送 信 塔 見て歩き
福岡市 早良区


福岡タワー  2010年4月撮影


アナログ終了後に提供いただいた 2012年4月、2014年5月、2015年1月、2019年2月撮影の画像は、こちらから。
(匿名希望様、T様などの提供です。)

福岡地区で行われている「地上テレビ放送の高度化(4K・8K)に向けた実証実験」のアンテナは、こちらから(2020年6月撮影)
(もう一人の匿名希望様提供の画像です。)

このページは、当方撮影の2010年4月の様子です。


NHK福岡・RKB毎日放送・九州朝日放送・テレビ西日本(アナログ・デジタル)基幹局
福岡放送・TVQ九州放送(デジタル) 基幹局
CROSS FM 基幹局
Love FM 福岡西中継局 

福岡タワーは、1989年のアジア太平洋博覧会(通称・よかトピア)にあわせて
ランドマークタワーとして、福岡市早良区の「シーサイドももち地区」に建設されました。

高さは、234mです。

1993年6月14日にVHFテレビ各社は、それまで各本社・放送局敷地内の
鉄塔から発射していた放送電波を、この福岡タワーに集約させました。

また、鴻巣山から送信しているUHFテレビ2社(FBSとTVQ)も、当初は
移転する計画でしたが費用の面から取り止めになったということです。
(FM福岡については事情が分かりませんが、UHF2社と同様に鴻巣山に
とどまっています。)

その後開始された地上デジタル放送については、全社福岡タワーからの
送信となっています。

またFM放送は、NHK−FM ・ CROSS FM が基幹局を Love FMが
中継局を設置、さらにコミュニティFM局の福岡コミュニティ放送(Style FM)が
福岡タワーからの送信となっています。(Style FMは、その後廃局)

(Love FMは佐賀県の一部もエリアとしており、県境にある九千部山に
基幹局を置いています。この福岡タワーには、福岡西中継局を置いています。)

 



少し引いてみました。

 


直下からです。(海側から撮影)


アンテナは上からデジタル、以下はアナログでTNC、NHK教育(Eテレ)、
RKB、NHK総合、KBCです。

アナログでは、上からチャンネル番号の大きい順になっています。

アナログのアンテナ形式は、すべて2ダイポール4面で、上段(Hiチャンネル)
のTNC、NHK教育、RKBは4段、下段(Lowチャンネル)のNHK総合と
KBCは、5段になっています。

アナログアンテナの上から2段目のNHK教育は、他のアンテナと比べ、
向きが異なっています。

これは、同一チャンネルで放送しているNHK北九州総合テレビの放送
エリアに対して受信障害を与えないように指向性を付けているからです。
また、同じ理由で東方向へは出力を抑えてあるようです。

ゲイン塔下部にFM送信アンテナが2つあります。

画像左側の5エレ八木2段2面の八木は、九州国際エフエム福岡西
中継局のものです。九千部山からの電波が届きにくい西方面をエリアに
しています。
2段の円盤形のものは、Styie FM(コミュニティFM)のものです。
福岡タワーのある早良区をエリアにしています。

なお、NHK総合とNHK−FMが、KBCとCROSS FMが、それぞれ共用
しています。

 


ゲイン塔を別角度から、さらに2枚。
  

アンテナを個別に見てみます。

デジタルアンテナです。形式は4D2段4面で3グループに分かれています。

上から「RKB・FBS・TVQ」、「KBC・TNC」、「NHK2波」の順です。
チャンネル順ではないので、なぜこうなったのかは未確認です。 FBSとTVQには、一番上の権利があったのかもしれません。

なぜそう思うかと云うと、この位置は、元々はFBSとTVQのアナログアンテナを取り付ける予定の場所でした。
この2社のアナログアンテナが鴻巣山の鉄塔から移転しなかったことで、デジタルアンテナを無理なく取り付けることができたからです。

また、上2セット分は、ゲイン塔が継ぎ足されたようにも見えます。 とすると、NHKの位置が本来の先端(?)


続いて、その下のVHF Hiチャンネルのアンテナです。

上から TNC、NHK教育、RKBです。

 

各アンテナを拡大しました。左から TNC、NHK教育(Eテレ)、RKBです。
 

その下は、VHF Lowチャンネルのアンテナです。

NHK総合アンテナを別角度から2枚。(NHK−FM共用)

 

最下段の KBCアンテナを別角度から2枚。(CROSS FM共用)
 
続いて、FM単独アンテナの紹介です。


2段八木は、Love FM。


2段の円盤はStyle FM。

 


続いてパラボラ群です。


左側の2.4mグリッドパラボラは、KBC・TNC共用の九千部受け予備アンテナです。

別角度から

 


少し別角度から。

NHKとRKBのFPUです。

ゲイン塔下部のパラボラ群です。かなりごちゃごちゃした印象です。

これらのパラボラはアナログでは、NHKのSTL受信用、RKBの三郡山・久留米向け送信用。またデジタルではNHK・KBC・TVQのSTL受信用、
RKBの三郡山・久留米向けTTL送信用、NHKの宗像向けTTL送信用、その他FPUや社内伝送用、お天気カメラも付いています。

また、行政系のアンテナもあるようです。(RKB以外の各社の久留米向けTTLと民放4社の三郡山向けTTLは各放送会館からの送信です。
なお、NHKは北九州市にも放送局があるため、三郡山向けTTLはありません。)

 

   
ガラスの内側にもパラボラがあります。          海側から見た、鉄塔基部です。
KBCの受信STLらしいです。

また、この階に各社の放送機があるらしいです。←確認できる情報はありません。


周辺の紹介です。


モニュメントとのツーショットです。
 

 

 

 

 

 

  
見上げてみました。

 

  
タワーの正面入り口とロゴです。

 


タワー正面側の広場です。


  
隣接するRKB本社です。


  
同じく隣接のTNC本社です。TNCは高層ビルなので、屋上にパラボラ鉄塔があります。


  
海側の広場です。                     近くには福岡ヤフードームもあります。



こちらは、UHF基幹局のある鴻巣山展望台からの風景です。

 


福岡タワー部分を拡大しました。手前のビルはTNC本社です。


以下は、アトリエミキ様提供です。

福岡タワーのある風景です。(撮影時期は未確認です。)

 


左の建物はTNC本社、タワーの左下にRKB本社も見えます。
TNCのパラボラも見えます。


最上階の展望室は高さ123mで、展望室から福岡市の市街地を一望することができるそうです。
当方は、時間の関係で登りませんでした。(訪問が開店前の時間帯でした。)

別ページに、展望台からの画像があります。(提供画像です。)

外観は、8000枚のハーフミラーで覆われた正三角柱の形状になっています。送信アンテナが取り付けられているゲイン塔は、
上から見て建物の中心(三角形の中心)ではなく、海側の縁にあります。また、地上から垂直に伸びている柱に直接取り付け
られている構造のようです。

タワーの裏側へ回るとその柱が壁面から出ており、様子がわかります。また、ゲイン塔下部(三角柱の先端)は、斜めに
切り取られた形になっており、この場所に各種パラボラ等が収められています。

このように、デザイン的には考えられているようですが、パラボラの取り付け方が雑然としていると思うのは、当方だけでしょうか。
(壁面に埋め込むというような方法もあったような気がします。←実際、壁面にもパラボラはあります。)
まあ、望遠レンズで見なければ、ここまで細かいことは分かりませんが・・・。


1993年6月にVHF送信所が福岡タワーに集約されるまでは、VHF各社は、それぞれ天神周辺の本社敷地内の鉄塔から
送信していました。福岡市中心部では、きれいな画像で見るためにはVHFアンテナが複数必要な地域もあったようです。

福岡タワーへの集約前後のテレビ各社の状況です。(送信点の移動だけでなく、KBCを除き各社とも同じ時期に、
本社 <放送局>を移転しています。)

NHK福岡


 

中央区天神から送信
放送局自体も、福岡タワーへ移転前の1992年11月に現在の中央区六本松に移転。
(旧放送局では、しばらく送信所機能のみの時期があったことになります。)
 
RKBテレビ
 
中央区渡辺通から送信、1996年7月に本社も福岡タワー隣接地に移転。
 
KBCテレビ

 
中央区長浜から送信、従来の鉄塔は予備送信所として残していたが、
福岡県西方沖地震で損害を受け、先端のアンテナ部を撤去。本社位置は変わらず。
 
TNCテレビ 南区高宮から送信、1996年8月に本社も福岡タワー隣接地に移転。

 

放送所データ(アナログ)

放送局名 空中線形式 チャンネル・
周波数
出力
NHK 福岡総合テレビ 2ダイポール5段4面 3ch 10KW
NHK 福岡教育テレビ 2ダイポール4段4面 6ch 10KW
RKB毎日放送 2ダイポール4段4面 4ch 10KW
KBC 九州朝日放送 2ダイポール5段4面 1ch 10KW
TNC テレビ西日本 2ダイポール4段4面 9ch 10KW
 
NHK−FM NHK総合と共用 84.8MHz 3KW
CROSS FM KBCと共用 78.7MHz 3KW
 
Love FM 福岡西中継局 82.5MHz 100W
 
Style FM (コミュニティFM) 76.8MHz 20W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

また、Style FMは2010年10月31日をもって廃局しています。


放送所データ(デジタル)

放送局名 空中線形式 チャンネル(リモコン) 出力
NHK 福岡総合テレビ 28ch  (3) 3KW
NHK 福岡教育テレビ 22ch  (2) 3KW
RKB毎日放送 30ch  (4) 3KW
KBC 九州朝日放送 31ch  (1) 3KW
TNC テレビ西日本 34ch  (8) 3KW
FBS 福岡放送 32ch  (5) 3KW
TVQ ティーヴィーキュー九州放送 26ch  (7) 3KW

モバキャス福岡送信所 214.714286MHz  12.5KW

モバキャスは、2016年6月末をもって閉局しました。


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