送 信 塔 見て歩き
兵庫県 ・ 中継局
匿名希望様提供の画像で紹介します。


香住テレビ・FM中継局  2016年5月撮影

香住中継局は、兵庫県の北部、美方郡香美町香住区(旧 城崎郡香住町)の三川山山頂部にあります。
香美町香住区と豊岡市の各一部をエリアとしています。

当中継局は但馬(たじま)地方の中心的な中継局で、当地方の親局の役割も持っています。 デジタルでは、全社とも
神戸より全区間TTLにて番組が伝送されています。(NHK−Eと大阪民放4社は、大阪・神戸間もTTLです。)
また、FM放送もNHKとKiss−FMの両社が中継局を設置しています。
2007年11月にデジタル化されました。アナログ設備は撤去済みです。

最初に、かつてのアナログ中継局の説明です。
当中継局の開局は、NHKが1965年10月、大阪民放4社が1968年11月、SUNが1971年11月です。
NHK・民放とも、兵庫県で一番早い開局の中継局です。(大阪民放は城崎中継局と同時開局です。)
当時、NHKでは神戸からのローカル放送は無く、生駒山を直接受信していました。また、大阪民放は、アナログ終了時まで
生駒山受信です。 アナログ時代から最重要中継局ですね。

中継局は、NHKと民放5社の2グループに分かれています。アナログ終了時点での設備は、送信アンテナは、どちらも6L1段4面で、
民放側はチャンネルの関係からか、上段がYTV・SUN共用、下段がMBS・ABC・KTV共用に分かれていました。
受信は、NHKとSUNは東へ約300m離れた地点で、個別の4mプレートパラボラにて篠ヶ峰固定局を受けていました。
また、大阪民放4社は、南へ約800m離れた道路から少し離れた場所で、MBSが12素子八木4列、他の3社は個別の12素子
八木2列にて生駒山を受信していました。

と簡単に書きましたが、調べてみると受信点から生駒山までの距離は、約135kmもあり、この距離は「東京・矢板(136km)」間や
「名古屋・流葉(131km)」間に匹敵する長さです。(中継局間の距離はグーグルマップで測定)

NHK−Gが笹ヶ峰固定局経由に切り替えられたのは、NHK神戸が摩耶山から送信を始めた頃の1971年6月です。
NHK−Eが切り替えられたのは1984年3月です。SUNは当中継局開局当初から笹ヶ峰固定局経由です。

FM放送の開局は、NHKが1967年11月、Kiss−FMが1990年10月です。
送信アンテナは共用の2L1段3面、受信アンテナは個別の5素子八木2列で摩耶山を受けています。
当中継局のNHK−FM開局は摩耶山より早く、開局当初は、生駒山を受けていたとのことです。(情報をありがとうございます。)
FM中継局は、NHKテレビと同居しています。

それでは、現在の様子を画像で紹介します。


デジタルもアナログと同じ組み合わせで整備されています。


全景です。手前・NHK、奥・民放です。


まずはNHK中継局です。

全景を角度を変えて2枚。

 


鉄塔の全景です。

デジタル送信アンテナです。4面です。


FM送信アンテナです。3面です。

 


局舎です。

ロゴです。

 


看板です。 デジタルのものになっています。

局舎と鉄塔を繋ぐラックです。

 


鉄塔には、パラボラが2基です。

局舎上の鉄塔もパラボラが1基あります。

また、アナログ時代には、このパラボラの上にもう1基
同じ方向に向くパラボラがありました。

最初にも書きましたが当中継局は但馬地方の親局の役目も果たしています。NHKではTTLが多用されていますので、パラボラアンテナが必須です。

ところで、当中継局からは、浜坂・城崎・兵庫日高・八鹿・和田山の各局へTTL伝送しています。(村岡高津局へは放送波で送っています。)
ところがパラボラは3基しかありません。

受信はアナログ同様、送信点から約300m離れた場所で笹ヶ峰固定局受けTTLです。
したがって、送信点には受信パラボラが無いのはOKですが、送信の対向先が5か所ですので2基足りません。

なぜなのかと、地図をよく見ると、兵庫日高・八鹿・和田山の3局は、ほぼ同一方向にあり、1基のパラボラで賄っているのではないかと判断しました。
(ただし、未確認です。)

ところで受信についてですが、粗い地図しかなくカシミール3Dで調べても、ハッキリしませんでしたが、送信点からは笹ヶ峰が見えず、約300m離れた
場所で受信しているようです。(デジタルでは伝送ルートを替えたSUNは、粟鹿山からの電波を送信点で受けています。)

 


鉄塔のFM受信アンテナです。左右2列で1セットです。

 


GPSです。

用途不明の八木アンテナ(?)があります。

 


続いて民放中継局です。

全景を角度を変えて2枚。

 


鉄塔の拡大です。

送信アンテナです。

 


局舎です。

看板です。

看板は、一部目隠しされています。他サイトの画像を見ると 『重要埋設物設置(伝送線路埋設)』 と書かれてあったことが分かりました。
(多分SUNの受信点からのケーブルのことと思われます。デジタル受信点が送信点に集約されたため消されたと推測します。)

 


鉄塔のパラボラです。

GPSです。

鉄塔の粟鹿山固定局TTL受けの2mプレートパラボラです。他サイトのアナログ時代の画像を見ますと、ほぼ180゜向こう側の北西向きにも
パラボラが付いていましたが、今はありません。また、何だったのかは未確認です。



中継局付近には、こんな表示があります。

 


海岸方向の風景です。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 MBS ABC KTV YTV SUN
チャンネル 43ch 45ch 33ch 35ch 37ch 41ch 39ch
出力 各局とも 100W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

上方でも書きましたが、当中継局のアナログ時代には、NHK・民放両方の鉄塔に、北西方向を向くプレートパラボラが
ありましたが、何なのか未確認です。

NHK−FM  83.2MHz  100W
Kiss−FM
  78.4MHz  100W


デジタル NHK総合 NHK教育 MBS ABC KTV YTV SUN
チャンネル 22ch 13ch 16ch 15ch 17ch 14ch 26ch
リモコン 10
出力 各局とも 10W

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