送 信 塔 見て歩き
福岡県 ・ 中継局
匿名希望様提供の画像で紹介します。


鞍手テレビ中継局  2012年7月、2023年4月撮影

鞍手中継局は、鞍手町の六ヶ岳山頂部にあります。皿倉山の電波を受信できない地域向けの中継局です。
筑豊地区北部の広い範囲をカバーしているとのことです。2010年7月にデジタル化されました。

旧アナログ中継局の説明です。

送信アンテナは、アナアナ変更前はチャンネルの関係なのか1本の鉄塔でNHK2波&FBSと他の民放4局の2グループに
分かれていました。(どちらも4L3段2面)

受信アンテナは、NHKは、G・E別々に8素子八木2列1段、RKBは8素子八木1列1段、KBCは3mグリッドパラボラ、
TNCは8素子八木1列1段、FBSとTVQは共用の1.8mグリッドパラボラです。
親局はKBCのみ行橋で、他の局は皿倉山です。KBCがUHF局を受けているのは、NHK熊本の2chが混信するから
でしょうか?。(未確認です。)

局舎・鉄塔は全社共用です。デジタルでは、民放はそのままアナログ局舎を使い、NHKは隣接地に新局舎を建てたようです。


送信アンテナです。鉄塔が2本あります。

 

アナアナ変更があったこともあり、現時点での2本の鉄塔のアンテナ構成がよく分かりません。

以下は当方の大胆な推測です。

2本のうち、6段のアンテナが付いている鉄塔は、資料から判断するに旧アナログ鉄塔と思われます。
アナアナ変更前から交互配列の3段が2セットで、配列は1,3,5段目がRKB&KBC&TNC&TVQ、
2,4,6段目がNHK−G,EとFBSだったものと推測します。
これがアナアナ変更でNHK−GとFBSが抜け偶数段はNHK−Eのみとなりました。 また、NHK−GとFBSは
隣接に建てられた鉄塔に移動しました。(ここではアナアナ変更鉄塔と呼びます)

デジタル化に際しては、旧アナログ鉄塔の偶数段にチャンネルが近いNHK−G,Eが加わりました。また、
アナアナ変更鉄塔のアンテナには、これまたチャンネルが近い民放デジタル5チャンネルが加わりました。
結局、NHK・民放ともデジタル用に新規のアンテナを設置することなく、サイマル時にはアナログアンテナと
共用したと思われます。

アナログ終了後の現在は旧アナログ鉄塔からは、偶数段からのみの送信です。そして、NHKと民放は鉄塔が
別々ということになります。
NHKがデジタル新局舎を建てた理由もこの辺りかもしれません。

一部、疑問点もありますが、以上の筋書きが現状と合うような気がします。

この推測が合っているかは、旧アナログ鉄塔の奇数段が撤去されて、それぞれの局舎から延びているケーブルを
確認すれば分かると思います。
また、アンテナユニットの間を空ける理由については、指向性を制御する方法らしいのですが、よく分かりません。

 


アナログ銘板です。

 

旧・全社共用アナログ局舎です。現在は、民放デジタル局舎になっています。 

NHKはTVQ中継局開局に合わせたのか、1998年3月に中継局をこの場所に移転しているようです。
(その時に全社共用局舎・鉄塔を新築更新しているようです。←今の民放デジタル局舎)
NHKの旧中継局の位置及び事実関係は未確認です。

 


新築のNHKデジタル局舎です。

 


受信アンテナです。

 

大きなグリッドパラボラはKBCの行橋受けと思われます。 (上記左画像)
(KBCは行橋中継局でも他社の皿倉山放送波受けとは異なり皿倉山固定局受けです。)

デジタルチャンネルは、親局の皿倉山とすべて同一ですが、サイドローブアンテナとオフセットパラボラでの
放送波受けなんでしょうか。(当方、SFNという技術を理解していませんが、送受信を同一場所同一チャンネルで行って、
本当に混信等の不都合がないのでしょうか。)

 


民放の受信八木アンテナと思われます。一番上は、KBCの予備アンテナか(?)。
(NHKの受信アンテナは地上にあるようです。)


匿名希望様より、2023年4月撮影の画像が届きました。

前回画像と比べ、アナログ設備が撤去済みのほか、2021年12月から翌年2月にかけて行われた
NHK−GとKBCのチャンネルリパックの影響なのか、送信アンテナにも変化があります。

全景を角度を変えて2枚。

 

送信アンテナを角度を変えて2枚。

 


隙間に3段、新たなアンテナが設置されています。

こちらは、2012年7月の様子を再掲載

当中継局では、エリア内の一部でNHK−GとKBCのチャンネルが外国電波による混信が発生していることが分かり、
その受信環境改善のため、 2021年12月から翌年2月にかけてチャンネルリパックが行なわれました。

隙間に設置されたアンテナは、この2チャンネル共用か、KBC単独のものと思われます。

 

受信アンテナを倍率を変えて2枚。 以前在ったKBCのアナログ受信アンテナは撤去済みです。

 

民放の局舎と表札です。

 

NHKの局舎と表札です。

 


もう一棟局舎があります。

 

GPSが2が所にあります。

 


モニターアンテナです。

アナログ時代からの銘板です。

 

山頂の表示と三角点です。

 


道しるべです。



ふもとから見た山の全景です。

 


送信アンテナを拡大しました。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 RKB KBC TNC FBS TVQ
チャンネル 25ch 44ch 50ch 56ch 62ch 21ch 58ch

出力

各局とも 10W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。


デジタル NHK総合 NHK教育 RKB KBC TNC FBS TVQ
チャンネル 36ch 42ch 30ch 44ch 29ch 32ch 27ch
リモコン
出力 各局とも 1W

2022年2月までのNHK−GとKBCのチャンネルは、それぞれ40chと31chでした。


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