送 信 塔 見て歩き
兵庫県 ・ 中継局
匿名希望様提供の画像で紹介します。


佐用テレビ・FM中継局  2016年12月撮影

佐用中継局は 佐用郡佐用町の大撫山(おおなでさん)の中腹にあります。この辺りは、岡山県に近い山間部です。

佐用町観光協会のHPには、「大撫山の朝霧」というタイトルで、
『晩秋から冬にかけての早朝に見られる「佐用の朝霧」は、町全体をおおい、その幻想的な美しさで全国的に知られています。
なかでも、大撫山山頂から見る霧の海はとても神秘的で県内外から大勢の人が訪れます。』との記述があります。

ビューポイントは、県立西はりま天文台公園の少し下にある「展望デッキ」とのことです。

中継局への訪問と合わせて、一度訪れてみたいですね。


それはともかく、まずは、かつてのアナログ中継局の説明です。
開局は、NHKが1968年2月、SUNが1974年8月、大阪民放4社は1984年4月です。大阪民放の開局は遅いです。
NHK−FMの開局は1970年1月です。
 
中継局は、NHKとSUNの2社共用、大阪民放4社共用の2グループに分かれて設置されています。
送信アンテナは、両方とも4L1段3面で、どちらも全局共用です。
受信は、アナアナ変更が絡んでいるらしく、アナログ終盤では複雑なことになっています。
NHK−Gは、送信点で3mグリッドパラボラにて摩耶山(神戸基幹局)受け、
NHK−Eは、約600m離れた地点で4mグリッドパラボラにて栗栖中継局受けです。
 
NHK−Gは時期は不明ですが親局を変更しているようです。 (受信パラボラが中継局横の地面に建っていることから、
このパラボラは後設置で受信点も変更されたのでしょう。 以前は、G,Eは同じ場所で受信していたものと思われます。
ちなみに、佐用中継局と栗栖中継局は同日の開局です。
なお、親局変更の経緯についての最終確認は取れていません。 栗栖中継局のアナアナ変更の影響かもしれません。)
 
大阪民放4社は、約130m離れた地点で4社共用4mグリッドパラボラ2列にて、開局当初は、全社摩耶山
(神戸中継局)受けでしたが、
アナログ終盤では、MBS・ABC・YTVの3社は、同じアンテナで姫路中継局受けに変更されました。
 
KTVは、民放受信点に1.2m(?)垂直グリッドパラボラを新設し、栗栖中継局受けに変更されました。
(KTVは、2003年夏にアナアナ変更対策の一環で栗栖中継局<垂直偏波>を設置しています。)
民放の親局変更も、どこかの局のアナアナ変更の影響と思われます。ただし、未確認です。
 
なお、佐用中継局からは、姫路中継局と栗栖中継局は ほぼ同一方向、摩耶山も大体同じ方向です。
そのため、現在の画像を見ても、アンテナ方向の違いがよく分かりません。
 
SUNは送信点で3mグリッドパラボラにて摩耶山(神戸基幹局)受けです。

アナデジサイマル時代からのSUNデジタル受信も複雑です。下方に説明があります。

 
デジタル化されたのは、NHKとSUNが2010年2月、大阪民放4社は翌3月です。
 
それでは、現在の様子を画像でどうぞ。
 

NHK・SUN共用中継局

全景です、角度を変えて2枚。 デジタル化に際しては、アナログ中継局をそのまま継続使用です。

左画像の後方、少し高い位置に民放中継局が見えます。

 


全景をさらにもう1枚。

こちらは、鉄塔の様子です。

 


デジタル送信アンテナは、その後も更新されていなければ、2社共用アナデジ6波兼用タイプです。4L1段3面。
FM送信アンテナはST1段。

 

受信は、NHKは2波共用1.2mプレートパラボラ(左画像 上部パラボラ)にて栗栖固定局TTL受けです。
(デジタルでは、栗栖中継局は開局せず、代わりにNHKと大阪民放4社がTTL固定局を設置しました。)

SUNは、アナログで使用していた自社の3mグリッドパラボラ(左画像 下部パラボラ)とNHK−Gが摩耶山受けに
使用していた3mパラボラ(右画像)を譲り受け、この2基で摩耶山をスペースダイバシテイ受信しています。

(アナデジサイマル時代には、かなり複雑な配線だったと思われます。デジタル化で他社のアナログ受信アンテナを
流用するパターンは初めて見たような気がします。)

繰り返しになりますが、鉄塔のグリッドパラボラは元アナログSUN受信用、地面から建つグリッドパラボラは
元アナログNHK−G受信用です。

 


5素子八木は姫路中継局受けのFM受信アンテナです。

GPSです。NHKとSUNは、メーカーが違うようです。

テレビとFMのモニターアンテナです。

局舎壁面には、NHKとSUNのロゴもあります。

 


局舎を別角度から。

表札です。

 


看板です。 デジタルのものに書き換えられています。

鉄塔の銘板です。

もう1枚銘板があります。

 


大阪民放中継局


全景です。 鉄塔はアナログからの継続、デジタル局舎は新築です。アナログ局舎も残っているようです。

 

 


番組伝送は、4社共用1.2mプレートパラボラにて栗栖固定局TTL受けです。
デジタル送信アンテナは、アナログアンテナの下に取り付けられました。(アナログアンテナは撤去済みです。)

 


GPSです。

モニターアンテナです。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 MBS ABC KTV YTV SUN
チャンネル 49ch 51ch 33ch 37ch 39ch 41ch 53ch
出力 各局とも 10W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

NHK−FM  85.3MHz  100W    Kiss−FMは、中継局を設置していません。


デジタル NHK総合 NHK教育 MBS ABC KTV YTV SUN
チャンネル 20ch 30ch 42ch 40ch 34ch 38ch 18ch
リモコン 10
出力 各局とも 1W

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