送 信 塔 見て歩き
山口県 ・ 中継局


下関テレビ・FM中継局(NHK・TYS・YAB・FM山口)  2010年5月撮影
関門テレビ中継局(KRY)

新しい画像は、トップ画像下の各リンクより、お入りください。


関門大橋から撮影。 左・KRY、右・NHKの鉄塔です。

 


火の山パークウェイ入口から撮影。 左折し、山へ登っていきます。正面に鉄塔が見えます。


匿名希望様より、2014年11月撮影のアナログ終了後の画像の提供を受けました。

こちらからどうぞ


U様より、2017年5月撮影のKRY FM補完中継局画像の提供を受けました。

こちらからどうぞ


匿名希望様より、2022年4月撮影の現状画像の提供を受けました。

こちらからどうぞ 


Ashi様より、2024年1月撮影の現状画像の提供を受けました。

こちらからどうぞ

 

当ページでは、新しい画像を別ページで紹介しています。
 


以下の、このページは、2010年5月撮影のアナログ・デジタルサイマル時代の画像です。(当方撮影、一部提供画像あり)

新しい画像は、上記リンクからお入りください。


山口県の下関テレビ・FM中継局は、関門海峡を見渡せる「火の山公園」にあります。火の山は、昔から戦略上の要衝と
なっており、その昔には、敵の襲来を知らせる狼煙(のろし)台が設けられ(これが山の呼び名の由来になっています。)
また、近代には砲台が置かれていたということです。現在でも、その遺構が残っています。

火の山へは車で簡単に登ることができます。しかも、山頂部には立派な立体駐車場(しかも無料)があることにも驚きました。
訪問日は、GW中で天候も良かったため、公園は多くの人で賑わっていました。

そんな中、中継局は細長い公園の両側に分かれて建っています。先に開局したKRY中継局は、公園の中央部入口
近くにあります。YABが同居しています。
一方、NHK・TYS・FM山口の3社の中継局は、公園の北東側にあります。

KRY中継局の近くにある展望台からは、関門海峡に架かる大橋や北九州市門司地区の様子が目の前に見えます。
このように下関地区は北九州地区と隣接しており、2県の電波が飛び交う地域にもなっています。

まず、先発のKRY中継局(YABも同居)から紹介します。


KRY・YAB(アナログ・デジタル)中継局

KRY・YAB共用中継局は、火の山公園の南西側にあります。駐車場から坂を登ってくると公園の入口らしい場所の
すぐ右側にあります。中継局横を少し下ると関門海峡が見渡せる展望台があります。また、付近には回転レストランも
あり、公園の中心的な場所です。

KRYのみ、この中継局を関門中継局と名乗り、アナログテレビのチャンネルは、同局のみVHF(4ch)になっています。
これは、開局当時のいきさつによるものと思われます。一番最後に簡単な解説があります。

  
全景です。                       見上げた全景です。

 

  
各方向にパラボラがあります。

 

  
                               扉の上にKRYの表札、横にはYABです。

 

  
拡大しました。                       扉の横にYABの表札もあります。

 

  
鉄塔の全景です。                 送信アンテナ部です。

 

各方向からの拡大です。上段のUHFアンテナは、YABアナログとKRY・YABデジタルの3波出ています。

トップ部は、YABのアナログ・デジタル+KRYデジタル共用の4L3段3面です。妙な形にチルトしています。
また、下段は、KRYアナログの2D2段3面+2D3段1面です。(下関市街地方向が3段です。)
当然のことながら、北九州方向には、V・Uともエレメントがありません。

電波を北九州方面へ飛ばないようにするため、かなり特殊な指向性を持たせているようです。

 

  
さらに続きます。

 

  
パラボラ部です。左向きは、大平山向け。               
奥のグリッドは、YAB大平山放送波受けです。
上のパラボラは、美祢中継局向きのTTL受信用。

 

  
                               このパラボラは、小倉にある下関西デジタル中継局向け
                               TTLらしいです。

 


お天気カメラとFPUです。

アナログの番組伝送は、KRYは回線、YABは放送波受信です。
デジタルは両社とも、大平山→美弥中継局経由のTTL回線です。


NHK・TYS(アナログ・デジタル)中継局
FM山口中継局併設

NHKなど中継局は、公園入口からずっと奥で、駐車場から砲台遺構跡や芝生広場を通り、数百メートル歩く必要があります。
中継局の周りは、樹木に覆われ全景を撮影するのは難しいです。NHKとTYSは、同時開局のはずですが、よく見ると
局舎は別棟になっています。
同じような局舎が2棟ぴったりくっ付いています。鉄塔は、NHK局舎上にあります。
また、FM山口の機器はNHK局舎にあることが表札で確認できます。 

  
全景を2方向から。

 

  
局舎です。                         看板です。

 

  
表札を2枚。

 

  
駐車場から見たNHK鉄塔です。                   拡大しました。

 

  
アンテナ部を2枚。                突き出ているのは、デジタルアンテナです。

デジタルアンテナのある場所には以前、NHK−FMのアンテナが付いていました。
現在は、下段のFM山口と共用しています。

 

  
見上げてみました。                   別角度から。

 

  
トップは、3ch共用2L6段3面です。 突き出ているのは、           こちらは、2社共用FMアンテナ。
             (アナログ)   3ch共用4L3段3面(デジタル)です。          2L1段2面です。

 

  
下段のこちら向きのパラボラは、           別角度から。
下関西デジタル向けTTLと思われます。

 

  
見えている八木は、大平山受信用FMアンテナと     お天気カメラです。所属は?。
思われます。下の8素子は?。

 

アナログは、NHKは大平山からの回線受信、TYSは大平山放送波受信です。なお、TYS受信パラボラは
火の山の北東中腹にあるようです。デジタルは両社とも、大平山→美弥中継局経由のTTL回線。

NHKでは、このほか大平山と下関ラジオ中継局を結ぶ番組回線が、ここ下関テレビ中継局を経由しているようです。


アナログ下関中継局のチャンネルは、KRYのみVHFで、NHKを含め他の局はUHFとなっています。
これは、この中継局の生い立ちに関係しています。火の山には、まず1962年にKRYの関門テレビ局が開局しました。
(KRY中継局の設置場所も火の山公園の北九州方面が望めるよい位置です)

NHKが開局したのは、ずっと後の1970年でtysと同時でした。NHKの開局が遅いのは、この地域は、元々北九州放送局の
エリアで、普通に福岡県の放送を見ることができたことによります。
しかし、やはり山口県の情報を知りたいということで、tys開局と同時にNHK中継局も開局しました。

ところで、先発のKRY中継局は、「関門放送局」と称し、開局当初は、親局(徳山本局)とは異なる番組を放送していました。
これは下関地区は前記の通り、当時は北九州の放送エリアだったため、免許条件に『福岡の民放と番組が1/3以上
ダブってはならない』と、されていたためです。この状態は、2年ほど続いたようです。
(KRYは、アナログ下関中継局のことを関門中継局と称しています。皿倉山にあるRKB中継局も関門中継局と称して
いましたので、2県にまたがる1つの放送区域だったころの名残りと思います。)


最後になりましたが、アナログ時代の設備を説明しておきます。

中継局の組み合わせは、「NHK・tys・FM山口」と「KRY・yab」の2グループに分かれています。

まずNHK組から、35m鉄塔にテレビ送信アンテナは3波兼用の2L6段3面です。FM送信アンテナは個別に
2L1段2面です。(上がNHK)
受信は、NHKテレビは、4mプレートパラボラでSTL受けです。tysは、約300m離れた場所で2.4mグリッドパラボラにて
大平山を受けています。
FMは個別に5素子八木で大平山受けです。NHK−FMは1993年4月の機器更新時に増力と送信パターンを変更しています。
FM山口も1991年9月に増力と送信パターンを変更しています。

続いてKRY組です。30m鉄塔に送信アンテナはKRYが2D2段2面+2D3段1面、yabが4L3段3面です。
受信はKRYはSTL、yabは送信鉄塔の2.4mグリッドパラボラで大平山を受けています。


火の山公園展望台からの風景や公園内の様子です。

  
公園内の様子です。                    回転レストランです。

 

  
展望台です。                        公園内の風景です。

 

  
なぜか戦艦大和の弾丸もあります。          各所に砲台跡の看板があります。

 


NHK前も砲台跡です。



火の山から見た関門海峡です。U様提供の画像です。

 


こちらは、当方撮影です。3枚合成


下関中継局を取材したのは、九州各地の取材を終え、自宅へ向かう帰り道の途中でした。訪問は、夕方に近い時間帯でしたので
日が差す方向がやや逆光になり残念でした。

本来であれば、お昼ごろの訪問を計画していたのですが、九千部山での遠回り&天候回復待ちと皿倉山へ登る際の駐車場の空き待ちで、
約3時間遅れになってしまい、光線具合が予定と、かなりズレてしましました。
やはり、自然現象とGWの混雑には勝てませんね。



自宅を朝7時に出発して、途中渋滞はなかったですが、それほど急がずに来ましたので、ここ壇の浦PAに着いたのが、
ちょうど12時間後の午後7時でした。 この画像は、取材1日目夕方に撮影したものです。  3枚合成。

 


下関市街と北九州方向です。真ん中の高い建物は、「海峡ゆめタワー」です。
また、奥に北九州中継局のある「皿倉山」も見えます。 この画像は、U様提供です。

 


その「皿倉山」を拡大しました。鉄塔があるのも確認できます。この画像は、U様提供です。


以下は、参考画像です。


火の山展望台から見た、北九州・田野浦中継局と思われます。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 KRY TYS YAB
チャンネル 39ch 41ch 4ch 33ch 21ch
出力 1KW 1KW 500W 1KW 1KW

NHK−FM  83.1MHz  50W
FM山口
    77.7MHz  50W


デジタル NHK総合 NHK教育 KRY TYS YAB
チャンネル 16ch 13ch 20ch 18ch 26ch
リモコン
出力 各局とも 100W

一部の風景画像は、U様からの提供です。ありがとうございます。


©2005-2024 送信塔見て歩きWeb