送 信 塔 見て歩き
岩手県 ・ 中継局
八戸市のO様提供の画像で紹介します。


二戸テレビ・FM中継局  2012年5月撮影

二戸中継局は、二戸市・九戸村・軽米町の3市町村にまたがる折爪岳(標高 852m)の山頂部にあります。
各中継局は、山頂東側に並んで建っています。
また、当中継局は、岩手県北部の親局の役割も果たしています。アナログ時代には、立地の良さから青森県三八地方でも
視聴できたそうです。(デジタル化され視聴範囲が狭まったようですが、一部地域では引き続き視聴可能なようです。)
2007年8月にデジタル化されました。


ふもとから見た折爪岳です。

 


山頂部を拡大しました。

 


左から「民放デジタル・FM岩手(旧 アナログUHF民放)」、奥に「NTT」、
「旧 IBCアナログ」、「NHK(テレビ・FM)」です。

別角度から。
 

 


また、山頂から約500m西側には展望台があり、東西を見渡せる
展望の良い場所とのことです。上記画像は、その位置からの撮影です。


NHK中継局

NHKはアナログ・デジタルとも単独で設置しています。アナログ時代の局舎・鉄塔を継続利用です。

全景と局舎の拡大です。

 


鉄塔の全景とロゴです。

 

アンテナは、上からデジタル、アナログ総合、アナログ教育、FMです。(形式はデジタルが4L1段3面、アナログが
SG4段3面、FMは2L1段3面です。) 総合テレビSGの一番上の面が別方向に向いています。

 


デジタルアンテナです。
 


FMアンテナです。
 

上記でも紹介のアナログ総合テレビの素子です。
一番上のみ、別方向を向いています。
アナログ総合テレビは、一戸方向に、やや指向性を持たせているようです。(総合テレビだけなのは謎ですが??。)

 

テレビ受信アンテナは、南西側に約1200m離れた地点に盛岡基幹局受けがあります。(アナログ総合12素子八木
2列、教育8素子八木2列です。さらに、デジタル用のパラボラも新設されたようです。)
FMは、中継局鉄塔に5素子八木があります。

VHF受信八木は、教育の八木が中央に2列あり、その両側に総合の八木が1本ずつあるという、ほかでは
見かけない構造です。(一種のスペースダイバシティなんでしょうか、謎です。)

 

このほか中継局鉄塔には、予備用・西根松尾局(八幡平)受けG・E共用の4mグリッドパラボラもあります。
また、盛岡受けの大きなデジタルTTLパラボラが新設されたようです。(右画像の小さなパラボラは久慈向きTTLのようです。)
なお、離れた場所にあるパラボラと局舎鉄塔にあるパラボラの正副は不明です。(本当にデジタル用かも未確認です。)
小さなグリッドパラボラは、消去法で盛岡受け久慈送りのAMラジオ回線だと思います。(当中継局には、折爪固定局が併設
されています。)

盛岡向きの一番小さいプレートパラボラは素材回線と思われます。

 


5素子八木は、盛岡受けFM受信アンテナです。
さらに、別の予備(?)8素子八木があります。

こちらはGPSです。
 

 


隣には別の四角鉄塔があります。

ラックで繋がっています。

 

画像ではハッキリしませんが、FPUのように見えます。固定パラボラが北に向いているのは、沿岸向けのTTLか?。

また、この鉄塔にある5素子八木の向きがハッキリしませんが、資料では当中継局に久慈向けのAMラジオ固定局が
ありますので、その送信アンテナかもしれません。

 


IBCアナログ中継局

IBCでは、二戸中継局のデジタル化は他の民放3社と共同で行い、アナログUHF中継局へ移動しました。
したがって、アナログ終了とともにテレビ中継局は廃止になりました。


全景です。

見上げてみました。

別角度から。

 


局舎を別角度から2枚。

 


ロゴです。

 


送信アンテナはSG4段3面です。

別角度から、さらに2枚。

 

 

受信アンテナは、低い位置にある90CRがメインです。盛岡基幹局受けです。また、予備で8素子八木1列1段もあります。
5素子八木は、AMラジオ回線の受信アンテナです。(当中継局には福岡固定局が併設されています。)

 


鉄塔上段の5素子八木(4素子のように見えますが・・・?)は、久慈送りのAMラジオ伝送回線の送信アンテナと思われます。
鉄塔には、もう1つ盛岡向きの5素子八木がありますが、これは地面の5素子とセットかもしれません。

 


デジタルTTLパラボラか?。予想では、盛岡受け→久慈送りと想像します。


民放デジタル(旧 TVI&MIT&IATアナログ)・FM岩手 中継局

アナログ時代には、民放テレビ3社の中継局でしたが、デジタル化により、IBCも加わり民放4社共用の中継局に
なりました。また、FM岩手も同居しています。


全景です。

別角度から。

 


送信アンテナです。

別角度から。

鉄塔中間部です。

 

アナログ時代の送信アンテナは6L1段4面で、3社個別に上からTVI ・ MIT ・ IATの順でしたが、デジタル化に
際して場所を空けるためか集約されたようです。
デジタルアンテナは、NHKとは異なりアナログ同様4面のようです。

見た感じ、チルトがかかっている一番下がアナログのような気がします。また、一番上はチャンネルが離れている
MITデジタル、中間がIBC、TVI、IAT共用のデジタルと思われます。(MITのチャンネルだけが、ハイチャンネルなのは、
何か意図があるのでしょうか。) ← すべて未確認の当方の推測です。

なお、アンテナの構成は、アナログアンテナが撤去されれば、ハッキリすると思います。

 


FM岩手のアンテナです。

別角度から。2L1段3面です。

受信アンテナは5素子八木です。

FMアンテナは鉄塔に対して少しねじれての設置です。微妙な指向性の調整のようです。
ちなみに、FMとやま基幹局のアンテナも、上記のようにねじれています。

 


どの社のものか不明ですが、FPUのドーム型パラボラが
あります。(TVIの可能性が高いと見ています。)
左記の小さなパラボラは、盛岡送りの素材回線と思われます。
手元の資料では、アナログ受信アンテナは3社共用の1.8mグリッドパラボラで盛岡基幹局を受けていることに
なっていますが、見当たりません。デジタル化に際して、アナデジ共用のプレートパラボラになったのでしょうか。
または、デジタルは離れた場所にあるNHKのものと共用になったのでしょうか?。

 


アナログ時代には、この壁面にUHF3社のロゴが描かれていたそうです。

 
 

左・NHK  中央・IBCアナログ  右・その他各局
ところで、各局舎に掲げられている表札の局名が「福岡」(NHKは「北福岡」)になっていますが、1999年3月に
中継局名を「福岡」から「二戸」へ変更しているようです。←日付の最終確認は取れていません。(IBCデジタルの
表札は、最初から二戸になっています。)
福岡と云う名前の由来は、中継局の住所or対象エリアが二戸市福岡(旧 二戸郡福岡町)だからだと思います。

 

蛇足ですが、富山県にも、かつて福岡町がありました。(高岡市と合併しましたが、今もJR北陸線・福岡駅や県立
福岡高校など名前が残っています。<JR福岡駅は、福岡県ではなく富山県にあります。>)

注・その後、北陸新幹線の開業に伴い、富山県内のJR北陸線は「あいの風とやま鉄道」になりました。


放送関係の設備か不明ですが、付近にパラボラ固定局があり、アナログ終了後パラボラの数が減ったそうです。


2009年撮影

2012年撮影

見た感じでは、放送関係ではなく行政関係の無線局に見えます。


二戸中継局については、見所や推測することが多く、画像・文章が多く(長く)なりました。ご了解ください。
なお、デジタルについては、すべて当方の推測です。

 

山頂・展望台からの風景をどうぞ。

東方向です。

 


西方向です。

 


山頂です。

三角点があります。

 

中継局データ

アナログ NHK総合 NHK教育 IBC TVI MIT IAT
チャンネル 5ch 12ch 2ch 37ch 29ch 27ch
出力 250W 250W 250W 1KW 1KW 1KW

岩手県でのアナログテレビ放送は2012年3月31日をもって終了しました。

NHK−FM   84.9MHz  100W
FM岩手     82.2MHz  100W


デジタル NHK総合 NHK教育 IBC TVI MIT IAT
チャンネル 23ch 21ch 15ch 17ch 50ch 19ch
リモコン
出力 各局とも

100W


©2012 送信塔見て歩きWeb