送 信 塔 見て歩き
千葉県 ・ 中継局
埼玉県 F様提供の画像で紹介します。


鋸山テレビ中継局  2016年4月撮影

鋸山(のこぎりやま)中継局は、房総半島の南部、安房郡鋸南町と富津市の境にある鋸山(標高 329m)の中腹 ・ 十州一覧台と
呼ばれる辺りにあります。この山は、凝灰岩で成り立ち、良質な石材として江戸時代から盛んに採石が行われていたとのことです。

その結果、露出した岩肌が鋸の歯のように見えることから山の名前になっているそうです。なお、現在では、自然保護の規制により
採石は行われておらず、採石跡が観光資源として活用されています。また、山全体は、曹洞宗日本寺の境内となっています。

山頂へはロープウェイが便利です。山頂からの眺望はすばらしく、東京湾から伊豆大島、富士山も見通せるとのことです。


観光案内は、これくらいにしてテレビ中継局についてです。

当中継局は、アナログ時代には、1971年に開局したチバテレビのみの置局でした。

かつてのアナログ中継局の説明です。
支柱式鉄塔(14m)に送信アンテナは、4L3段1面+2.4mグリッドパラボラ(どちらも垂直偏波)の構成でした。
受信は、1.8mグリッドパラボラで千葉基幹局を受けていました。

当時の中継局の様子を知りたくて、ネット上を探しましたが、ハイキング系ブログ等を含め画像が見当たらず、分かりませんでした。

2010年10月にデジタル化され、チバテレビだけでなく、NHK東京や東京民放5社も合わせて開局しました。
なお、アナログとデジタルが同じ場所に置局されているのかは未確認です。


それでは、画像でデジタル中継局を紹介します。


離れた場所から見た鉄塔の遠景です。

全景です。

画像を見ますと、アナログ中継局の再利用ではなく、全社共用で新築されたようです。

 

鉄塔の様子を角度を変えて2枚。

 


送信アンテナです。南北方向に電波を出しています。南側が2段になっています。

 


受信パラボラです。

パラボラの裏側の受信局が書かれています。

 


局舎です。

鉄塔の銘板です。全社の名前があります。

 


GPSです。

モニターアンテナです。

東京から当中継局までは各社共用の、すべてTTLでの多段中継です。
ルートは、東京タワー → チバテレビ塔(船橋) → 大多喜固定局 → 君津固定局 → 富山固定局 → 鋸山中継局 の順で
繋がっています。(船橋からは、チバテレビも相乗りです。各固定局にはテレビ中継局も併設です。)


 


山頂からの風景です。手前が金谷港、対岸の久里浜方面が薄く見えています。

 


ロープウェイ駅です。

これで登ると便利です。

 

中継局データ

アナログ CTC
チャンネル 36ch
出力 30W

アナログテレビ放送は2011年7月24日をもって終了しました。

NHK東京、東京民放5社はアナログでは開局していませんでした。


デジタル NHK総合 NHK教育 NTV TBS CX EX TX チバテレビ
チャンネル 34ch 26ch 25ch 22ch 21ch 24ch 23ch 30ch
リモコン
出力 各局とも 0.05W

送信出力がアナログ時代に比べ、実質大幅に引き下げられ、ミニサテ局になっています。


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