送 信 塔 見て歩き
富山県 ・ 中継局


KNB高岡ラジオ中継局  1988年11月、2002年11月撮影

北日本放送 高岡ラジオ中継局は、国道415号線沿い 小矢部川に架かる城光寺橋のすぐ北側にあります。少し高台の場所です。
当中継局は、外国電波の混信対策局として1988年12月に開局しました。


はじめは、開局直前の1988年11月撮影の画像です。


小矢部川対岸から見た遠景です。

 


さらに高台から見た全景です。

鉄塔中間部です。

STLです。

 


鉄塔基部と敷地の様子です。

 

中継局が完成したばかりで、「管理地」の看板が掛かっています。

また、中継局の看板は、まだありませんでした。 地面が白いのは、霜です。

 


1988年11月

2002年11月

ほぼ、同じ場所からの撮影です。 奥に住宅が沢山建っています。住宅団地ができたようです。


ここからは、2002年11月の撮影です。 看板が設置された以外、開局当時と ほとんど変化はありません。


遠景です。

給電上部です。

STLです。

 


正面入口です。

看板です。

 


局舎です。前回撮り忘れたため、この画像のみ11月の別の日に撮影。

鉄塔基部です。

最初にも書きましたが、当中継局は外国電波の混信対策局として、1988年12月に開局しました。
しかしながら、2012年4月の「インターネットIPサイマルラジオ(radiko)」の開始、2014年12月の「FM補完中継局」開局など、
ラジオ放送を中波だけに頼らなくてもよい状況になったため、2016年2月28日の放送終了(29日未明)をもって廃止され、
26年3か月間の運用に幕を閉じることになりました。

当方の見解では、当中継局の目的は、外国電波からの混信対策ですが、同期放送のために一部の地域では聴取方法に
よっては逆に昼間は聞きづらいことが判明しているため、FM補完中継局の開局を口実に、廃止するのだと思います。
(一番下に説明があります。)

廃局前に最後の様子を2月中旬に見てきました。ほとんど変化がありませんが再掲載します。


全景と正面入口です。

 


アンテナ上部とSTLです。

鉄塔基部です。

 


局舎です。

 


敷地の様子です。

看板です。

当中継局の名称ですが、看板の通り「高岡ラジオ中継局」かと思っていたら、HPの廃局案内の表示では、
「高岡矢田中継局」になっていました。最初からそうなのか、途中で変わったのかは未確認です。

 

この八木アンテナは、開局当初や前回訪問時(2002年)にはありませんでした。
形状から見てFMアンテナのようです。STLで送れない時にFM補完中継局の電波を受信する予備アンテナなのかもしれません。

また、先端部にGPSもあります。同じ日にKNBラジオ基幹局を訪問しましたが、そこにもGPSアンテナがありました。
同期放送のためのものなのでしょうか。

 


付近の国道415号線沿い(高台 )から撮影した遠景。

 

中継局データ

地上高      72m
周波数      738KHz(同期方式)
出力       1KW

 

当中継局は、外国電波の混信対策のために、基幹局のサービスエリア内にもかかわらず、同一周波数(738KHz)で
送信されています。

また、同じ目的で、新川FM中継局(1991年12月開局)や砺波FM中継局(2012年10月開局)もあります。

また以前(1980年代後半)には、外国電波が混信する夕方から深夜のラジオ放送終了時間までの時間帯に、
テレビの副音声を利用し、ラジオ放送をしていたこともありました。(その時間帯の二か国語 ・ ステレオ放送の
番組を除いて。また、プロ野球中継は、あえてモノラルにて放送。)
そのため、テレビでステレオCMが入るとラジオ番組が中断したり、プロ野球の同じ試合が別々のアナウンサーの
実況で聴けたりしました。
なお、この方式は新川FM中継局が開局したころに終了したような記憶があります。(正確な終了日は未確認)


上記で書いた通り、当中継局は基幹局と同一周波数(738KHz)で送信(同期放送)しており、両局の距離が、
約20kmしかないため、中間地点辺りを南北に移動中のカーラジオで聴取すると、音が波打ったり消えたりする現象
(フェーディング)が見られ、走行中の聴取は非常に聞きにくいものがあります。

廃局発表直後の2016年1月までは この状態でしたが、2月になるとフェーディングが消えたように感じます。
既に電波を止めているのか、出力をかなり下げているのかもしれません。


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