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静岡県 ・ 固定局
静岡県のK様提供


婆娑羅固定局  2015年1月、2018年1月撮影

婆娑羅固定局は静岡県伊豆半島南部にあるデジタルテレビ固定局です。婆娑羅は「ばさら」と読みます。
場所は、加茂郡松崎町と下田市を結ぶ県道15号線の婆娑羅トンネルの上方です。

アナログ時代ここには、単独でSDT固定局があり、日本平基幹局と下田稲梓(いなずさ)中継局を結んでいました。

ここで、かつてのアナログSDT固定局の様子です。開局は1981年8月です。
2.4mグリッドパラボラで日本平の放送波を受け、電波を変換し1.8mプレートパラボラで下田稲梓中継局へ
番組を送っていました。
下田稲梓中継局では、他の局が直接日本平の電波を受けていたのに対して、SDTのみが固定局経由だった理由は、
SDTの日本平のチャンネル(31ch)と下田稲梓中継局のNHK−Eのチャンネルが同じで、受信できなかったからです。

デジタル時代になると、逆にNHK・SBS・SUTの老舗3社が、ここに固定局を設置し下田稲梓中継局へ伝送しているのに対し、
SDTは日本平からの放送波受けになっています。(SATVはアナログもデジタルも日本平放送波受け、また、デジタル婆娑羅
固定局からは、新たに下田中継局へも伝送しています。)
アナログ時代とは、事情が逆転しているようです。なお、NHK−Gは、日本平と下田稲梓局とのチャンネルが異なっています。

デジタルではSFNと云う技術もありますが、ここでは使われていないようです。(受信電波が弱く、使えないのかもしれません。)

アナログ稲梓固定局設置の経緯はSDT10年史にも書かれているそうです。(情報及び画像の提供を、K様ありがとうございます。)

それでは、現在の様子をどうぞ。



局舎は2棟あります。左側の局舎は旧SDT局舎です。
そのままデジタルでも3社が利用しています。

デジタルでの運用開始は、2007年12月です。アナログと時期が
重なっていますので、奥の局舎は、その時の仮局舎でしょうか。
(まったくの推測で根拠が無く、未確認です。)


SDTの杭が残っています。
受信点へ続いているようです。

 


表札跡のようです。

GPSです。

登山・ハイキング系ブログを参照したところ、表札跡には 「婆娑羅中継所 SDT静岡第一テレビ」 と表示されていました。
デジタルでは名称を掲示しないようです。

当時の全景画像がないかも探したのですが、見つけることができず、パラボラの形状などは確認できませんでした。

 

日本平放送波受けグリッドパラボラです。局舎から約30m地点です。 角度を変えて2枚。 

 


鉄塔に銘板が残っています。SDTになっています。
何の設備か分かる表示は、これくらいしかないとのことです。
こちらは送信側のパラボラです。2基あります。デジタルでは当固定局から、下田稲梓局に加え、下田局にも番組を伝送しています。
UHF八木アンテナが向いている側が下田稲梓局方向です。

K様より、2018年1月撮影の受信パラボラの画像が届きました。


拡大しました。
県道下田松崎線の婆娑羅トンネル・松崎側(西側)からの撮影です。
  

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