送 信 塔 見て歩き
東京都 ・ 中継局


奥多摩テレビ中継局 2014年5月撮影、一部2009年9月撮影の提供画像があります。

東京都の西端部にある奥多摩中継局の紹介です。

2009年10月に下見を兼ねて現地へ行きましたが、登山口の確証を持てず退散しました。
当時はアナログ終了が近づき、未訪問の基幹局や大規模中継局の訪問に重点を移したため、当中継局の登山口やルートの調査を
放置しておりました。

地デジ化もほぼ終了し、改めて登山・ハイキング系ブログを検索した結果、意外にも中継局は一般的な登山コース上にあり、比較的簡単に
行けることが分かりました。(2009年当時も、ブログ等を検索していたのですが情報に気づきませんでした。)

登山口は前回下見で当たりをつけた場所ではありませんでした。(帰宅後、GPSの軌跡を確認すると、途中で合流しているようにも
見えました。←未確認です。)

”比較的簡単に行ける”と書きましたが、受信点までの標高差は約400mあり、傾斜のきつい獣道が続いていますので念のため。


前回の訪問では、アンテナが見える場所がないかと、すぐ近くの愛宕山へ登りました。その時の様子は、ここからどうぞ


ここで、アナログ時代の設備の様子です。

アナログでは、NHK2波とMXテレビのみの送信でした。開局はNHKが1970年5月、MXが1995年10月と25年の開きがあります。
ただ、NHKは1994年2月に設備を更新しており新しくなっていました。MXは、その新しい設備に同居したようです。局舎・鉄塔は共用です。

送信アンテナはNHK2波とMXは個別に2L1段3面(上がNHK)、受信は、約800m離れた地点にNHKはG,E個別の8素子八木2列で
東京タワー受け、MXも同じ地点で4mグリッドパラボラで東京タワー受けです。

 

それでは、今回の訪問を画像で紹介します。


当中継局はアナログでは、NHKとMXのみの送信でしたが、デジタルでは、東京広域民放5社も送信されています。
2010年10月にデジタル化されました。


全景です。

訪問時点でアナログ設備は、すべて撤去済みでした。

 

送信アンテナです。アナログ時代と同様に3面です。アナ・デジサイマル時の様子を知りませんが、
現時点でデジタルアンテナは先端部に設置されています。

アンテナは、奥多摩町中心方向の西向きです。

 


局舎です。GPSも見えます。

別角度から

 


奥へ進むと山頂方向です。(受信点方向でもあります。)

電源局舎です。

登山・ハイキング系ブログ画像によりますと、鉄塔下・電源局舎前にアナログ局舎があったようです。 また、扉に表札もありました。
(ちょうど、上記画像のフェンスが「くの字」に折れ曲がっている場所にアナログ局舎です。)

 


鉄塔基部です。
テレビ中継局を示すものもありません。そんな中、ただ一つ、鉄塔銘板でアナログ時代を知ることができました。
 

今回は、登山・ハイキング系ブログの一つ、「東京都立両国高等学校山岳部」様のご厚意で、画像を提供していただきました。
撮影時期は、2009年9月で、デジタル化前の貴重なものです。


局舎です。

 


表札です。


受信点です。中継局(送信点)から更に30分ほど尾根を登った位置にあります。アナログ時代にMXテレビが使用していた鉄塔のようです。

 


また、アナログNHKの東京タワー受信八木は、この斜面に建っていたのが、登山・ハイキング系ブログで確認できます。

 

パラボラの拡大です。

パラボラがアナログからの継続なのか、新品なのかは分かりませんが、全社共用のデジタル受信用になっていると思われます。
パラボラがアナログからの継続か、新品かの答えは、少し下をご覧ください。

 

機器ボックスの製造が平成22年(2010年)になっていますので、少なくとも機器はデジタル化時に更新されているようです。

 


それと用途不明の支柱が1本ありました。
前記のブログに写っているのを見ると、地元町内の共同受信アンテナのようです。
多分、民放5社を見るためのアンテナ支柱だったのでしょうか。


ここからは、「東京都立両国高等学校山岳部」様 提供の2009年9月撮影の画像です。


アナログ時代の受信点の様子です。


MXアナログパラボラは、鉄塔の先端部にあります。

デジタルパラボラは、新たに、この下に取り付けられたものでした。
デジタルパラボラは、新品と云うことになります。


MXロゴ入りの機器です。

 


当方、撮影の画像に戻ります。

望遠レンズで遠方を観察すると、西武ドームが見えました。


赤丸部分を拡大したのが右画像です。

西武ドームです。

当日は天気は良かったものの、午前の早い時間で地平線方向は逆光で、よく見えませんでした。帰宅後、画像処理をすると、
あるものが浮かび上がってきました。

これらは、画像処理で各タワーが見えていますが、実際には逆光で全く見えず、当てずっぽうでの撮影です。


西武ドームの奥に注目です。

後方に長い建物があります。東京スカイツリーのようです。 

地図で確認すると、奥多摩からは、西武ドームとスカイツリーは一直線上でした。(まさか、奥多摩中継局の受信点からスカイツリーが
目視できると思っていなかったので、事前に位置関係を確認していませんでした。←山陰から回り込む電波を受信しているものとばかり
思っていました。)

 


こちらは、スカイタワー西東京(田無タワー)でしょうか。

 


矢印、左から   東京スカイツリー                  スカイタワー西東京(田無タワー)            東京タワー?   と思われます。

現在では、パソコンソフトで見通し判定が簡単にできますが、奥多摩中継局が開局した1970年当時は、経験と勘そして足でポイントを
見つけていたのでしょうね。(頭が下がります)

奥多摩中継局って、”東京の山奥へ電波を送れ”とか云うタイトルで、「プロジェクトX」のような番組が作れそうですね。


それでは、登山ルートを紹介します。


JR奥多摩駅ホームから見た中継局方向の山です。(合成)

 

終点「JR奥多摩駅」で下車し、青梅方向へ戻るように都道を歩きます。トンネルを過ぎるとフェンスに小さな案内板です。
上記画像は、振り返っての撮影です。(奥が奥多摩方向です。)

 


更に進むと、前方に歩道橋が現れます。

歩道橋上から撮影。

この歩道橋、前回の訪問時にはありませんでしたので、最近できたようです。 (以前は狭くて長い坂道だったと思います。)
歩道が片側(多摩川側)にしかないため、団地へ行く時に道路を横断せずに行けるようにしたのでしょう。 ここを登ると住宅団地に繋がっています。

 


折り返すように団地上方へ進みます。

入口を通り過ぎて、神社正面を撮影。

登山口は集落高台の神社横にあります。

 

登山口の階段前に親切な案内板があります。(都道から集落へ上がる東側入口にも案内板があります。)
前回訪問時に、これがあれば直接訪問できたかもしれません。

この登山ルートは、登山愛好者には「ゴンザス尾根」と呼ばれているようです。
(変わった名前なので、由来について調べてみましたが分かりませんでした。)

 

NHK施設への杭です。この杭、数十メートル間隔にありますので迷うことはありません。

 


分岐には注意です。

当方の足で、入口から約40分で送信点へ到着です。

 

受信点は、さらに上方です。 送信点を越えるとNHKの名前入り杭はありませんが、一部に黄色い杭があります。


途中、送電鉄塔がある場所だけ開けています。

 


そこから見た風景です。ふもとに大きな建物が見えます。調べてみると老人ホームのようでした。

受信点は、送信点から30分の道のりです。

 

マイナーなルートなのか、奥多摩駅で大勢の人が下車しましたが、当方と同じ方向の人はいませんでした。
バスで更に奥へ向かう人が多いようです。下山時に、ようやく2組の登山客に出会いました。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 MXテレビ
チャンネル 43 45 41
出力 各局とも 10W

東京広域民放各社(NTV,TBS,CX,EX,TX)は、アナログ中継局を設置していません。

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。


デジタル NHK総合 NHK教育 NTV TBS CX EX TX MX
チャンネル 29 31 35 36 37 39 40 33
リモコン
出力 各局とも 1W

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