送 信 塔 見て歩き
京都府 ・ 中継局
N様提供の画像で紹介します。


亀岡テレビ中継局  2019年12月撮影

亀岡中継局は亀岡市保津町の牛松山に設置されています。

最初に、かつてのアナログ中継局の説明です。
開局はNHKが1968年1月、続いてKBSが1972年8月、大阪広域民放4社は1982年11月です。
古い資料が無く判然としませんがNHKとKBSは開局当初、別の場所で送信しており、大阪民放開局時に現在の場所へ
移転しているようです。 (送信チャンネルも変更しています。KBSは親局も変更しているようです。)
しばらく新旧両中継局を併用し、1983年3月22日に旧中継局は廃止されたました。)

以下は、移転後のアナログ中継局の様子です。中継局は山頂ではなく、少し低い位置にあります。
送信鉄塔は全社共用、局舎はNHK・KBS共用と大阪民放共用の2グループに分かれて設置されています。
送信アンテナも同様です。
アンテナ形式は4L2段2面、上がNHK2波・KBS共用、下が大阪民放4波共用です。(2段のうち上段がチルトしています。)
受信は、NHK−GとKBSは約300m離れた(標高差ではありません。距離です。)山頂付近で2波共用4mグリッドパラボラにて
京都基幹局(比叡山)受け、 NHK−Eと大阪民放4社は、送信点付近で個別の8素子八木2列にて生駒山受けです。

デジタル化されたのは、NHKとKBSが2008年4月1日、大阪民放4社が4月20日です。(なぜか微妙に日付が異なります。)
デジタル化に際して、送信鉄塔と局舎はそれぞれ継続利用のようです。

送信アンテナの形式はアナログ時代と同じ4L2段2面です。
アナデジサイマル時代には、上からNHK・KBS3波共用アナログ、大阪民放4社共用アナログ・デジタル兼用、NHK・KBS3波
共用デジタルの順で取り付けられていたようです。

ここからは想像ですが、デジタル化に際してNHKとKBSは取り付け場所の関係でアンテナを突き出すような形にしたと思われます。
アナログ終了後は、先端の2段がゲイン塔とともに撤去され、鉄塔が少し低くなったようです。
なぜNHKとKBSも兼用タイプのアンテナにしなかったのかは謎です。

また、デジタル受信はアナログとは反対にNHKは送信点で、大阪民放4社は山頂です。(これは受信親局が替わったためと思われます。
KBSは親局に変更がありませんので、引き続き山頂です。)

なお、送信アンテナの構成が資料と実際の画像とで異なるため、はっきりしない部分があります。

それでは現在の様子です。



遠景です。

拡大しました。

 

  
中継局の全景です。 パーツごとに3枚並べてみました。 このような状況です。

 

鉄塔の全景と送信アンテナの拡大を角度を変えて3枚。

 


鉄塔のパラボラは、NHKの小塩山受けTTLです。

古い銘板があります。 1982年製と確認できます。

パラボラは、一見すると生駒山向きと感じますが、対向は ほぼ同じ方向の小塩山です。

 


鉄塔下部のラックの様子です。

別角度から見た局舎です。

 


当中継局では鉄塔の両側に局舎があります。どちらにも表札が無く、所属が分かりません。 しかし、よく観察すると・・・。

鉄塔の東側にあるのは、NHK・KBS共用局舎です。(パラボラからのケーブルが引き込まれています。) 角度を変えて2枚。

 


古い看板があります。

ラックにはGPSがあります。

 

消去法で、西側の局舎は大阪民放4社のものとなります。 角度を変えて2枚。

 


こちらにも古い看板があります。

同様にラックとGPSです。

 


局舎前に不審な空き地があります。
ここにはアナログ時代、生駒山受けの各社八木アンテナが並んでいました。

 

ここで、デジタル受信についての説明です。

NHKは上記画像のとおり、鉄塔の2mプレートパラボラにて小塩山固定局TTL受けです。GとE共用です。(別ルートではありません。)

大阪民放は山頂で4社共用2mプレートパラボラにて阿星山固定局TTL受けです。隣県からの長距離伝送です。(42.7km)
KBSはアナログ時代から引き続き山頂での受信です。アンテナは4mグリッドパラボラにて京都基幹局放送波受けです。

 

それでは、山頂の受信アンテナの紹介です。


背後からの遠景です。

 

拡大しました。 全景を角度を変えて2枚。

 

大阪民放4社共用の受信施設です。 2mパラボラを拡大しました。

こちらのパラボラも一見、比叡山向きと思われますが、少し南 遠方の阿星山に向いています。

 

同じく、局舎と鉄塔の銘板です。

 

こちらはKBSの受信パラボラです。
デジタル化時にグリッドパラボラを更新しているようです。(銘板があります。)

アナデジサイマル時代の様子がはっきりしません。NHKは、しばらくこのアンテナを使っていたのかもしれません。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 MBS ABC KTV YTV KBS
チャンネル 43ch 45ch 33ch 35ch 37ch 39ch 41ch
出力 各局とも 30W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。


デジタル NHK総合 NHK教育 MBS ABC KTV YTV KBS
チャンネル 25ch 13ch 16ch 15ch 17ch 14ch 23ch
リモコン 10
出力 各局とも 3W

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