送 信 塔 見て歩き
静岡県
番外編


アナログ時代のVHF島田中継局(NHK・SBS)は、物見塚という高台にありました。(東海道新幹線がトンネルで真下を通過しています。)
しかし、この場所に静岡空港が建設されることになり、牧之原のUHF中継局近くに移転し、約半年間両方から電波を出した後、
1999年11月に廃局になりました。

今回、VHF中継局があった場所が現在どうなっているのか、静岡空港を訪問しました。


空港敷地西側に滑走路がよく見通せる展望台があります。 合成

 


1980年代の地形図と現在の航空画像を重ねたところ、
画像の中央辺りに、旧VHF中継局があったことが分かりました。

また、遠くに見えるのは、高草山です。

 


ちょうど、出発する航空機がありましたので撮影しました。
 

 


西方向を見ると、粟ヶ岳と大代山も見えます。

 


こちらが展望台です。

かつて、ここにテレビ中継局があったとは思えない光景です。


当時のアナログ中継局の様子です。
開局は、NHK−Gが1962年4月、SBSが1962年5月、NHK−Eが1962年9月です。
NHKとSBSは、隣接する別々の場所に中継局を設置していました。

NHKから説明します。四角鉄塔に送信アンテナは個別のスーパーゲイン2段3面(垂直偏波)です。
受信は、Gは送信点で8素子八木、Eは約650m離れた地点で8素子八木2列です。どちらも日本平受けです。
(NHK−Eの受信点は、滑走路の中ほどの場所にあったようです。)
SBSも、四角鉄塔に送信アンテナは、スーパーゲイン2段3面(垂直偏波)です。
受信は、送信点で5素子八木にて日本平受けです。
チャンネルは、NHK−Gが1ch、NHK−Eが3ch、SBSが5chでした。 出力は100Wです。

また、NHK−FMとK−MIXも中継局を設置していました。開局はNHKが1966年10月、K−MIXが1983年3月です。
どちらもテレビのNHKと同居です。送信アンテナは、共用2D1段3面(垂直偏波)。
受信は、NHKは約700m離れた地点で5素子八木、K−MIXは送信点で5素子八木にて、どちらも日本平受けです。
周波数は、NHKは83.0MHz、K−MIXは85.9MHz、出力は30Wです。

さらにNHKは浜松へ伝送するための固定局も設置されていたようです。

当時の地図で確認したところ、物見塚と牛山は、バッチリ見通しでした。


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