送 信 塔 見て歩き
山形県 ・ 中継局


鼠ヶ関テレビ中継局  2009年8月、2010年8月撮影

鼠ヶ関(ねずがせき)中継局は、新潟県境に接する鼠ヶ関地区の岬の岩(弁天島)の上にあります。
このような形式のテレピ中継局をはじめて見ました。


近くから見た弁天島です。岬の先端には灯台もあります。中継局は、岩の上です。

 


港を挟んだ東側(国道沿い)から見た遠景です。

こちらは、先端の灯台側からです。

 


すぐ後元から見上げてみました。

 


ここで中継局の説明です。

開局はNHKが1970年11月、YBCが1974年10月、YTSが1988年9月です。TUYとSAYは開局していません。
局舎はNHKと民放2社は別々、鉄塔は全社共用と云う中継局です。

送信アンテナはNHK2波共用と民放2社共用に分かれています。形式はどちらも6L1段2面です。(上段がNHK)
受信は全社 送信点にてNHKは2波共用1.2mプレートパラボラにて温海岳固定局SHF受け、
YBCとYTSは個別の12素子八木にて温海中継局受けです。


中継局の全景です。

局舎など見えます。

景観に配慮してか、全体が緑色に塗られています。

 

送信アンテナを角度を変えて2枚。 アンテナは2面です、陸地側のみに向いています。

 


局舎は2棟あります。

右局舎のNHK表札です。

向かって左がYBC・YTS共用、右がNHK単独です。

 


民放局舎の拡大です。

表札です。

 


NHKの受信パラボラです。

民放の受信アンテナです。

上部のアンテナを拡大しました。2010年撮影

民放の受信アンテナは、素子の大きさから見て、上段はYTSと思われます。

 


岬側から中継局越しの風景です。

 


拡大しました。一番右は「温海岳」です。

 


上記画像の左側テントの上方を拡大しました。

 


さらに拡大です。温海中継局が確認できます。

山並みの右側には通信会社の鉄塔もあります。

温海岳には、当NHK中継局の親局があるようですが、確認できませんでした。

弁天島辺りが、温海中継局を受信できるギリギリのポイントのようです。(ここより南側の集落の一部では、手前の山に隠され見通せないようです。)

 


中継局へは、岩を登る必要があります。ルートは、この階段からと確認できますが踏み跡がないのと、
見るからに危険そうなので止めておきました。(禁止看板もあります。)

弁天島は、岬を含め全体が神社(厳島神社)になっているようです。


風景画像もどうぞ。


先端の灯台です。

沖に島が見えます。

 


マリンパークから見た180゜画像です。 合成

 


こちらは、2010年8月撮影のものです。天気が良かったので、寄り道して撮影しました。 合成

時間の関係もあり、変化がなさそうだったので中継局には近づきませんでした。

 


灯台前から見た360゜画像です。 合成

 



県境の案内板です。

 


新潟県へ入った辺りから見た弁天島です。


このページを作成するために「鼠ヶ関」について調べたところ、興味深いことが分かりました。

この集落の中に県境が引かれており、山形県側を「鼠ヶ関」、新潟県側を「伊呉野」と呼びます。
また、鼠ヶ関は文字の通り、古代から関所が置かれ、勿来 ・ 白河とともに奥羽三関と呼ばれ、東北地方の玄関口になっていました。
(集落の中に県境があるのは、その名残りと思われます。)

帰宅後に資料をあたったため、現地で確認しませんでしたが、集落の中に県境を示す石碑や看板があるそうです。

隣近所で、市町村の枠も越え県が違うと、生活上で不便はないのでしょうか?。

 

中継局データ

テレビ NHK総合 NHK教育 YBC YTS
チャンネル 53ch 51ch 55ch 57ch
出力 各局とも 1W

TUYとSAYは、中継局を設置していません。
また、デジタル化の予定が公表されていないため、アナログ放送終了とともに廃局になると思われます。

追記・当中継局は、2011年7月24日をもって、デジタル化されず廃局になりました。


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