「日刊新愛媛」


この新聞の名前は、以前から知っていましたが、(ブログの「FM愛媛」開局日の新聞も参照)、1984年夏に起きた、
愛媛県などによる同紙からの取材拒否事件で、関心を持ちました。県をはじめ地元政界が地元紙の取材拒否や
購読自粛をするなんて、どういうことかと思いながら見守っているうち、その件が曖昧な決着のまま、親会社の
経営不振により1986年末で消滅してしまいました。

1986年12月31日での廃刊を知った当方は、最終日の新聞を郵送依頼しました。新聞社も他の企業と変わりなく、
倒産は突然のことで、廃刊のお断りもなく発行終了した社も多いと思います。そんな中、日刊新愛媛は12月初めに
廃刊を予告したため、最終号を入手できました。最終号を持っているのは、これのみです。

もともと、この新聞は、高知新聞を母体として1960年に創刊(当時の
本社は宇和島)されたそうですが、経営難から1976年に地元造船
会社がスポンサーとなり再出発した経緯があります。

経営者が個性的でしたが、どっちにしろ、消える運命にあったような
気がします。

廃刊に至る経緯は、元記者さんが書かれた書籍「新聞が消えた!」
(風媒社)に詳しく載っています。

 

 

 

 

 


最終号の見た目は、これで終わるとは思えない作りですが、よく見ると一面下に社告があったり、社説も当然これが
話題で、読めばすぐに察知できます。また、テレビ欄も最終面に通常通り当日のものがあるほか、中面には元日と
2日の分が見開きで載っています、合わせて3日分です。最後の読者サービスでしょうか。

ただ、広告が異常に少なく、あってもほぼグループ会社や通販会社に限られます。全国規模のよく聞く社名は見当たり
ません。4年前、FM愛媛開局時に取り寄せた時に比べ、雲泥の差です。


「日刊新愛媛」1986年12月31日付 最終号の一面
 

 

 

 

 

 


同 題字部の拡大です。



一面下部の社告です。

社説です。

 


最終面のテレビ欄です。


 

たまたま、FM愛媛の開局のニュースを読むために、郵送で購入していたものです。1982年2月1日付です。


一面です。
 

 

 

 

 

 


題字は、一世代前のものと思われます。(背景が無地です。)