には上段にNHK2波とFBSの共用、下段にRKB・KBC・TNC・TVQ共用の2グループに
分かれていました。形式は、4L3段3面(垂直)です。

アナアナ変更でチャンネル変更になった局は、新たに建てられたデジタル用鉄塔にアンテナを移転したようです。
そして変更期間終了後、下段にあった4局共用アンテナは取り外され、現在はチャンネル変更のなかったFBS用アンテナのみが
上段に残っています。

 


3素子八木4面はFM福岡の送信アンテナです。
 

 

 


こちらの5素子八木は、FM福岡基幹局受けです。

FM福岡の基幹局は他のFM局の基幹局と位置が異なりやや内陸部にあり、この地域に電波が届きにくいようで中継局を
設置しています。

 

約550m離れた場所にある3m受信パラボラです。局舎の表示はNHK・RKB・TNCの3社です。
手元の資料ではKBCとFBSも共用となっています。2社は後から入ったのでしょうか。

 


 


こちらは、中継局の近くにある福岡タワー受けNHK−Gの予備アンテナ、5素子八木です。


続いて、アナアナ変更で移動したアナログアンテナとデジタル中継局です。


鉄塔です。

見上げてみました。

 


デジタル局舎です。手前の小さな局舎にはFBS以外のアナログ機器が入っていると思われます。(仮局舎?)

 

送信アンテナを角度を変えて3枚。

上部の2セットは、アナアナ変更後のアナログアンテナです。(NHKと民放に分かれていると考えるのが自然ですが未確認です。)
その下の胴巻き状になっているアンテナがデジタルのものです。

 


2段のパラボラアンテナは、デジタル受信用です。
アナログの隣に新築です。
 

 

 


右側がアナログパラボラです。デジタルパラボラと並んでいます。

アナログとデジタルではパラボラは向きが異なります。親局が違うようです。


匿名希望様より、2015年5月撮影の画像が届きました。アナログ設備は、すべて撤去済みです。

アナデジサイマル時には、アンテナ構成がはっきりしませんでしたが、アナログ設備が撤去されたことで、確認できました。
(アナログ時代の説明文は、すべて修正済みです。)


それでは画像をどうそ。

まずはFM福岡中継局(旧アナログ中継局)からです。

全景です。

鉄塔の拡大です。

別角度から。

 


FM福岡の送信アンテナと、親局受信アンテナ(右)です。

 


局舎です。

表札は、アナログ時代のままです。

 


右側のラックにはケーブルがありません。アナログテレビのラックだった
ようです。

銘板もそのままです。
 

 


アナログFBSアンテナは、撤去済みです。


続いてデジタル中継局です。

鉄塔を角度を変えて2枚。

 


デジタルアンテナを角度を変えて2枚。

 


こちらもアナログアンテナは、撤去済みです。 


局舎を角度を変えて2枚。


正面奥にあった局舎は見当たりません。(やはり仮局舎だったようです。)

 


八木アンテナがあります。

GPSです。

モニターアンテナです。

 


デジタル受信パラボラです。

別角度から。

この2段の3mグリッドパラボラは、全社共用の福岡タワー受けと分かりました。
当中継局のチャンネルは、偏波面は違いますが福岡局と同一のため、片方はキャンセルアンテナの役割をしているらしいです。
(どのような原理かは理解していません。)

当中継局では、番組伝送にTTLを使わず、同一チャンネルの放送波を特殊な方法で受信しているようです。

 


機器です。

銘板です。

機器の奥がアナログ受信アンテナ跡地です。

 


福岡市方向です。

 

こちらは、デジタルパラボラの隣、アナログ受信パラボラ跡です。

昭和62年ごろまで、この辺り一帯には「可也の苑(かやのさと)」と呼ばれる施設があり、自然を楽しむことができたそうです。
受信パラボラの付近には、リフトの山頂駅があったそうです。(このリフトは、全長が約550mで西日本最大級だったということです。)

 


山頂の表示と三角点です。

 


中継局付近から見た風景です。 合成


ここからは、2016年2月撮影の画像です。 新たに開局のFM補完中継局を紹介します。

鉄塔の全景です。 FM補完中継局は、デジタル中継局の鉄塔にアンテナが設置されています。

FM補完中継局の福岡局は、福岡タワーではなく久留米中継局がある九千部山に設置されました。
そのためなのか、ここ可也山にも中継局が設置されたと思われます。 

 

送信アンテナは、双ループ1段3面です。北面には素子がありません。

以前、アナログアンテナが取り付けられていた部分に鉄骨を組んで基台を作ったようです。

 


2009年12月

2015年5月

2016年2月

以前との比較です。

 

アナログ仮局舎があった場所にFM補完中継局の局舎が建ちました。角度を変えて2枚。表札は無いそうです。

 


親局受信アンテナです。 九千部山を両社個別のアンテナで受信しているようです。

 

それぞれのアンテナの拡大です。 どちらがどちらかは未確認です。

 


モニターアンテナです。



こちらは、デジタル中継局の表札です。

なお、FM福岡中継局には変化は無いとのことです。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 RKB KBC TNC FBS TVQ
チャンネル 53ch 55ch 49ch 51ch 45ch 39ch 61ch
出力 各局とも 30W

アナアナ変更前の各局のチャンネルは、NHK−Gが43ch、NHK−Eが41ch、RKBが29ch、KBCが31ch、
TNCが33ch、TVQが25ch でした。(FBSは変更ありませんでした。)

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

FM福岡  81.3MHz  10W

NHK−FM,cross−FM は、この地域を基幹局でカバーできるため中継局を設置していません。


FM補完中継局

RKB−FM  94.6MHz  100W
KBC−FM  93.0MHz  100W


デジタル NHK総合 NHK教育 RKB KBC TNC FBS TVQ
チャンネル 28ch 22ch 30ch 31ch 34ch 32ch 26ch
リモコン
出力 各局とも 30W

アナログとデジタルの出力は、ともに30Wです。デジタルでは、実質10倍の出力アップです。


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